グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

ウミガメの上陸・2

2009年08月21日 | 哺乳類、爬虫類、他
 写真は、今朝の浜辺に残されたウミガメの上陸痕跡です。メジャーで足跡の幅を計ったところ、80センチ程で、小さい(若い?)個体と思われます。幅の広いものになると、1メートル30センチもあります。当ブログ7月10日に書いたカメは、約95センチでしたから、別の母ガメだと分かります。足跡のパターンの違いで、種の違いも分かり、これはアカウミガメです。

 同じ母ガメが、同じシーズンに数回産卵することは珍しいことではないようですが、今季の大島では2頭の産卵を1回ずつ確認したのみです。去年は全国的にウミガメの上陸・産卵が多かったのですが、その反動で(?)今年は全国的に少ないようです。

 PCに疎いもので、このページの「最新記事」の項目をクリックして、大きな写真と文を一緒に見られることをつい最近知りました。5ヶ月近くも・・・(汗!)

 「ウエルかめ」は、NHKで9月下旬にスタートする朝の連続ドラマの題名だそうです。舞台は徳島県美浜町田井ノ浜周辺とのこと。地方出版社で働くヒロインがウミガメの取材を通じて、故郷を見つめ直し、成長して行く姿を描くストーリーらしいです。どうでもいいことですが(笑)、ウミガメが全国的に注目されそうで嬉しいです。

 舞台の美浜町の日和佐地区には、アカウミガメの産卵地として有名な大浜海岸があり、ウミガメ博物館や国民宿舎うみがめ荘などと、ウミガメでの町おこしが盛んです。一度見学に行ったことがありますが、小中学生によるウミガメの調査・保護活動が早くから取り組まれたことで、地域の方々にとってウミガメがかけがえのない生き物になっているようでした。

 北太平洋のアカウミガメは、日本列島だけにしか産卵地がありません。世界自然保護連合(IUCN)版のレッドリストで、絶滅の危険度を他の動物にたとえると、ジャイアントパンダと同ランクです。専門家は、最も危険な状況にある個体群の1つとして、「世界のウミガメ保護における10の緊急課題」に数え上げています。

 産卵地の保全のためには、周辺も含め、暗くて静かな浜辺の維持が必要です。ウミガメが指標生物と言われる理由です。自然の豊かさのバロメーター。ウミガメが産卵に来るということは、その浜の自然度の高さの証明。大島の自然の1つの象徴ですね。

(なる)

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

変な植物

2009年08月20日 | 植物
仕事の忙しさと1年半前の肺炎の再燃を思わせる症状で、先週の日記担当を替わってもらってしまいました。
やっと、パソコンに向う気力が出てきたので、先週の日記に載せたいと思っていた変な植物を報告したいと思います。

実は2週間も前のことなのですが、海岸でおかしな植物を見かけました。
これです。

2週間前に盛りを迎えていたハマユウ(ハマオモト)の花に似ているのですが、なんだか花が貧弱です。
さらに葉の形が全然違います。不思議に思って近づいて見ると、それはなんとスイカズラの花でした。

スイカズラは6月ごろに島のあちこちで見られる花ですが、もう花期はとっくに終わっています。
さらにツル性なので普通は他の植物に這い登るか地を這うようにして繁殖しているのですが、
この写真のスイカズラは、多少ヨレヨレしているものの何にも寄りかからずに自分の力だけで茎を伸ばして、
茎のトップに花をまとめてつけています。
やっぱりスイカズラというより、ハマユウ(下の写真)のイメージに近いですよね?


このスイカズラはハマユウに似せて、夏の昆虫たちに花粉を運んでもらうことで、生き抜こうとしているのでしょうか?

スイカズラは本土でも普通に見られる植物のようですが、林の縁などのある程度湿度のある環境を好むようです。それが大島では、海岸沿いにも生息しています。

海岸は強い日差しと潮風にさらされる過酷な環境です。大島のスイカズラはどうしてそんな過酷な環境の中で生きられるのでしょう?

先日、林の縁と海岸と、両方の場所からスイカズラの葉を取ってきて比べてみました。そうしたら明らかに海岸沿いに生きるものの葉の方が、厚いことがわかりました。

大島のスイカズラ達は、葉を厚くして中に水分を溜めることで日照りや乾燥から身を守り、海岸という環境へ進出して行ったのかもしれませんね。

そしてさらに写真の植物のように、他の仲間と違った時期に違った形態で花を咲かせることで、新たな生き方をしようとするものが出てきたのかもしれません。

全く動かない植物達も常に変化しようとしています。皆が同じままでいるよりは多様であったほうが、環境の変化などの大きなダメージがあった時に生き残れる確立が高くなります。

生き物たちのこのような柔軟な生命力に出会うたび、本当に感心させられます。

皆さんも是非、林縁のスイカズラと海岸沿いのスイカズラの葉を比べて見てください。1枚の小さな葉がきっと、自然の不思議さを垣間見せてくれることでしょう。

(カナ)

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

磯の貝達7

2009年08月19日 | 海の生物
磯の生き物全般を紹介して行こうと思っているのですが
ついつい、面白くて貝ばかりになってしまっています・・・
前々からここにも書いていますが、磯には実に多くの生物が棲んでいます。
魚・エビ・カニ・ヤドカリ等 実に様々です。
一概に「磯」と言いますが、では何処から何処までが「磯」になるのでしょう?

一般的な感覚で「磯」というと
「潮間帯」と呼ばれる部分ではないでしょうか?
潮の満ち干きで海になったり、陸になったりする部分です。

この潮間帯で満潮時にやっと海になる部分を「潮間帯上部」
干潮時にやっと陸になる部分を「潮間帯下部」といい
これ以上、潮は引かないという部分を「低潮線」と言います。

「潮間帯上部」よりも上に
満潮時にも海にはならず、やっと波飛沫がかかる場所を「飛沫帯」といい
その「飛沫帯」より上に満潮時にも海にならない「潮上帯」があります。
下を見ると「低潮線」の下には「潮下帯」があるのです。
範囲としては非常に狭い場所に、これだけの各部の名前があるのです。

今日は、ちょっと「潮下帯」の貝を紹介します。
水深30cm位から見られる貝です。
中央の白くて張り付いている物がそうです。
「ツタノハガイ」呼ばれる貝で、名前の由来は植物の「ツタ」なのでしょう。
植物の「ツタの葉」とはちょっと形が違いますが、
周縁が突出している所が、そう呼ばれる理由でしょう。

この貝、岩肌に張り付き中々動きません。
表面には、海藻や石灰藻を付けているので、一見普通の岩肌に見えます。
実に、周囲の環境に溶け込んでいます。
滅多に動かないのですが、たまに少し移動します。
そうすると、ツタノハガイが付いていた所だけ白い岩肌が見えます。

黒潮の影響で、水温が実に温かいです。
皆さんのマスクとフィンを付けてちょっと「潮下帯」を覗いてみて下さい。
蔦の葉っぱが生えているかも知れませんよ。







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オカダトカゲ

2009年08月18日 | 哺乳類、爬虫類、他
 天気がいい日は真夏の陽射しがギラギラ!ちょっと動けば汗だくだくです。

 しかしそんな中でも気持ち良さそうに昼寝をしているヤツがいます。
オカダトカゲです。午前中はかならず日当たりの良い場所に陣取って夜の間に冷えた体を温めています。

 伊豆大島ではカルデラから海岸線の人家周辺まで至るところに居ますが、警戒心が強くてなかなか近寄らせてくれません(^▽^;)

 このオカダトカゲは4月ごろから姿を現しますが、真夏の7月中旬ごろから8月いっぱいまではかなり活発に活動しているのを目にすることが出来ます。
 しかし9月に入り気温が下がると徐々に姿を見る機会が減ります。
 
折りしもこの時期は今年生まれのとても小さいオカダトカゲをよく見かけます。
生涯で最も尾の色が美しい時期です。オカダトカゲを見るなら今ですね~。

 しかも、見た目は本土に普通にみられるニホントカゲとほとんど変わりませんが、体鱗の数などに違いがあるとされ、このオカダトカゲは伊豆諸島固有種です。
かつては伊豆大島から青ヶ島までの各島に分布しているとされていましたが、最近の研究によって伊豆半島南部にも生息していることがわかりました。

三宅島や青ヶ島では絶滅の恐れがあるとして保護の対象となっているようです。

(あまの)
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

下から 上から(レッドクリフ?)

2009年08月17日 | 今日の大島
 
大島の複雑な地形緩和の為、橋が架けられています。
その中のひとつに‘かっぱ橋’があります。大島昔伝説の有る‘河童の池’近くに出来た橋なので‘かっぱ橋’と命名されたのですが、ここからの外輪山の眺望がとてもきれいです。(春先の大島桜が満開の頃が特にお勧めなのですが)
左側に三原神社の鳥居があり、右側に‘アカダレ’と呼ばれている赤い割れ目の地表が見られます。

ここのアカダレまでを三原山内輪から行くには、三原山山頂の駐車場より内輪へ下り 右側の鏡端沿いに1.5キロほど歩くと 切り立った赤い崖を見下ろすことが出来ます。(でも、本当に崖なので傍まで行くには勇気が要ります)(それに崩落しないとも限りませんし)

下界ずっと先には緑の絨緞の中に‘かっぱの橋’が見られます。 
海もきれいですし 利島や新島も下とは違う位置で見ることが出来ます。

下から上へ直接行ける道(獣道のようなもので車の通れるものではありません)も有ったそうですが、崩れたり藪になってしまい今ではなかなか分からないそうですが、秋になったら(マムシが冬眠したら)登ってみたいと思っています。

 赤い壁をもっと近くで見てみたい!    (しま)     
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カメ散歩の季節

2009年08月16日 | 海の生物
昨日今日と最高に良いお天気です!
まさに夏休み~!という感じの週末でした^^

昨夜はナイトツアーで満天の星空をご案内する事ができました~!
ナイトツアー始まって以来初めてのじっくりと星空観察をした日でした^^
しかも流れ星のおまけつき!!
いやぁ、ガイドしてる私も一緒に大興奮でした♪
それだけの空ですから、もちろん天の川もくっきり!
さらに夜光虫もよく見えて、海岸に住む貴重な生物もしっかり観察でき、お客様にも喜んでいただけました!

今日は同じお客様をスノーケルのご案内^^
海の中も宇宙のように広く自由な感じがしますよね♪
海も宇宙も大好きです!

さて。
そんなこんなでお仕事の終わった帰り道、海沿いのごきげんロードを走って和泉浜という海で撮影した写真を一枚。
夕陽の沈んだあと、空の青を映したような柔らかい青に染まる凪いだ海が大好きです。

そんな海をじっと見ていると、人間の頭ぐらいの黒い影がポコッ、ポコっと頭を出します。
彼らの正体は、海ガメです♪
カメを見つけながら夕暮れ時の海を散歩するのが最高に気持ちいいシーズンになってきましたね^^!

大島の海岸にはアオウミガメがよく顔を見せにきます。
もう少し外側の海ではアカウミガメもいます。
海水浴をするような海でも、カメさんに出会えるチャンスがあります♪
しかし、彼らが顔を覗かせる時間はほんの一瞬なので、「カメがいるよ~」と聞いて、探そうとして見ていないと気付かないほどのものです。

大島で気軽に海ガメが見える、って事を知っている観光の方はまだまだ少ないかもしれません。

夕陽の沈む頃に西の海岸をお散歩出来るチャンスのある方は、カメを探してみてはいかがでしょう?!
見つかるようになるとかなり嬉しいですよ~~^^♪


(友)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鳶色の雀

2009年08月15日 | 

昨日、素晴らしいガを見つけました。
ワタクシの大好物であります(笑)

ぜひ写真をクリックして大きな画像をご覧ください。
きっとその美しさに魅了されるはずです。
なんたる自然の造形美!

名前は『トビイロスズメ』
スズメガの仲間です。

スズメガってどうしてスズメって付くの?と思って調べてみました。
すると「スズメのように活発かつ上手に飛ぶ蛾の意味」とありました。
う~ん・・・スズメってそんなに飛ぶの上手かな?
なぁんて飛べない人間が言うことじゃないですよね。
ズズメが一番身近にいた鳥だからその名を付けたんでしょう。





スズメガの魅力は何と言っても虫からぬこの毛並です。
まるでぬいぐるみのようではないですか?
そっと撫でてみたいのですが、それは許してくれません。
こうして手に乗っかってくれているだけでも光栄です。

大きなお目目もとってもチャーミングですよね。

それから脚の感触~。
なんかちょっと引っ掛かる感じがイイんです!
これは実際に手に乗せたことのある人でないとわかりませんよね。
興味のあるかたはそっと、そっと手に乗せてみてください。
愛があれば大丈夫です(笑)

スズメガの仲間にはたくさん種類があって、まだまだ出会ったことのないガもいます。
これからの出会いがとても楽しみです。




冒頭で「大好物」と書きましたが、私は実際には食べたりしませんよ~。

しかししかし!!

お隣中国ではトビイロスズメの幼虫を「豆蚒」(ドウダン)や「豆虫」(ドウチョン)と言って食用にしているそうです。
貴重な蛋白源なんでしょうね。


   がんま
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

戦没者記念碑

2009年08月14日 | 歴史・文化
 午前中に仕事場で小物を作りながらTBSラジオを聞いていると、ゲストの秋山ちえ子さんが「かわいそうなぞう」の朗読を始めました。戦時中に上野(?)動物園で殺されなければならなかった動物たち(象)の実話を元にした童話のようです。

 太平洋戦争が始まると動物に与える餌が不足するようになり、もし空襲で動物園のオリや柵が壊れたら、街へ猛獣たち(?)が逃げ出して危険だと、象を薬殺しようとしますが薬を混ぜた餌は食べようとしません。注射をしようにも象の皮膚を通す太い注射針がなく、結局、餌を断って餓死させようとするのですが。お腹を空かせた象たちは、象使いの前で一生懸命に芸をして見せます・・・・・。

 秋山さんは毎年終戦の日の頃になると、この話をラジオで朗読することを続けて十何年にもなるそうです。うっかり、この話の原作者名を聞き漏らしました。スミマセン!

 写真は、大島町霊園元町墓地内にある旧元村出身戦没者記念碑です。大島町は1955(昭和30)年に6っの村が合併して誕生しました。ですから第2次大戦中(1941~45)は、旧六ケ村の時代でした。そのために旧村ごとにこうした記念碑や慰霊碑が建てられています。戦没者のお名前、お歳、戦没日や戦没地まで詳しく刻んだ碑もあります。
 
 泉津18名、岡田21名、元村57名、野増24名、差木地49名、波浮港39名 

 石碑に刻まれた戦死された方々(戦没者)の合計は208名にもなります。戦没地は、樺太(ロシア・サハリン)、満州(中国東北部)、東シナ海、台湾、フィリピン、ニューギニア、ソロモン諸島、サイパン、テニアン、硫黄島、沖縄、小笠原、などなどです。

 太平洋戦争では、大島から伊豆・小笠原諸島、硫黄島、マリアナ諸島へと連なる島々は、本州と南方を結ぶ海の道として、日米両軍にとって重要な位置にありました。島々には多くの軍隊が置かれ、激しい奪い合いが繰り広げられました。大島でも約1万5千人の部隊と島民が飛行場やトーチカや塹壕(ざんごう)などの数多くの陣地を築き、地上戦の準備も進めていました。大島や八丈島では、多くの朝鮮半島出身の人たちも動員されていたようです。

 大島には米軍の上陸はなく、空襲は爆弾や焼夷弾(ナパーム弾)の投下はあまりなかったようです。空母などに積まれた小型の戦闘機(艦載機)による機銃掃射が多く、少女を含む島民がケガをしましたが、死者はありませんでした。島の住民は、行政命令の強制疎開で、多くが本州の知人を頼って縁故疎開し、兵隊は民家に寝泊りしたそうです。1万頭いた乳牛がタンパク質補給源として徴用され、終戦時にはほとんどいなくなったとの記録もあります。

 海軍の特攻基地があったという波浮港の周辺には魚雷格納庫などもあったようですが、今は閉鎖されています。竜王崎灯台周辺のトーチカなどが、地域の方々のボランティアで草刈りされ、存在を知ることが出来ます。戦後60年以上経った今も島内の戦争遺跡は、ほとんど手付かずのまま放置されています。この眠っている戦争遺跡を保存・公開し、観光や平和学習の場として活用してはいかがでしょう。遺跡の保存に当たっては、「コウモリなど野生生物の生息地を守る」という観点も忘れずに。

 差木地の林浦寺境内にある記念碑には、こう記されています。
   「願わくは この碑を以て 人類相殺する戦争の 終止符たらんことを」

(なるせ)

後記:冒頭の童話は絵本でした。土家由岐雄(文)、武部本一郎(絵)
   町の図書館司書さんに教えて頂きました。有難うございます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウミネコ

2009年08月13日 | 
 台風は去って天気はよくなったものの、今日は朝から風が強い一日でした。

 荒れた海を双眼鏡で見てみると、遠くにオオミズナギドリが次から次へと一方向に向かって飛んでいきます。するとその視野のずいぶん手前を横切って行く鳥が居ます。ミズナギドリのようなスマート(?)な飛び方ではなくゆったりとはばたいて飛んでいます。この時期なら、それは十中八九ウミネコでしょう。

 ほとんどの種類が冬鳥のカモメ類の中で、伊豆諸島で夏でも見られるのは通常ウミネコだけです。ウミネコは日本各地に集団繁殖地(コロニー)が知られていますが、伊豆大島から一番近いコロニーは式根島にあります。カモメ類はどちらかというと北方系の鳥なのでもしや式根島は南限の繁殖地か?と思ったのですが、南限の繁殖地は鹿児島県下甑島にありました。惜しい!(?)

 カモメ類では国内でかなり普通に見られるこのウミネコさんは、実は世界的にはかなり分布が限られている鳥で、日本の周辺のほかは朝鮮半島やユーラシア大陸日本海沿岸など極東に限られるので外国人の愛鳥家には喜ばれます。日本各地のコロニーは天然記念物に指定されている場所もあります。

 どこの港にもうじゃうじゃ居て目つきも悪いウミネコさんですが、明日からは大切にしてあげてください。(?!)

(あまの) 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

磯の貝達6

2009年08月12日 | 海の生物
「磯の貝達」シリーズ、実は今回で6回目でした。
良く過去のブログを見返してみたら「磯の貝達3」が2つありました。
ちょっとここで修正です。

今回、投稿する貝は前回のウノアシ同様
一見すると貝に思えない形をしている貝です。
上の岩から出ている筒状の物
これが実は貝なのです。
名前はオオヘビガイといいます。

日本全国に広く分布し、磯に足を運べば何処でも観察する事が出来ます。
観察出来ると言っても、巻いている根元の部分を岩に固着させているので
やっぱり只の筒にしか見えません・・・

潮が引くとこの様に、完全に陸にでてしまいますが
潮が満ちると水中に没する「潮間帯」と呼ばれる場所に生息しています。
この貝が面白いのは、潮が満ちた時です。

潮が満ちた時こそ、オオヘビガイにとって捕食のチャンスです。
この捕食の仕方が実に面白いのです。
岩に固着しているオオヘビガイは、動き回って餌をとる事が出来ません。
そこで、編み出した技がまさに「網出し」です。

粘液の糸を出しこれに餌を絡め取ってしまいます。
何を食べているかというと、水中のプランクトンや有機物です。



今、大島は海水の温度も上がってきました。
水中マスクを付けてちょっと海の中を覗いてみましょう。
こんなユニークな捕食シーンに出会えるかもしれませんよ。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする