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ぽかぽか春庭「国際交流フェスティバル」

2018-03-15 00:00:01 | エッセイ、コラム
20180315
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2018十八番日記春盛り上がる(9)国際交流フェスティバル

 冬季パラリンピック、盛り上がっています。
 成田緑夢選手のスノーボード銅メダル、おめでとう。長野オリンピックで4歳のときのかわいらしい姿を見た時から、「親戚の子」のように、その成長と失意のときを見てきましたから、とりわけ思い入れがあります。怪我、そして障害。つらいときがあったことと思いますが、けがや病気で苦しい思いをした人にとって、とても励みになりました。東京での夏季パラリンピック出場もめざしているそうで、がんばってほしいです。

 東京オリンピックに向けて、「国際なんたら」というイベントが各地で盛り上がっています。
 中身はいろいろですが、国際社会や異文化への理解がすすむなら、国際なんたらも大いにけっこう。

 春庭は、3月11日「国際交流フェスティバル」という催しに参加してみました。
 プログラムは、近隣に住む外国人の日本語スピーチ大会、昼食と交流、バンド演奏、ゲームなどです。
 
 日本語スピーチは、ベトナムの旧正月紹介、中国の春節紹介など、2月の春節が終わったところだったので、時期的に盛り上がる話題があり、ふるさとの紹介(少林寺拳法の本拠地紹介あり、シンガポールの多民族文化紹介ありなど)、日本に来て体験したことの紹介もありました。テレビ番組のオーディションを受けて、忍者体験などをしたガーナの学生、忍者の剣づかいと侍の剣さばきの違いなどの実演入りでした。テレビ番組の放映、私は見ませんでしたが、なかなかの人気番組なんだとか。

 ほとんどのスピーカーは、手に日本語やローマ字で書いた原稿をもって読み上げるスタイルのスピーチでしたから、来日してまだ日の浅い人であっても、原稿にはちゃんと担当の先生の手直しが入っていたようで、発音のおぼつかない部分がある人もいましたが、日本語としてはとてもわかりやすく聞きやすいスピーチになっていました。

 いちばん感心したのは、ウガンダから来た学生のスピーチ。原稿を手にもっておらず、自分のことばで語っている感じがありました。スピーチタイトルは「がんばります」
 彼は、ふるさとのアフリカの村で、食べるものに不自由する生活をしていました。満足に学校にも通えない暮らしの中。家族のために働き、母の励ましを受けてがんばりました。
 がんばる彼は、日本の「あしなが育英会奨学金」を受けるチャンスに恵まれました。
 現在は日本語学校で日本語を学び、日本語能力試験に挑戦中だそうです。

 私はこれまで百か国の留学生に出会ってきました。大学院生や大学院進学をめざす留学生が多かったため、アジアアフリカ出身で「食べ物も不自由なくらし」という学生は少なかったです。アジアやアフリカで大学に進学できる層は限られていて、故国でかなり恵まれた生活をしていた学生がほとんどでした。私が教えてきた国費留学生というのは、日本の文科省が日本の税金による奨学金を投じて招聘する留学生ですが、教える教師より金持ちの奨学生もいました。

 20年以上前のことですが、大学お手洗いの水道が水しか出ず、お湯がでないことに驚いて不満をぶつけてきたアラブ石油国のお嬢様もいましたし、「日本ではじめて電車に乗った」と初体験を語る学生に、故国での暮らしを聞いてみたら、故国では運転手付きの専用車で通学していたので、日本で初めて公共の乗り物に乗ったということだったり。

 ひとりだけ、インドネシアからの留学生で、インドネシアで研究を続ける学者の助手(植物採集や昆虫採集の手伝い)を長年勤めて、その学者の推薦を得て国費留学生に選ばれた学生がいました。「子供のころ、靴を履いたことがなかった。研究所の助手になって、靴を買ってもらってうれしかった」と、作文に書いたのを読み、こういう学生にこそ奨学金をおくるべきだと感じたものでした。

 ですから、あしなが奨学金を受けて来日した学生の故国での生活を聞いて、これこそ生きた奨学金の使い方と感じたのです。
 ウガンダの東部地方ではスワヒリ語も話されているので「Una sema Kisuwahili?」と話しかけてみましたが、残念ながら彼はスワヒリ語が通じる地域ではなくて、日本語か英語でした。
 
 交流会ランチは、地元野菜を使った料理、ハラルミートを使った肉料理などが並べられました。(会費500円)
 私は、お皿に遠慮がちに盛り合わせました。レストランのバイキングだと、これでもかって山盛りにするんですが、ちょっと上品ぶったのです。
 ハラルミートやさつまいもサラダをおいしくいただきましたが、スピーチをした方々に「とてもすてきなスピーチでした」なんて感想を述べているのを優先していた間に、あっという間にテーブルの上は空になり、上品ぶったのを少々後悔。大食い人間なので、もの足りず、帰り道にラーメン屋に寄りました。

 消防署による「119への電話連絡効果的なかけかた」という日本での暮らしに欠かせない生活情報の紹介もありました。
 私も知らなかったこと。どこか出先で事故などを目撃して、119に連絡するとき。固定電話なら場所を探知できるけれど、ケータイでは難しいことは知っていました。おおよその目印になるランドマーク建物を伝えるのもひとつの方法ですが、電信柱に書いてある住所が見当たらないとき、自動販売機には設置場所の住所が書いてある、という情報を知りました。
 2005年から自販機に住所表示ステッカーを貼る活動を自販機業界が社会インフラ活動としてやっていたこと、知りませんでした。

 本日の参加目的である国際交流協会会長との名刺交換ができたので、最後のじゃんけんゲームには参加しませんでしたが、日曜日に出かけてきていろいろ収穫がありました。

 いよいよ暖かくなってきて、来週には桜も開花とか。春、盛り上がっています。お花見、どこで見ようかな。

<つづく>
コメント (6)
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