超兵器磯辺2号

幻の超兵器2号。。。
磯辺氏の文才を惜しむ声に応えてコンパクトに再登場。
ウルトラな日々がまたここに綴られる。

フライトの楽しみ方

2013-10-13 06:53:27 | 旅行お出かけ
10月になり今年度の後半戦が始まる。この時期はそれぞれのセクションで拠点拠点に赴いて、会社の事業の調子とか市場の様子とか前半戦を省みてトピックスなどを語り会いながら後半戦にどう臨むか意見交換に回る。どちらかと言うと我々がプレゼンし、それぞれの拠点の疑問に応える形式をとり、必ず「KICK-OFF」という儀式を伴う。いわゆる「ロケットスタート」を切るための「弾みづけ」である。「課長 島耕作」の初芝電産と販売代理店の関係のようで、前半戦で優れた結果を出した個人、グループへの表彰なども行われる。我がセクションは札幌に2、仙台に2か所、そして東京も入れると大きく6箇所の拠点があり、東京の中央セクションから全拠点に足を運ぶ。札幌で2回、一泊して仙台に飛んで2回似たような公演を行う売れないご当地アイドルのようなものだ。

今回のツアー公演(っていつの間にか公演になってる?)は午前羽田発の便で昼前に札幌に到着、午後1時半から最初の会場で3時まで、そこから移動して3時半から5時まで第2会場で行うスケジュールになっており、その後そのビルのレストランでKICK-OFF会、その晩は札幌駅前に宿泊して午前便で仙台に飛び、午後から2回、同様のプレゼンを行うことになっている。資料はスタッフが準備して、直前に何度か目を通していたが、苦労して製作してもらった割には大体思い付きで適当なことを話し、どんどん本筋から外れてしまうのが私の悪い癖だ。元々人前でのプレゼンそのものが好きでないのだが、同じことを話すのがもっと嫌いなため(というか、同じ話しをしているのを同行者に聞かれるのが嫌い)簡単な自己紹介と「つかみ」やエンディングエピソードなどは例によって全部パターンを変えた。

私は朝にだけはすこぶる強いから、一人で行く時は朝早く8時の便などで飛ぶ。実はその気になれば羽田6時半のフライトにも乗って、朝ミーティングに出席することもできるのである。今回は皆、気を使ったのか(いや、たぶん自分が朝早いのがいやなだけ?)昼前に着く余裕のあるスケジュールだった。電子機器禁止なので撮れなかったが、朝9時半の羽田空港はすごいことになっている。ターミナルのたくさんのゲートから滑走路までの路に大小無数の航空機が入り乱れ、明らかに「アイツ、割り込みじゃねえのか?!」という某国の航空機も見られる。最近のJAL機には主翼の端っこに小さな垂直翼がついている。確か翼の先端に生まれる空気の渦を抑制し燃費を上げる効果があるとテレビで見た。

  

新千歳空港までは約1時間半のフライトだが、寝ていると好物のスープを逃してしまうし、機内紙も読み飽きてしまい何とも退屈していた。ふと窓の外を見ると、雲の上に富士山が頭を出して見える。最近は離陸後安定すると「これから電波を発しない電子機器はご使用になれます」と言ってくれるので、IXYを取り出して撮ってみた。台風が通過した後だから空気が澄んでいるのか、下の地面がよく見え地形が何となくわかる。しばらくして見える景色(左側)はどう見ても日本海だ。すると向こう側にぴゅっと飛び出て見えるのは男鹿半島かな。機内紙の後ろにある日本地図を開けて比べてみた。うーむ、どうも違うような気もするが、日本海側にあんな形をした突端は見当たらない。。。

    

すぐ後に真下に正方形に近い湖が見えてた。地図と見比べるとどうも田沢湖だ。とすると、仙北市の上空を飛行していることになり、男鹿半島はかなり斜めから見ていることになる。なるほどあんな風に見えるのか。Googleの航空写真とはだいぶ違うが、本物の地形がわかるというのは面白いものだ。この位置を飛行していて新千歳に向かうとすれば、そろそろ十和田湖が・・・・おーっ、あれがそうだ!湖の中心に向かって突き出る「へそ」のようなもの(御倉半島というそうだ)が見えるからよく分かる。また少しすると眼下に赤茶けた不思議な色の山々が見えてきた。山の地形って地図で追えないのだが、位置と方角からして八甲田山かもしれない。

      

こりゃー、面白え。すっかりハマった私は地図を膝に上に置き、窓の外にかぶりついていた。まったく「飛行機初めて!」の田舎者のような姿だ。さて、しばらくすると不思議な地形が見えてきた。飛行コースから言うと北海道の南端に差し掛かるかどうかだと思うのだが、海の合間に陸地が3箇所見える。難しいのは高度と眺める角度からして、何がどのくらいの大きさに見えるのか経験値がないのでさっぱり分からぬことだ。でも街の様子が少し見えるからそんなに高い所は飛んでいない。こうしてみると、津軽海峡(今は夏景色)はかなり入り組んでいて、本州と北海道って半島同士でみればすぐ近くなんだな。地図の角度をあっちっこっちぐるぐる回して、ようやく自信はないが「これは下北半島、津軽半島そして陸奥湾ではあるまいか?」という結論に至ったのである。もしこの仮説が当たってるとすると次に見えたのは「大間岬」で右側に小さく見えるは函館の街という推測になる。そして何となく函館を左目に苫小牧に向かっているはずだ。

        

地図とにらめっこすること数十分、だいぶ慣れてきて新千歳空港付近に支笏湖があるのだが、だいぶ高度を下げてきたのか残念ながら見ることはできなかった。その代わりはるか遠くにに「もしかしてオレんちに戻ってきちゃった?!」とぞぞーっとさせるような富士山のシルエットが・・・「ヤマトよ永遠に」で200年後の地球にやってきてしまった古代進のような気分になったが、調べるにどうもあれが蝦夷富士と言われる羊蹄山らしい。ホントに富士山そっくりの形なんだな。無事新千歳空港に着陸し、ポッドに向かっていると次の飛行機がちょうど目の前で離陸した。こちらのトラヒックも結構加熱気味である。

  

その日の予定をこなし、KICK-OFF会では我が事業部の誇るウグイス嬢?たちと盛大に飲んだ。電話での顧客応対を主たる業務とし、社外の応対コンクールでも好成績を出す軍団だ。私は地区予選の審査員をやったことがあるのだが、選手となる人達に実際に聞くと電話先の顧客に「●●でございますか?」と伺う「か?」の発音時に「?」でいかに息を抜くかも研究されている、プロ軍団である。「そんなもん、ほっときゃいいべよぉ」といかにも乱暴な茅ヶ崎弁の私も見習わなければ・・・翌朝、すっかりどんより天気も胃腸も雨模様だったが、ラーメン王国制覇を目論む私は果敢にも朝から営業している空港のラーメン道場に入り、5軒目を制覇。

  

次なる目的地、仙台へ向かう旅客機はなんと50人乗りのはとバスよりも小さい小型機である。学生時代にオーストラリアのウルル上空をセスナで観光したことがあるが、こんな小さいジェット機は初めて乗った。何せ最後部座席の同僚は長身だったが、天井に頭が当たってしまうのである。まるでプライベートジェットだ。今回は三陸上空ルートのはずだが、残念ながら悪天候で視界がないどころかすごい揺れで陸地の撮影どころではなかった。しかし帰宅してからGoogle航空写真とにらめっこしながら、撮った地形や地理の確認というのは面白い。以前、KICKPOP師匠の御故郷上空を自衛隊偵察ヘリで飛んだ時もたくさんの写真を撮ったが残念ながら地形を確認できる高度ではないので、どこをどう飛んでいるか地図で確認まではできなかった。(これでは偵察にならぬが・・・)
これから札幌へは何度も足を運ぶから、たくさん撮ってオリジナル航空ルート写真を完成させてみたいと思う。

    



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2 コメント

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Unknown (小夏)
2013-10-16 21:35:26
師匠~、こんばんは~!
台風が猛烈な勢いでそちらに襲いかかったようですがご無事だってでしょうか。通勤も難儀されたことでしょう。素敵ビューなオフィスの窓からカメラを構えられたのかな~。

フライトの楽しみ方、わかりますわかりますっツボが同じで大興奮です
私も毎回ポケットに入っている雑誌の地図を出して窓の外のダイナミックな景色と合わせてみています(太平洋上はツマンナイ^^)
昨夜テレビで【空から日本を見てみよう】という番組を偶然見ました。ご存知でしょうか~。
http://www.tv-tokyo.co.jp/sorakara/

小さい飛行機といえば私もサンフランシスコからの便はいつもそうでした。(母ほどの歳の友人は本当に荷物入れにゴツッと頭が当たった^^)
ブ―――ンと言うイメージがあるので私の乗っていたのはプロペラ機なのかしら・・。
たぶん見えていたのはMount Shastaなのだと思います

ネットで見る札幌の紅葉に激ウットリしたことがありますが、市内もそろそろでしょうかね~
最後の一枚の迫力、おフランスご出張のホームの列車を思い出しましたよ~。カッコイイっす
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Unknown (磯辺太郎)
2013-10-16 21:49:59
小夏様

こんばんは。台風の時は慌てずに家で待機することですよねー。焦って駅に行ってもろくなことはないです。(私一人ぐらいいなくても誰も困りません)
昨日、台場のオフィスの展望ルームで懇親会が行われました。「夜景遺産」と謳われるほどのロケーションですが、台風接近により雨粒しか見えませんでした・・・

やっぱり師匠も陸地が上空から見えると楽しむ方ですか。地図と合わせると面白いですよねえ。
この番組知ってます!すごく懐かしい~おじいさんのナレーションでなかったっけ?

小さい飛行機はジェット機でしたが、となりにANAのプロペラ機がいました。すごい揺れを覚悟しましたが、そうでもなかったです。
札幌の紅葉、ぜひ今度レポートしたいと思います。

時に師匠、フライト中に別の飛行機とすれ違ったことありますか?ものすごいですよ。
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