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ぽかぽか春庭「なごり雪&名残の雪の庭園美術館」

2018-03-24 00:00:01 | エッセイ、コラム


20180325
ぽかぽか春庭アート散歩>春の建物散歩(3)なごり雪&名残の雪の庭園美術館

 「なごり雪」が気象庁の気象用語として認められたのは2013年になってからのことです。伊勢正三がかぐや姫として「なごり雪」を歌い始めたのは1975年のことですが、それ以来ずっと「季節のことばとしては名残の雪という季語がある。なごり雪というのは日本語として間違っている」と言われてきた、ということについて、昨年冬に書きました。
https://blog.goo.ne.jp/hal-niwa/e/98b8fdb1e709e68804cdc3cc8cfc7adb

 今週21日は、ひどい風と雪が日本全国を吹き荒れた春分の日になりました。友人のシャンソン歌手ゆみさんからは「奄美大島もひどい天気でした」という旅だよりも届きました。
 21日は第3水曜日ですから、ミサイルママに「白金植物園で開花したての桜見て、庭園美術館で絵本展見たい」と「大人の遠足復活2回目」の希望を出していました。しかし、現在は仕事優先に生活しているミサイルママは「雪降るっていうし、こんな天気の悪い日に出かけて、翌日の仕事に差し支えると困るから」と、フラれてしまいました。木曜日には「いっしょに演劇を見る」という約束もあったので、婆デートを2日間続けてやることもないし、ということもあったのだけれど。

 それでも、朝方窓の外はそれほどの大降りには見えませんでしたので、ひとり遠足決行。
 雪が降ったら降ったで、「なごり雪をまとったアールデコのお屋敷」という写真が撮れるかもしれないというシャッターチャンスへの色目もありました。

 山手線から外を眺むるに、雨はみぞれになっていました。えびすガーデンプレイスの39階から眺めた雪景色。壁の桟に雪が積もりだしました。
 
 えびすガーデンプレイスの39階外壁の桟に積もった雪と窓外に降りしきる雪。


 39階では雪だったのに、地上に降りたら外はみぞれ。そういうもんなのでしょうか。
 写真美術館から目黒駅まで霙の中を歩きました。みぞれが雪になったら、東京の雪景色をとるチャンスがあるかもと思ったのですが、庭園美術館につく頃には雨になっていました。なかなか思うようにはいきません。

庭園美術館入り口の咲き始めの桜と傘をさしている一団


玄関前は雨に濡れているので、邸宅が鏡のように映り込んで、雨ならではの写真になりました


 この天気ですから、祝日なのに庭園美術館は思った以上にすいていました。いつもは、館内撮影禁止だったり、撮影OKでも、観覧者を画面に入れないように気をつかうので、室内写真はあまり撮れないのですが、今回は撮影OKだったし、だれもいない室内を撮ることができました。

香水塔(ランプを灯すとランプの熱によって香水が香る)普段だと鏡に観覧者が映り込むのですが、21日は鏡像が撮れました。


 新館で「鹿島茂フランス絵本コレクション」の展示がありましたが、本館では絵本展示は一室だけで、「アールデコの館」そのものを見せています。館そのものをじっくりながめることができるのは久しぶりです。

 まずは、日ごろは一般立ち入りができない3階ウインターガーデンを。四季折々に旧朝香宮邸を訪れている私も、入室するのは2回目です。

 ウインターガーデンに上る階段と踊り場


ウ インターガーデン(冬のサンルーム。家具は、観覧者を窓に近づけないためにおいてあり、当時の家具ではありません)


 家具は新しいものですが、壁から直接出ている水道蛇口は、当時のもの(と思うけど)。90年以上前のものと思えば、貴重な気がしてくる。


 玄関を入ったところの大広間。大広間の照明は40個の白熱灯。


 正面はイタリア産の大理石を用いたマントル・ピースと鏡、壁はワォールナット材。


 2階へ上がる階段


 階段の装飾


 2階ホール


 観覧者のいない室内が撮れました。立っている監視員は、撮影していると陰に隠れる人もいましたが、映り込んでもしかたないですね。


 大食堂


ベランダサンルーム


廊下


允子妃居間


允子妃居間の外側テラス


鳩彦王書斎


 次回は室内のアールデコ装飾を紹介します。

<つづく>
コメント (2)
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