神経が障害を受けて疼痛を生じる疾患はいろいろあります。帯状疱疹後神経痛、悪性腫瘍による疼痛、糖尿病性神経障害による疼痛、脊柱管狭窄症による疼痛、それに手術やけがによる疼痛など、いろいろあります。これらの疼痛について外国では、ビタミンCが、これらの疼痛を軽減するとの研究が報告されていますので、このことについて考えて行きたい、と思います。
Anita C. Carr博士によると、ビタミンC欠乏病である壊血病は、筋骨格の痛みを特徴としており、最近の疫学的エビデンスでは、最善に近いビタミンC状態と脊髄の痛みの間には関係があることを示しています。さらに、蓄積したエビデンスでは、ビタミンC投与は、一部の臨床症状で鎮痛効果を示しました。また、外科手術や外傷、感染症、それにガン患者のようなグループでは血中ビタミンC濃度の低下が見られます。
Tara Smith博士によると、ペジェット病(細菌やウイルスによる感染性疾患)患者16名に3g/日のビタミンCを経口で2週間、投与して、骨の痛みの軽減が見られました。また、チクングニア熱(蚊のウイルスによる感染症)とパロウイルスB19血症に伴う重い関節痛患者の2例では、伝えられるところによると、ビタミンCの10g/日の経口投与とビタミンC点滴では反応が見られ、チクングニア熱では、関節痛が40%から10%まで軽減し、パロウイルスb19血症では、40%から10%まで軽減したと、報告されています。
References
Anita C. Carr. The role of vitaminC in the treatment of pain:new Insight. J Trasl Med. 2017;15:77
Tara Smith.Vitamins and minerals for pain management.2022.Mar15