超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

江の島フロントへのピクニック

2016-05-18 05:46:13 | 旅行お出かけ
気持ちだけで幻に終わった「熊本応援会」の翌日、元々の予定は私のハーフキス雪辱戦(こう書くと違う意味にもとれる?)だったのだが朝、海岸の様子を見たらとても波乗りに入れる模様ではなかったし、やはり荒天のため出船はされなかったようだった。ただ雨は夜間のうちの降り終わってしまい、時折お日様も顔を出すまずまずの天気ではあった。前日、実はつぶやきさん母娘が「釣りはしたい」みたいなことを言っていたようなのでエサのアオイソメを用意しておいたのだが、使わずじまいでクーラーBOXの中で眠っていた。向かいの川で使おうかと偵察に行ってみると、荒れ放題の海の影響が及んでいて、まっ茶色に濁りまくりとても魚が居そうには見えなかった。湘南T-SITEの方まで遡っても様子は変わらず、諦めて一旦帰宅した。昼飯時になってやることもないので妻と昼食がてら海岸を散歩することにしたのである。ただし海岸は砂嵐状態で歩くだけで悲惨なことになるので、134号沿いに江の島方面に向かった。連休ど真ん中で道路は大渋滞、お店はどこも長蛇の列ができている。我々は素鼻通りをぶらぶら歩き、江ノ電に触れるくらい隣接した小さな店でランチをとった。10分ごとくらいに江ノ電が真横を通り過ぎるマニア向けの店かもしれない。

  

そして大型連休ではほとんど唯一雨も風もなく穏やかな日となった子供の日、万を持して食物や飲み物を買い込み、自転車で再び江の島に向かった。なんとなく1年のうちにこの連休期間は足を運ぶのが恒例となっており、このピクニックをしないと何かやり残し感満載になってしまうのである。一応アウトドアで磯遊びや釣りもできるように準備して行くのだが、今回は少し気合を入れて「肉、焼いてくわないか?」と先日AMAZONで買い込んだおもちゃの携帯ガスコンロとフライパンをリュックに入れておいた。普通なら弁当とつまみを買い込んで済ませてしまうところを宴会時に余った安い大きなステーキ肉を小分けにしてそのまま冷やして持ち込んだのである。何せ減塩作戦進行中だから、味付けはコショウとレモンのみ、あとはたらふく酒を買い込んだ。観光案内所の前まできて134号を渡ると向こう側の弁天橋にすし詰めになって本当に向かう人の行列が見えた。「あの橋、チャリ乗ったまま渡れないよな。この辺に置いて行こうか?」我々はちょっとしたバイクの駐輪場となっている広場に自転車をとめた。

      

時間は昼よりも前だったが、片瀬漁港の朝獲れ直販所はもう店じまいの用意に入っていた。「さて、どのあたりに行くかねえ?」西側の磯場で遊ぶことが多かったが、潮の関係で江の島スパから降りては行けなくなっているので、観光客ぎっしりの弁財天仲見世通りを途中まで登ってから路地をはいらなければならない。ヨットハーバー側はベンチもあるし、岩場も釣り場もあるがそこからだと結構な距離を歩くことになる。妻がふと「ここ、いいんじゃない?」と立ち止まったところは駐車場の奥に広がったちょっとした芝生広場である。境川の河口を挟んで江ノ島は真正面(に見えなくてもいいんだが)、白い花が咲く広々とした芝生で背もたれ用の大きな木もある。「そうだな、向こう側(本島)はどこ行っても混んでるしな」荷物を置いてレジャーシートを広げた。時間はたっぷりあるので、ビールで乾杯してまったりしていたが、しばらくしてかなり素晴らしいポイントであることを痛感した。トイレは近くにあるし、コンビニへ買い出しもできる。目の前で釣りもできるし、こんないいところなのに先客が誰もおらず騒がしいこともない。「ここは当たりだよねえ」河口付近でやたらしぶきをあげパフォーマンスして見せる水上バイクや橋上の蟻みたいな行列を眺めて、持って行った肉をつついた。

          

腹を満たしビールでいい気分になってきた頃、我々がレジャー客第1号だったこの広場に中学生らしきグループと赤ちゃんを連れた家族がやってきていた。赤ん坊はよちよち歩きで芝生を歩き回り父親がカメラを構えていた。江ノ島に渡ってしまったらこんなにゆったりとはできないし、何せ赤ちゃんにはあの喧噪は可哀想である。前日までの強風はなく、また雲一つない天気に前は江ノ島、後ろは大海原に富士山・・・なんと贅沢な赤ん坊だろうと思った。結局、我々が見つけたこの穴場ポイントにやってきたのは3組だけだ。午後になってちょうどハーフキス船が帰港するくらいの時間になり、我々はレジャーシートを川辺まで移した。こちらには釣りをしている先客がいたが、何か釣れている様子は見られない。私は初めて使用するコンパクトロッドを組み立ててリールと仕掛けを準備して3日前から冷やし続けて延命させたアオイソメをつけ川に投げ入れた。しばらくすると「びびびっ」という小さなアタリがやってくる。この辺でも竿を出し続けてきた私は感覚だけで何がきたか大よそ分かった。この辺ならどこでも釣れる「ヒイラギ」である。「うわーっ、始めてすぐに釣れてるぅ!すごいねえ・・・」母子連れと見られるお隣は感心していたが、さすがに「どや顔」するほどの獲物ではない。

    

それからしばらくして、入れ喰いタイムゾーンに入ったのだろうか、お隣もそのまた隣のグループも投げ込むそばから小さな白い魚がついてくるようになった。私がトイレに行っている間にも妻が一匹釣りあげたが、「何かこの魚ネバネバしてるね」気味悪そうに覗き込んでいる。そう、食べるところはないし、釣り上げるとネバネバが手についてしまい、釣り人にはあまり歓迎されない不憫な魚なのである。ビールでいい気分になった妻が「そんなに飲めるんかい?!」というほどコンビニで酒とつまみを買い込んできたころ、変な手応えとともにウミヘビのような長細い魚が上がってきた。顔を見るとカマスのような口をしておりヘビではないようだ。「変な魚だねえ。アナゴっぽい気がするけど」針からはずすと細い洗濯ハサミみたいな口で「カプッ」とかましてきた。「いてて・・・なんだコイツ、噛み付いてきだぞ」河口付近とは色んな種類の魚がいるものだ。家の前の川ももう少し下ると「エイ」「フグ」「舌平目」「ウナギ」などが釣れたことがあるし、50cm級の黒鯛も甘辛の友達が釣り上げたという。後から調べると形状だけからいうと、どうやら「クズアナゴ」という多少不憫な名前のやはりアナゴらしい。(深海に生息するとも書いてあるモノもあったが)

        

5月は紫外線の強い時期だという。GWは陽気がよければ1日中アウトドアで遊ぶことも多くなるが、海辺の風が心地よく体感温度が丁度よいから、暑さなどを気にせずずーっと屋外にいてとんでもない日焼けに襲われることとなる。この日1日だけで出社すると誰もが驚くくらいに黒くなってしまった。長蛇の列が並ぶ某パンケーキ屋やその向かいの某イタリア式食堂などを横目にスルーし、正面の江ノ島に向かう蟻のような大行列を眺めながら持参した肉を手軽に焼いてビールを一口・・・ちょっと観光客には意地悪っぽいが至福のひとときであろう。エサも買えるから釣りもできるし日曜日は片瀬漁港での朝獲れ直売所もあるから、買ってきてそのまま食うこともできるかもしれない。3枚には下してくれるので、包丁とまな板を持って来ようかな。来年とは言わず、このパターンが少し癖になってしまいそうな、穴場ポイントを見つけ大満足な「子供のいない子供の日」だった。

  


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4 コメント

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Unknown (小夏)
2016-05-19 04:57:46
師匠、おはようさんどすぅ!(京都帰りでなぜかジェットラグ?)
鯉のぼりを上げておられるのですね!子煩悩な師匠のお家らしいですねぇ見かけると嬉しくなってしまう大好きな景色です。数が家族構成と一緒ですね^^

「江ノ電に触れるくらい隣接した小さな店」にガチョーン!今度行く湘南ではそんなお店が候補になっているのです!!

折角の大型連休、自分のペースで新たな発見などしながら過ごせるのが最高だと思います。こちら側、のんびりで超いいですね。私もお肉に手を伸ばす気分になってしまいます(笑)
おっとアチラに見えるは江の島カメラのビルかしらん。
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Unknown (小夏)
2016-05-19 06:29:55
追加です

大満足な「子供のいない子供の日」とのこと、
ふと、私も、「お山ののんびりイベントのついでに出逢った長篠の合戦」を見たのでした。お互い充実の日だったのですね^^

それと、塩分調整生活、、師匠の様に海辺暮らし、皮膚からの吸収についてどうなのかと浮かんだのでした。海に使った時の浸透圧とか・・。

うーむ、朝の頭はよく回る。
↑これもここで学んだのでした^^
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Unknown (磯辺太郎)
2016-05-19 21:39:46
小夏さま

こんにちは。京都へ行ってらしたんですか。それは素晴らしい。早速お邪魔させていただきます。
鯉のぼりに使っている柱は磯釣り用の玉網ロッドなんですよ。全長約6メートル。毎年の行事だと何か出さないと気持ち悪いもので。
江ノ電の小さなお店はなんと言ったかな、線路と道路でできた三角地帯にあるんです。確か2階でも食事できるようです。
今年の大型連休は毎年そうですが、大きなことはなくてもプチモノが結構多くて書き留めるのが大変です。
アウトドアの焼肉はあ美味しいものですねー。
江の島カメラのビルなんか写ってたのかな?と思ったら魚の釣れている画像ですか?さすが師匠ですねえ。
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Unknown (磯辺太郎)
2016-05-19 21:45:10
小夏さま

おーっ、有名な長篠の合戦!火縄銃を撃つお祭りだったんでしたよねえ。「ついで」というのがすごいことだと思いますが、のんびりムードから一転してピリピリモード、さぞ有意義な休日だったことでしょう。

なるほど、海に浸かると表面から塩分を吸収してしまう?考えたこともなかったですが、喉が渇いたりはしないので、大丈夫だと思うんですがねえ。その筋に詳しい人に伺ってみます。
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