グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

椿咲くころまた来てね♪

2017年01月20日 | 植物
つい先日、ジオガイドの研鑽の場である伊豆大島ジオガイドの会では、新年会をしました。

毎年椿祭り期間中、大島公園椿園の前で、「あんこさん」(昔はお姉さんの意味、今は大島の民族衣装を着た女性の意味)の手踊りが披露されますが、
今回は新年会企画、あんこさんをしているメンバーのKさんが手踊りを披露してくれました。


頭に桶をのせながら踊る、、、素晴らしいバランス!

そして椿園の写真をバックに、バーチャルツアーを開催してくれました。



椿祭りは1月29日~3月26日。
あっという間に目前に迫ってきてる!
ということで、本物の椿園に行ってきました。


大島の東側、大島公園は植物園と動物園から成り、なんとすべて無料!
植物園エリアには、道挟んだ左側には椿資料館、右側には椿園が配置されています。
まずは椿資料館から。


入ってすぐ今の開花情報が載っています。もう結構咲いてる!

この時期になると、「椿の満開時期に合わせていきたいのですが、いつですか?」と聞かれることがあります。
答えは、「個体差はありますが、椿は桜のように一気に咲くのではなく、花芽が次々と咲くので「満開時期」はありません。
そして品種によっても開花時期は違うので、椿まつり期間中はいつでも何かしらの椿が楽しめるようになっています。」
です。

様々な品種の花の展示のコーナーを抜けて奥に進むと、ヤブツバキの葉の化石が展示されていました!

これにより少なくとも縄文時代から島にはヤブツバキが自生していたことがわかりました。
縄文時代の人も実から油を搾っていたかな?椿の木はとても固いので、火にくべても長持ちします。
縄文時代の人にとっても椿は生活に重要な役割をし、そして同じように冬に咲く花を見て美しさに心癒されたことでしょう。

ヤブツバキは椿の原種。
今でもこの時期の大島の山道を歩くとすぐヤブツバキのとても多いことに気づかされます。
約300万本ともいわれており、冬の山を鮮やかに彩ってくれています。
そして花ごとポトリと落ちるのがまたフォトジェニックなのです



資料館の窓際はガラスハウス状になっていて、もうたくさんの品種の椿が咲いていました。

黒田侘助(クロダワビスケ) 写真でわかるかな?大人っぽいシックな赤


オウノサト 打って変わって可憐なピンク


他にも心奪われる様々な椿が!あとは直接見にきて~ということで、次は椿園の紹介。

園の外周には明石潟(アカシガタ)という品種がずらっと。大ぶりなので目立ちます。


なぜなのかな?園の中にもとにかく多いのです。


椿は他家受粉で、新しい品種が特に生まれやすい性質を持っていますが、他にもなんとウイルスを使って違う品種を作ってしまうということもしています。
それの代表的なものがこちらの大虹(オオニジ)。
アカシガタについたウイルスが、色が抜ける以外は悪さをしないことが分かって、その性質を利用し作った品種です。

このサイズ!

そしてガラスハウスの前のオオニジ、毎年長い期間大輪大量の花を咲かせる素晴らしい個体、もうやる気満々で咲き誇っていました。
見事です!でも全体像は見せません。見に来てね♡(写真撮り忘れただけ)
よく見るとアカシガタの余韻を残した花もいます



ハウスの横には新しい休憩所が作っている最中でした。快適そうです。


もちろんほかの品種も咲いていました。




サザンカも。

サザンカもツバキ科、ヤブツバキ系とも交配するので品種づくりにも使われます。
交配の話は尽きないのでまた今度。


ちなみにこちら、なにか足りない、、、?と思いませんか??

そう、くいはあるのにロープがない。
今年から、全区画ではありませんが、入って近くで見れるようになったのです!

大島には大きな椿園が3つあり、個人で経営している椿花ガーデン、大島高校椿園、そして紹介している東京都運営の大島公園椿園。
去年、国際優秀椿園に3つ合わせて認定されました!そして互いに刺激しあい、よりいい椿園にしようとしています。
これはその一つの結果。
大島高校は足元まで寄って鑑賞できることも大きく評価されました。そしていいことはまねしようと大島公園も。
嬉しいことです。

とにかく紹介しきれません。
椿情報は今後もアップしていきたいと思います。

夏に大島に来たことがある人も、この季節に来るとまた違った大島が楽しめますので
椿咲くころまた来てね♪(元ネタを知ってる人はどのくらいいるのでしょうか笑)

(あい)
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