今年度,第6回目の神奈川EBM実践研究会(何と通算49回!)に参加。
名郷先生の「糖尿病に関するエビデンスをネタにした構造主義医療の考え方」というお話。
以下,メモ
・構造主義医療の枠組み・・・ 実体,現象,コトバ,私
・実体と現象・・実体はとらえることができない
とらえることができるのは現象だけである
・現象とコトバ・・・現象は記述できるか
できない・・現象は時間を含む変なる物。コトバは時間を抜いた不変なる物
・しかし病態生理も臨床試験も結果は「コトバ」で記述される
・医者ー患者ギャップ;コトバから
「血糖を正常にすることが第一です」という医者。
「俺は血糖高めが調子がいいんだ」という患者
どちらが正しい??
その医者と患者の間にあるギャップとは何か?ギャップを埋めるとは?
・コトバとして表されるエビデンス(臨床試験の結果)が,必ずしも現象を正しく表している訳ではない.
・現象とコトバのギャップ
糖尿病のエビデンス ←→ 血糖を下げることが絶対に正しい!
・「私」という枠組みの中で「正しい」
・問題にしなければいけないのは医者と患者の間のギャップではない
・現象とコトバのギャップである
(メモだから,名郷先生が言いたいことを正しく読み取れていないかもしれない)
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構造主義の考え方を医療に応用しようとして,名郷先生が10年来考えつづけてきたという内容。今回は糖尿病のエビデンスを題材として,名郷先生の頭の中にアイデアとしてまとまりつつあることを示して(示そうと)下さった。我々聴衆とわいわい話をしながら,プレゼンの途中でスライドを手直しをしたり(!)・・・いつもにも増して,ハイパーな名郷節を堪能。
分かりそうで・・でも何だかよく分からない。でも何となく話されている内容はわかるような気がする・・・・そのもどかしい感じが何とも面白く,かつ考えさせられる深い内容であった。去年の話よりはずっと「分かるような」気がした。 でもメモとしてこれだけを読んでもおそらく理解できないだろうな。
名郷先生,ぜひ本にして出して下さい!