医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

アレルギー性ゼンソクに対するビタミン、ミネラル、プロバイオティクスなどの効果について 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会

2023-01-25 11:40:16 | 健康・病気

日本では、患者数の多いアレルギー性ゼンソクについては、アレルゲンを避けることはもちろんですが、体の免疫機構がうまく働いていないことや、高齢化や食生活の偏り、細菌・ウイルスなどへの感染なども原因と考えられ、公衆衛生学的対応や栄養学的対応が必要、といろんな研究で指摘されています。今回は、それらの中でビタミン、ミネラル、プロバイオティクスなどによる、アレルギー性ゼンソクの予防効果について考えて行きたい、と思います。

研究によると、アレルギー性ゼンソクの管理栄養士による食事指導と共に、ビタミン、ミネラル、プロバイオティクスなどの栄養素、乳酸菌などの適正量を長期わたり摂取することにより、アレルギー性ゼンソクの症状は軽快し、普通に生活できるようになる可能性があります。米国の研究によると、肉食中心の食生活では、腸内フローラのバランスが悪化し、アレルギー性喘息になりやすいようです。そこで、野菜や生果物、豆類、雑穀、それに魚介類などを頻回に食生活に取り入れ、出来るだけ農薬や人工添加物を含まない食品を選ぶことも必要です。なお、食品や医薬品には、人工添加物が多く含まれています。

メリーランド大学の研究によると、アレルギー性ゼンソクにはコリン、ビタミンB6、ビタミンC(1g/日)、補酵素Q10、βカロテンなどビタミン類、ケルセチン(抗酸化栄養成分)、それにMg、カリウムなど必須ミネラル類の適正量の日々の摂取が、ゼンソクの寛解に有益、と報告されています。なお、これらの栄養素の適正量は、年齢、体調など、その人の健康度によって変化するので、自分に合った適正量を探してください。更なる研究が待たれます。

References

Good bacreria key to stopping asthma. BBC NEWS. Oct 1,2015

Deciphering the role of vitaminE in the treatment of refractory asthma. Models to prevent allergies, asthma, and eczema in young children. Dr Green's Blog