北京暮らしを始めてみれば ふたたび

2012年1月から再び北京生活が始まりました。(前回は2003.1~2006.1)
北京の毎日をつづります。

氷の上に、その答えはありました

2012-02-10 17:15:14 | 北京暮らし おでかけ編

昨日の続きです。

凍った池での水泳に度胆を抜かれた私は、気を落ち着かせるためにひとつ大きな深呼吸をして再び歩き始めました。

 

寒中水泳やら寒中フィッシングやらに目を奪われがちですが。

 

 

ちゃんと、名所旧跡があるんですよ。

まあ、今回は寒いので素通りですが。

 

テクテク歩いていると。 

 

 

“床屋さん”の看板が。

 

え~っと、床屋さんはどこかな? どこかな?

 

 

 

ここです。椅子が乗っかってる場所がそうです。

冬場だからお客さんもゼロ。

北京では時々、こんな風に路上でカットしている光景を目にするけど、さすがにこの寒さで丸坊主にされたら風邪ひくもんね。

 

 

ところで、『九門小吃』という名前を聞いたことがありますか?

再開発のあおりを受けて立ち退きを迫られた、かつて“前門”にあった北京の小吃店がここに集結したとか。

 

 

ちゃんと案内板があるので大丈夫。

 

なんだけど。

 

 

店まで遠いわ!!

 

今日は別のお店でランチをする予定だったので、この寒さの中、単に様子を見に行って同じ道を戻ってくる体力と気力は私にはありません。

というわけで、このレポはまた今度の宿題。

 

 

さて、後海の周りには、こじゃれたカフェとかバーが並ぶんだけど、こういうのって夜になってから息を吹き返すんかな?

昼間は仮死状態のようです。

 

 

周辺の看板を見ると、夏になったら何やら素敵なウォータースポーツも楽しめるらしい。
ほんまか?

 

ぐるりと後海を一周して次の目的地へ・・・と思っていたけど、店はしまってるし、人は少ないし、なんだかつまらんな。

 

・・・と思ったら。

 

 

カモがいた。
しかもやたら多い。 

 

 

 

更にそのうちの一羽ときたら、氷の端っこを何やら必死でもぐもぐしておる。
知覚過敏の私としては、実にぞわぞわする光景だ。

 

 

いきなり現れたこのカモスポット。

中国人数人が、ただただじっとカモを見ている。 そして私もその隣に並んでただただじっとカモを見る。

 

 

一体なんやねん?と思ったら。

 

 

 

『野鴨島』!?

 

 

 

まさか、これのこと?

 

 

野鴨島はともかくとして。

 

 

氷が溶けたらこんな素敵な屋形船風のものも出るみたい。

季節を改めてお伺いしたほうがよさそうです。

 

 

さて、再び歩き出そうかなと思ったその時、近くにいたおっちゃんがいきなり。

 

 

「ほ~い! ほ~い!」

 

と叫びだした。
それも尋常ではない声の大きさだ。

 

何事デスカ?

 

と思ったら、対岸から。

 

 

「ほ~い!ほ~い!」

 

 

お返事が返ってきました。 

なんの合図か、なんの挨拶かさっぱりわからんが、おっちゃんは歩きながら「ほ~い!ほ~い!」と叫び続け、対岸からも「ほ~い!ほ~い!」と声が返ってきて、そのやり取りが何度も続き、もはややめるタイミングを見失ってしまったのではないか。

 

ほ~いほ~いのやり取りは全く意味不明だし。

 

 

柳の一部はどういうわけか結ばれてるし、わけわからん。

 

 

と、その時!

 

 

おばちゃんと、ピンクと白の物体が、氷の上をずんずん進んでいった。
ますます訳がわからんではないか。

 

 

イチゴミルクみたいなモコモコは、犬だった。(勝手に染めるな)

買い物帰りを思われるおばちゃんは、遠回りするかわりに池をショートカットしたかったらしく、慣れた調子であっという間に遠ざかっていったのでした。

 

 

以前、『凍ったところに中国人あり』と書きましたが、訂正します。

 

凍ったところに中国人。

と、犬あり。

 

そして。

 

 

私あり。

 

ぐるっと一周するのが面倒くさくって。

 

 

ショートカットしました。

 

 

ま、もちろん思いっきり禁止されてるんだけど、今回だけは目をつぶっていただきましょう。

 

 

ちなみに、氷上の人になるにはまず。

 

 

この柵を乗り越えねばなりません。

先ほどのおばちゃんは、荷物を放り投げて、次に犬を抱っこして氷の上に乗せ、最後に自分が柵を乗り越えてました。 その手際の良さといったら・・・。(犬も慣れた風だった)

 

そんなハードルを越えたその先には。

 

 

それはそれは楽しい世界が待っていた!

 

今日は靴のせいか、全然滑らないし、一歩進むごとにむくむく盛り上がってくるこのワクワク感はなんぞや??

めっちゃ楽しい~!とぶつぶつつぶやきながら。

 

 

釣りをしている人に、じわじわと近寄ってみました。

 

 

 

一人で何本もの竿を駆使するとは、かなりのベテランか。

 

・・・と思ったら、周りはそんな人たちばっかりだった。

 

 

 

ひとりひとり、釣りの様子を覗いているうちに、あることに気づきました。

私の見た限り、誰一人。

 

 

魚を入れる魚籠を持っていなかった・・・。

 

 

釣った魚、どうすんねん?

 

思うに、きっとこの方たちは魚を釣ってどうこうするのが目的ではなく、釣るという行為を楽しんでいるのではないかと。

 

偶然にも以前から抱えていた『釣った魚はどうするのか?』という大きな社会問題の答えを見つけてしまいました。 

ま、そんなこんなで楽しい氷上散歩もおしまい。

 

 

後海と前海がつながる橋へと向かいます。

 

 

冬ならではの後海さんぽを終えて、次に向かうは前回お休みだった『鈴木食堂』のある胡同へ。

果たして私は鈴木食堂でランチを食べることができたのでしょうか?

 

続きはまた今度。