今日は、冬に逆戻りしたかのような寒い1日でした。
春の花達もこの寒さに凍えているのではないでしょうか?
ところで春の花と言えば、この植物も今、花盛りを迎えています。

大島の海岸に点在しているオオシマハイネズです。
この画像を見て「え?どこに花が??」と思われる方も多いのではないでしょうか?
遠目に見ただけでは、ただの緑にしか見えないこの植物に近づいて見ると…
マツボックリのような茶色い粒が一杯ついています。

これが雄花で、以前の日記で紹介したオオバヤシャブシと同じように、
葯と呼ばれる袋の中に花粉を一杯溜め込んでいます。
もうパンパンに膨らんでいるので、枝に触れると花粉があちこちに飛び散ります。
メスの花はどこでしょう?
目を凝らして周辺を探してみたら…。
ありました!
ものすごく小さい直径2mmぐらいの粒、これが雌花です。

高倍率の虫眼鏡でのぞいて見たらこんなかんじに見えました。

淡いオレンジ色から3本の白いものが伸びています。
雌しべでしょうか?
全体に春らしい柔らかな色で、かわいいですね~。
近くには緑色の実も残っていました。
実を割ってみたら中から種が3個出てきましたから、やはり3本の白いものは雌しべで間違いなさそうです。

1cm程の真ん丸い実は、キレンジャク、ヒレンジャク達の大好物でもあります。
昨年はこの緑色の丸い粒をおいしそうに頬張る彼らの姿を、何回も見かけました。
雌花と実の大きさが、あまりに違うのが面白くて比べてみました。
左から順に雄花、実、雌花です。

米粒より小さいような雌花が、こんなに大きい実になるのですから、すごいですよね~。
オオシマハイネズは房総~東海、伊豆諸島に分布するヒノキ科の植物です。
あまり分布域の広い植物ではなさそうですが、大島ではあちらこちらの海岸で、
地を這って広がる彼らの姿を観察できます。
普段は他の植物と競合しながら生きていますが、たまにはこんな光景も…。

真っ赤な溶岩の丘の上から、まるで髪の毛のように垂れ下がるオオシマハイネズ達です。
他の植物が入り込めない、崩れやすい溶岩の壁に垂れ下がって、光を独り占めしています。
う~ん、頑張っていますね~。
あの小さな淡い色の雌花の先に花粉が飛んで来て種を作り、
その一粒がこんな風景を作っていくのですから、自然の仕組みは本当にすごいです。
一粒の小さな雌花をゆっくり見たことで、
オオシマハイネズのある風景が、数倍楽しく思えてきました。
とっても得した気分です。(笑)
(カナ)
春の花達もこの寒さに凍えているのではないでしょうか?
ところで春の花と言えば、この植物も今、花盛りを迎えています。

大島の海岸に点在しているオオシマハイネズです。
この画像を見て「え?どこに花が??」と思われる方も多いのではないでしょうか?
遠目に見ただけでは、ただの緑にしか見えないこの植物に近づいて見ると…
マツボックリのような茶色い粒が一杯ついています。

これが雄花で、以前の日記で紹介したオオバヤシャブシと同じように、
葯と呼ばれる袋の中に花粉を一杯溜め込んでいます。
もうパンパンに膨らんでいるので、枝に触れると花粉があちこちに飛び散ります。
メスの花はどこでしょう?
目を凝らして周辺を探してみたら…。
ありました!
ものすごく小さい直径2mmぐらいの粒、これが雌花です。

高倍率の虫眼鏡でのぞいて見たらこんなかんじに見えました。

淡いオレンジ色から3本の白いものが伸びています。
雌しべでしょうか?
全体に春らしい柔らかな色で、かわいいですね~。
近くには緑色の実も残っていました。
実を割ってみたら中から種が3個出てきましたから、やはり3本の白いものは雌しべで間違いなさそうです。

1cm程の真ん丸い実は、キレンジャク、ヒレンジャク達の大好物でもあります。
昨年はこの緑色の丸い粒をおいしそうに頬張る彼らの姿を、何回も見かけました。
雌花と実の大きさが、あまりに違うのが面白くて比べてみました。
左から順に雄花、実、雌花です。

米粒より小さいような雌花が、こんなに大きい実になるのですから、すごいですよね~。
オオシマハイネズは房総~東海、伊豆諸島に分布するヒノキ科の植物です。
あまり分布域の広い植物ではなさそうですが、大島ではあちらこちらの海岸で、
地を這って広がる彼らの姿を観察できます。
普段は他の植物と競合しながら生きていますが、たまにはこんな光景も…。

真っ赤な溶岩の丘の上から、まるで髪の毛のように垂れ下がるオオシマハイネズ達です。
他の植物が入り込めない、崩れやすい溶岩の壁に垂れ下がって、光を独り占めしています。
う~ん、頑張っていますね~。
あの小さな淡い色の雌花の先に花粉が飛んで来て種を作り、
その一粒がこんな風景を作っていくのですから、自然の仕組みは本当にすごいです。
一粒の小さな雌花をゆっくり見たことで、
オオシマハイネズのある風景が、数倍楽しく思えてきました。
とっても得した気分です。(笑)
(カナ)
すてきなオオシマハイネズのお花見ですね!
すばらしい写真で感動しました。
だんだん近づいて行って、見ながらほんとうに観察している気分になりました。
また、オオシマハイネズの風景も面白いですね。他の記事もすてきで大島、訪ねてみたくなりました。
コメントありがとうございます。
植物も動物もそして火山も、知れば知るほどそれぞれの生きる工夫や力強さに、驚くことばかりです。
大島は道端にしゃがみ込んでいても不振に思われにくいので(周辺に人が通らない・笑)じっくり観察できますよ。
ぜひいつかお訪ねください。
お待ちしています。
大島情報拝読しております。八丈島へは行きましたが、大島はまだです。
今回のオオシマハイネズのご紹介は、分かり易くて、うっとりとしました。
ストーリー展開といい、写真の配列といい絵本のようです。
「絵本のよう。」というお言葉をいただき、とてもうれしいです。
忙しい日々の中、情熱を持って活躍しているFIT(森林インストラクター東京会)の皆さんと知り合えたことで、大島での自然観察がますます楽しくなりました。
皆さんの、森の再生への取り組みや、子供たちへの自然紹介などの活動に負けないように、
私もできる限りわかりやすく、身近な自然の美しさや逞しさを紹介していきたいと思っています。
これからも、よろしくお願いいたします。