H's monologue

動き始めた未来の地図は君の中にある

使命の道に怖れなく どれほどの闇が覆い尽くそうと
信じた道を歩こう

神々の山嶺

2011-10-01 | 趣味趣味


夢枕漠 「神々の山嶺」

1997年に初版で読んで以来,15年ぶりに再読。ただし今度は,谷口ジローの漫画版である。新聞で紹介されているのを見て,思わず全5巻大人買いしてしまい,一気に読んだ。

エベレスト南西壁冬期単独無酸素登頂を目指す孤高の男の物語である。主人公を追い続けるカメラマン(もう1人の主人公)とエベレスト初登頂に関する歴史的最大の謎である1924年に消息を絶ったマロリーをからめた壮大な小説で,自分の中ではこれまで読んだ小説では間違いなくベスト3に入る。漫画版も評判のようだったが,確かに素晴らしかった。原作の雰囲気を全く損なっていないばかりか,この骨太の山岳小説の醍醐味を存分に味わわせてくれた。おかげで,小説をまた読みたくなってしまい,下巻の後半を読みふけってしまった。


  ーー想え

主人公がエベレストの頂上を目前にした場面は,心に突き刺さる。何度も何度も読み返してしまう。


腰痛持ちのなので,自分は本格的な登山などできないのだが,山岳小説や極地探検モノが昔から大好きである。植村直巳さんの著作はすべて読んでいるし,雑誌のエベレスト特集や写真集もつい買いあさってしまう。セブンサミッツものやスコット,アムンセンの南極探検の手記なども読んでいる。「神々の山嶺」がきっかけで長谷川恒男や森田勝といった伝説のアルピニストの本にまで以前は手を出した。いわゆる「ロッキングチェア・クライマー」というやつである。山岳小説では,ボブ・ラングレーの「アイガー北壁の死闘」や,新保祐一の「ホワイトアウト」もオススメである。

ん~,何の話だっけ・・・やらないといけないことが溜まってくると,ちょっと現実逃避だな,これは。
コメント
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