「問題」とは何か?その構造に気づくことから始まる
何かにつけて「問題」が多いという世界といえば、最悪の危機的状況のようなイメージをともなうが、それは本当だろうか?「問題のある現状」とは、実は誠に正直で健全な姿であると言えないだろうか。問題の輪郭や解決の糸口が「見えている」ことは、そうでない場合に比べ、社会にとっても歓迎するべき状況ともいえることが多いのだ。問題とは「目標(あるべき姿)」に対して、「現状(実際の姿)」とのギャップとして現れる姿であり、状況悪化への傾向シグナルが見えてこそ「問題視」すべきという学説がある。
問題構造学入門(ダイヤモンド社)を著された佐藤充一先生は、「問題」は、「現状」と「目標(あるべき姿)」のギャップのことと定義されている。日常の感覚で把握できるギャップもあるが、論理的な分析や研究の力が必要になることもある。問題は意識されでこそ真の問題として認識される。少なくとも「問題」は、すでに問題点が意識され、その解決へのスタートラインにあるという現実の次元である。解決への距離感覚は、そうでない場合よりも安心な印象として嵌り混まないことが重要であると定義されているのだ。
つまり「問題」が意識すらされないでいる状況こそが、その潜在性によって社会により大きなダメージを与えることになる。突然の地震のように、直近の情報が得られないような場合は手の打ちようがないのである。例えば薄暗い道路の一角に人が躓く可能性があるような突起(凹凸)物があった場合、それが「危険である」と意識され、問題視されはじめた状況以降が「問題」であり、だれからも意識されていない状況下では、それは「問題」といえず、そのまま「問題なし」という無関心が継続してしまうのである。
また、こうした問題提起は、どのような職能や立場から発するのかによっても変化する。つまり「明確な目標」と「正しい認識」がどうなのかによって変わることもある。なにかと社会のあり方に関心をもって対応することが、住みやすく働きやすい社会を持続させる。社会の関心を高めるには、関係者はもちろん、小さな変化を「よく見る」こと。よく察知する努力が欠かせない。「問題」とは本来、悪性というわけではなく、周辺の関係者の「見える」立位置によって「見え方」が変化する。そのことを問題解決などに意識したい。mitameya190101
2019謹賀新年
みなさま、明けましておめでとうございます。
いつも、ブログ「はとはあと」をお読みいただきありがとうございます。
今年もよりユニークな視点からの「見方・見え方・見た目」のチカラについて表現できれば最高です。
ご意見ご要望などありましたら、何なりとお気軽にお声がけをお願いいたします。
sishida@j-his.jp
何かにつけて「問題」が多いという世界といえば、最悪の危機的状況のようなイメージをともなうが、それは本当だろうか?「問題のある現状」とは、実は誠に正直で健全な姿であると言えないだろうか。問題の輪郭や解決の糸口が「見えている」ことは、そうでない場合に比べ、社会にとっても歓迎するべき状況ともいえることが多いのだ。問題とは「目標(あるべき姿)」に対して、「現状(実際の姿)」とのギャップとして現れる姿であり、状況悪化への傾向シグナルが見えてこそ「問題視」すべきという学説がある。
問題構造学入門(ダイヤモンド社)を著された佐藤充一先生は、「問題」は、「現状」と「目標(あるべき姿)」のギャップのことと定義されている。日常の感覚で把握できるギャップもあるが、論理的な分析や研究の力が必要になることもある。問題は意識されでこそ真の問題として認識される。少なくとも「問題」は、すでに問題点が意識され、その解決へのスタートラインにあるという現実の次元である。解決への距離感覚は、そうでない場合よりも安心な印象として嵌り混まないことが重要であると定義されているのだ。
つまり「問題」が意識すらされないでいる状況こそが、その潜在性によって社会により大きなダメージを与えることになる。突然の地震のように、直近の情報が得られないような場合は手の打ちようがないのである。例えば薄暗い道路の一角に人が躓く可能性があるような突起(凹凸)物があった場合、それが「危険である」と意識され、問題視されはじめた状況以降が「問題」であり、だれからも意識されていない状況下では、それは「問題」といえず、そのまま「問題なし」という無関心が継続してしまうのである。
また、こうした問題提起は、どのような職能や立場から発するのかによっても変化する。つまり「明確な目標」と「正しい認識」がどうなのかによって変わることもある。なにかと社会のあり方に関心をもって対応することが、住みやすく働きやすい社会を持続させる。社会の関心を高めるには、関係者はもちろん、小さな変化を「よく見る」こと。よく察知する努力が欠かせない。「問題」とは本来、悪性というわけではなく、周辺の関係者の「見える」立位置によって「見え方」が変化する。そのことを問題解決などに意識したい。mitameya190101
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