グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

磯の貝達5

2009年08月05日 | 海の生物
磯を歩いていると、本当に色々な生き物がいる事に驚かされます。
ここでは、貝類の事ばかり書いていますが
虫や植物、そして鳥類まで色々な生き物が棲家としています。

岩肌にくっ付いている貝に目を落とすと
地味~に動いている奴や
ベタッと岩肌に張り付いている奴など様々です。
活発に動いているな~と思うとホンヤドカリだったりします。

張り付いている貝は大抵が傘の様な形をしており
我々が一般にイメージされる、巻貝の形とは大きく違います。
しかし、これらの傘型の貝も「前鰓亜綱」というグループに含まれます。
簡単に書くと「前にエラのあるグループ」です。
何の前に鰓があるのか?というと心臓です。

逆に心臓の後ろに鰓が持つ種は「後鰓亜綱」と呼ばれます。
有名な所では、「ウミウシ類」です。

話がちょっと難しくなりましたが、そんな理由で
この傘型の貝も大きく言えば普通の巻貝と同じ仲間になるのです。

そんな「カサガイ」の仲間で今日登場するのは
「ウノアシ」です。
殻表に7~10本の放射肋が左右対称にあるのが特徴です。
漢字で書くと「鵜の脚」になります。
水掻きを付けた「ウミウ」の脚に見立てた名前です。
実に、言い得て妙だと思いませんか?

この名前が何時から使われているのか分かりませんが
1700年代には記載されている貝なので
日本でも古くから呼び親しまれていた名前なのでしょう。

もしそうだとしたら、
昔の人は、この貝を見て「ウミウの脚に似てるべな~」と思ったという事ですね。
磯で共に見られる、貝と鳥と言う全く異なる生き物を
リンクさせて見ていたと言う事です。

それだけ、昔は自然がもっと人間に身近だったのでしょう。
今でも十分、大島には自然があふれています。
この夏は、そんな自然豊かな大島で様々な生き物に触れてみるのはいかがですか?



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