H's monologue

動き始めた未来の地図は君の中にある

使命の道に怖れなく どれほどの闇が覆い尽くそうと
信じた道を歩こう

第10回神奈川腎臓内科交流会

2010-05-08 | 臨床研修

今回は,東海大学が会場で聖マリアンナ医大と北里大学の症例。50名近くの参加者があって大盛況だった。

症例1)82歳女性 全身倦怠感,下肢浮腫
・夏に近医からの紹介で来院,高Ca血症を認め,当初はビタミンDの過剰投与による高Ca血症と思われたため薬剤中止にて経過観察。その後,血清Ca値は冬にかけて徐々に低下していた。
・ところが翌年の春から夏以降に再度,血清CaとCrが次第に上昇してきた。
・結果的にBHLが認められ,サルコイドーシスと診断された。

・「サルコイドーシスによる高Ca血症は,日光に影響を受けて,春や夏に悪化することがある」という報告があるそうで,へぇ~っと思った。

症例2)61歳女性 腎機能障害精査目的の入院
・腎機能低下の精査のための依頼され,高Ca血症を認めた。
・7年前に下垂体腺腫(prolactinoma)で手術歴あり
・高Ca血症,低P血症があり原発性副甲状腺機能亢進症を認めた
・副腎腫大も認めた
・結果的にはMEN 1の疑いとなった

なぜか高Ca血症が2例続いて,とても勉強になった。

さらについ先日,うちの朝の症例カンファレンスでも高Ca血症の症例があったが,その時に知念先生から興味深いpearlを教えてもらった。

・高Ca血症の意識障害は,意欲低下として現れるので,open end queationで質問をしなければならない。yes/no question で問診をとると一見普通に答えるので見逃すことがある。

またまだ知らないことが沢山ある。
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