募集開始直後から申し込みが殺到し、島外参加20名の定員に100名以上の応募があったという表題のツアーが昨日から今日にかけて行われ、ガイドとして参加しました。参加された方は島外20名、島内7名の合計27名でした。
アドバイザーとして藤井敏嗣先生(火山噴火予知連絡会会長)と菊地俊夫先生(JGC委員・首都大学)が同行、気象庁、大島支庁土木課、町役場、大島動物公園スタッフ、ホテル椿園、海の精(塩工場)、ガイドなどがそれぞれの場所で説明するという何ともスゴイ内容のツアー・・・報告したいことだらけですが・・・語り切れないので、私が印象に残ったことを中心に、1日分ずつ報告します。
まずは昨日のツアー1日目。
最初に訪ねたのは大島動物公園でした。

バスを降りたところで、樹木医さんと回る椿園ツアーか、飼育員さんと巡る動物園ツアーに分かれました。旭山動物園以来すっかり動物園の魅力にとりつかれた私は、迷わず動物園チームに参加。
猿山は流れた溶岩をそのまま利用していて、ワオキツネザルはおなかを太陽に当て、体が温まったあとなので活発に動いているとか・・・

ゾウガメはゴツゴツしたのがオスで、ツルツルがメスであるとか・・・

エミュはオスが卵を温めるが、雨の日も風の日もずっと卵を抱いていたこととか・・・

レッサーパンダ(皆さんの頭上を歩いている)は、もうすぐお嫁さんがやってくるが、動物病院で1~2ヶ月異常がないか確かめてから運ばれてくるとか・・・

ちょっと解説があるだけで「へ~!」の連続で、とても面白かったです。
伊豆大島は島だから、動物園でもマダガスカル島など「島」に住む動物を展示しているということも初めて知りました。参加されたお客様からも「へ~、無作為に展示しているんじゃないんだ!」という声が上がっていました。
ところで、動物園訪問前にバスの中でクイズが出ていました。

「1986年噴火の時、人間は1ヶ月間島外避難していたけれど、その間動物園の動物たちはどうしてた?」・・・皆さん、この答え、なんだと思われますか~?
正解は「1ヶ月分の餌の備蓄があったので、係が時々上陸し餌をあげていた」ということのようです!他の動物園では備蓄がない所もあるようで、餌の備蓄があるというところが火山島の動物園らしいです。
昼食は「海のふるさと村」で。

クロシビカマスの刺身にサザエの蕗味噌、海岸に生えるツワブキ、そしてアシタバ料理など島らしい食材の並ぶ昼食に大満足でした!

そして昼食後は、裏砂漠トレッキングへ!
またまた事前クイズも出ました。

(ペレについて知りたい方は『ペレ ハワイ 神話』などで検索してみてください)
ペレの毛を探しに、いざ裏砂漠へ!

まるで鳥の羽のような雲が、とても爽やかな空でした!

本当に、本当に素敵な空で、ずっと空を見上げながら歩きました。
裏砂漠では、気象庁の加治屋氏が火山防災について話し、ガイドがおすすめの過ごし方を紹介し、みんなで「ペレの毛」を探しました。

噴火によって降り積もった物が層になっているのも、みんなで観察。
そして皆で裏砂漠に座り、藤井先生の話を聞きました。

話は「皆さんは今、1986年の堆積物の上にいます・・・」という導入で始まりました。
「三原山からは真っ赤な溶岩が噴水のように吹き上がった」という、その時の様子が目に浮かぶような描写や「2mぐらいのマグマのしぶきが飛んでくる中で調査し、足元に熱い溶岩が落ちてヒヤッとしたことがある」などのリアルな体験談。

そして「GNSS(全地球航法衛星システム)の観測結果で伊豆大島の下には86年噴火の時の倍以上のマグマが溜まっている。」という驚きの事実も教えてもらいました。
「火山は規則的に噴火しているように言われるが、たいてい外れる。マグマの供給は規則的ではなく、マグマが溜まっているからと言ってすぐに噴火するとは限らないが、明日噴火が始まってもおかしくない。」と藤井先生。
噴火が作った広大な景色の中で、最先端の火山学者である藤井先生の話を聞くというのは何とも贅沢というか、不思議な気持ちでした。

「本当に明日噴火するかもしれない・・・。」大地に座って話を聞いていたらまるで“ゆったり呼吸をする巨大な火山のお腹の上”にいるような気分になりました。
「火山は人間の予測を遙かに超えた“生き物”で、科学は常に進歩しているけれど、人間がわかっていることはごくわずか。」そのことを、しみじみ感じました。
さて、この後は、筆島や波浮港を周り地層大切断面へ。
海に沈む少し前の太陽の光で、地層が明るい色に染まっていました。

ここでも気象庁火山防災事務所、大島支庁土木課などがそれぞれの分野で説明してくれました。
そして皆で夕陽が沈む瞬間を、見届けました。

とても素敵な1日でした。

(カナ)
アドバイザーとして藤井敏嗣先生(火山噴火予知連絡会会長)と菊地俊夫先生(JGC委員・首都大学)が同行、気象庁、大島支庁土木課、町役場、大島動物公園スタッフ、ホテル椿園、海の精(塩工場)、ガイドなどがそれぞれの場所で説明するという何ともスゴイ内容のツアー・・・報告したいことだらけですが・・・語り切れないので、私が印象に残ったことを中心に、1日分ずつ報告します。
まずは昨日のツアー1日目。
最初に訪ねたのは大島動物公園でした。

バスを降りたところで、樹木医さんと回る椿園ツアーか、飼育員さんと巡る動物園ツアーに分かれました。旭山動物園以来すっかり動物園の魅力にとりつかれた私は、迷わず動物園チームに参加。
猿山は流れた溶岩をそのまま利用していて、ワオキツネザルはおなかを太陽に当て、体が温まったあとなので活発に動いているとか・・・

ゾウガメはゴツゴツしたのがオスで、ツルツルがメスであるとか・・・

エミュはオスが卵を温めるが、雨の日も風の日もずっと卵を抱いていたこととか・・・

レッサーパンダ(皆さんの頭上を歩いている)は、もうすぐお嫁さんがやってくるが、動物病院で1~2ヶ月異常がないか確かめてから運ばれてくるとか・・・

ちょっと解説があるだけで「へ~!」の連続で、とても面白かったです。
伊豆大島は島だから、動物園でもマダガスカル島など「島」に住む動物を展示しているということも初めて知りました。参加されたお客様からも「へ~、無作為に展示しているんじゃないんだ!」という声が上がっていました。
ところで、動物園訪問前にバスの中でクイズが出ていました。

「1986年噴火の時、人間は1ヶ月間島外避難していたけれど、その間動物園の動物たちはどうしてた?」・・・皆さん、この答え、なんだと思われますか~?
正解は「1ヶ月分の餌の備蓄があったので、係が時々上陸し餌をあげていた」ということのようです!他の動物園では備蓄がない所もあるようで、餌の備蓄があるというところが火山島の動物園らしいです。
昼食は「海のふるさと村」で。

クロシビカマスの刺身にサザエの蕗味噌、海岸に生えるツワブキ、そしてアシタバ料理など島らしい食材の並ぶ昼食に大満足でした!

そして昼食後は、裏砂漠トレッキングへ!
またまた事前クイズも出ました。

(ペレについて知りたい方は『ペレ ハワイ 神話』などで検索してみてください)
ペレの毛を探しに、いざ裏砂漠へ!

まるで鳥の羽のような雲が、とても爽やかな空でした!

本当に、本当に素敵な空で、ずっと空を見上げながら歩きました。
裏砂漠では、気象庁の加治屋氏が火山防災について話し、ガイドがおすすめの過ごし方を紹介し、みんなで「ペレの毛」を探しました。

噴火によって降り積もった物が層になっているのも、みんなで観察。
そして皆で裏砂漠に座り、藤井先生の話を聞きました。

話は「皆さんは今、1986年の堆積物の上にいます・・・」という導入で始まりました。
「三原山からは真っ赤な溶岩が噴水のように吹き上がった」という、その時の様子が目に浮かぶような描写や「2mぐらいのマグマのしぶきが飛んでくる中で調査し、足元に熱い溶岩が落ちてヒヤッとしたことがある」などのリアルな体験談。

そして「GNSS(全地球航法衛星システム)の観測結果で伊豆大島の下には86年噴火の時の倍以上のマグマが溜まっている。」という驚きの事実も教えてもらいました。
「火山は規則的に噴火しているように言われるが、たいてい外れる。マグマの供給は規則的ではなく、マグマが溜まっているからと言ってすぐに噴火するとは限らないが、明日噴火が始まってもおかしくない。」と藤井先生。
噴火が作った広大な景色の中で、最先端の火山学者である藤井先生の話を聞くというのは何とも贅沢というか、不思議な気持ちでした。

「本当に明日噴火するかもしれない・・・。」大地に座って話を聞いていたらまるで“ゆったり呼吸をする巨大な火山のお腹の上”にいるような気分になりました。
「火山は人間の予測を遙かに超えた“生き物”で、科学は常に進歩しているけれど、人間がわかっていることはごくわずか。」そのことを、しみじみ感じました。
さて、この後は、筆島や波浮港を周り地層大切断面へ。
海に沈む少し前の太陽の光で、地層が明るい色に染まっていました。

ここでも気象庁火山防災事務所、大島支庁土木課などがそれぞれの分野で説明してくれました。
そして皆で夕陽が沈む瞬間を、見届けました。

とても素敵な1日でした。

(カナ)