病院広報(はとはあと)評価支援情報

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病院に情報発信力や洞察力の具備(広報)が、なぜ必要なのか

2018-03-18 15:46:19 | はとはあと最新情報
病院に情報発信力や洞察力の具備(広報)が、なぜ必要なのか

鋭い観察力で物事の変容を見抜くことを洞察するといいます。今回は、病院など医療施設、介護現場において機械化しにくい(だろう)チカラとして洞察力を見ていくことにします。

かねてから言われてきたように、我が国の医療サービスとりわけ情報開示や診断説明など利用者にむけた情報提供は、情緒豊かな文化性を考えると進んでいいるとは言えないように思います。情報がどうあれ、そこを取りあげて機嫌が悪くなるということはあまり聞きません、専門サービスとして欠かせない使命の一つであり、市民など多くの人々にとって適切でわかりやすい情報環境の強化は、その質の保障の一端をなすものであるようです。

このため、その実現にはサービスの前提となるコミュニケーションのレベルアップが必要になりますが、医療現場における専門意識と利用者の意識や健康文化の乖離から、適切な説明の伝達・納得に至る結果を引き出すことが結果的に困難とされることが多いように思います。
たとえば、医療情報が丁寧に提供されたとしても、そこに示される専門的情報や言語レベルが一般に理解できることは限られています。

また、医療者が伝えようとし、説明しようとする形式的な事務レベルの話では、理解や感情といった個別性もあって、すべての人に均質な情報の伝達をもって納得してもらうには困難なことが多いのではないでしょうか。
必要不必要の別はありますが、医療サービスの提供とそれに必要なコミュニケーションは何かを考えると要点は次のとおりです。
1) インフォームド・コンセント(正確で適切な説明と同意)
2) エンゲージメント(信頼と協働による個別性の維持)
3) ビジュアル・コミュニケーション(非言語環境の重視・改善)
4) 広報活動(絶えざる組織文化マネジメント)

説明と同意はもちろん、利用者との協働や非言語つまりは感覚的判断による情報の発信や洞察という生きた人間への語りかけ、その人だけの「物語」に欠かせない配慮の能力の必要性が問われているといえます。
広報は、マス社会への情報構成の意味合いが強いようですが、対象の構成がコミュニティであり社会であることを考えると、その出発点は個人一人一人であり、シッカリと個別のコミュニケーションに、「ここだけ」の理想を求めるのも間違いではないように思うのですが、いかがでしょう。

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