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グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

伊豆大島ジオガイドの会の発足総会

2016年09月27日 | 火山・ジオパーク
昨日、伊豆大島ジオガイドの会の発足総会が開催されました。


開始前の風景です。


伊豆大島ジオパーク推進委員会主催のガイド養成講座が行われたのは、今年の1月14日から4月19日までの約3ヶ月間。座学、フィールドあわせて22講座で、内容も火山、防災、地球を語る上でのジオパークの役割、産業、歴史文化、安全、動植物、インタープリテーションなど多岐にわたりました。
ジオガイド志望者以外も受講可能としたこともあり、受講者は延べ986名(平均44.8名)となりました。みんなそれぞれ仕事や都合があり、当然受けられない講座もありましたが、事務局が個人個人の都合にあわせて何度も補講を行い、結局全講座を受講した35名がジオガイドに認定されました。(同時に中級ガイドの認定試験も行われました)

その後、ガイド組織作りに向けて、認定されたガイドの中から『まとめ役』を選び、合計3回の会議を実施。組織に関する提案をまとめ、さらにそれをもとに推進委員会メンバーも加わった発足総会準備委員会を作って合計3回の会議を行い、総会に臨みました。

総会に提案された会則には、伊豆大島ジオガイドの会の「目的」がこう書かれています。
「本会は伊豆大島ジオパーク認定ジオガイドによる主体的・自主的団体として,自分たちが暮らす地域の自然や歴史・文化・教育・保全・防災などについて学び、そこで得た最新の知識、情報を共有し、更に、ジオガイド組織におけるガイドスキルの向上、コンプライアンスの確保や安全対策の確立を進めるとともに,次世代ガイドを育てながら,その魅力を島内外に広く伝える一翼を担うことで,地域の活性化と,伊豆大島ジオパーク、並びに日本ジオパーク全体の発展に寄与することを目的とする」

会則や役員人事、今後の予定などの議事がつつがなく承認され、会員33名で「伊豆大島ジオガイドの会」がスタートしました。

最後に、ジオパーク推進委員会会長(大島町長)と副会長(観光協会会長)から、素晴らしい内容の祝辞がありました。(私が感動した部分をまとめたもので、言葉通りではありません)


会長祝辞(三辻町長)
「伊豆大島の発展のためには、ジオパークの発展がなくてはならない。自然は、時には災害を引き起こすが、魅力もある。大島には自然以外にも様々な魅力があるが、それを発信し続ける力は『人間力』。そして『人間力』とは皆さんそのもの。大島が好きな人は皆、魅力的なガイドになり得る。この会の会員には、ただガイドではなく「大島を育てる」という大事な役目がある。人はそれぞれの個性があり、みんな違う。自然も毎回違う。ガイドの仕事はこの世のたった1つのものを作り出す作業である。これからも頑張ってほしい」


副会長祝辞(白井観光協会長)
「伊豆大島はジオパークなのにジオガイドの組織がないという状況が続いていた。以前もジオガイド講習行ったがその時はガイド組織にはならず、互いに勉強し合う『ジオパーク研究会』が発足した。ようやく誕生したジオガイド組織。とてもおめでたいが、物事には光と陰がある。陰の部分は、やはり39名の犠牲者を出した3年前の災害。楽しくガイドを行いながらも、被害者に対する哀悼の意を、心のどこかに持ちながらガイドを続けてほしい」

2人とも、心に響く祝辞でした。

ところで「ジオガイド組織」というと、ツアーガイドのための組織だと思われますが、伊豆大島の認定ジオガイドは郷土資料館や貝の博物館ガイド、島の主要産業の社長、宿経営者、ダイビング&ジオツアーのショップ経営者、公務員等々実に様々な仕事を持つ人達です。

ガイドの会の会員が、それぞれの立場で、どのような伝え方ができるのかを一つ一つ丁寧に学びあっていけば、それは最もジオパークらしい活動になるだろうと思います。ジオパークを『伝える』手段は、ジオツアーだけではないはずなので…。

やることは無限にありますが、頼もしい、個性溢れるメンバーと共に、楽しみながら考え続けていきたいと思います。

「みんなで考え続けていることと、今までのやり方を変えていく覚悟があること」という日本ジオパークの基本理念を、かみしめつつ…。

ジオパーク万歳(^▽^)

〈カナ)
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