自由人

 己を『”親も無し、妻無し、子無し”職も無し、ローンもなければストレスもなし』と詠んで、六無斎清々を僭称。

神無月に寄せて、、、

2020年10月01日 09時48分50秒 | コラム

 今日から10月、この国では古い呼び方で神無月と言った。なぜ神様がいない月かというと、日本中の神様が出雲に集結して、縁結びに励むとか、出雲地方では神有月、よって他の地方は神無し月となる。日本列島はかって太陸と陸続きで、約一万年前に大陸と切り離されたといわれているし、その大振動の時この地域に居住し大地殻変動を経験し生き延びたのが、この列島の先住民、人間という意味のアイヌである。三内丸山遺跡跡を見ても、定住し、それなりの自活の生活様式を維持していたのであろう。  紀元前からの大陸の動向、殷、周、戦国、そして秦、漢帝国の成立を踏まえての歴史を理解して、この国のことを考えないと、”紀元は2600年”となってしまうだろう。

 地域に巨大な権力が構築されると、その支配を逃れた人は他の地域に移住することになる。逃れた先に海があれば、その海を越そうとする冒険心のある民は、様々な工夫をするのであろう、、、。大陸からこの列島には冬に北西の季節風が吹く、その季節風を利用した人たちが、出雲地方に移住したのだろう。海流に乗って、また朝鮮半島から島々を経由して、九州地方に住みついた人たちもいたのであろう。出雲王朝、九州王朝(邪馬台国)、越王朝、も存在していたという多元史観でこの国の成り立ちを考える必要がある。

 人類の歴史、500万年の中で、その大部分は他の生き物同様、自然に支配され生きてきた。”考える葦”よろしく、その自然から多くの体験を経て学ぶことにより、生き延びる知恵を獲得し、地球のあらゆる地域に、その生活を広げていった。万物の霊長などと自己を誇大表現しても、大自然に比べれば人類など微小な生き物に過ぎない。もっと謙虚になって、人類の未来、地球の未来についても配慮する必要がある。未知の領域が神(宗教)の領域であり、拡大し続けた既知の領域が科学である。”宗教はアヘンである”と述べ、神からの自由を求めた人もいたが、人類最大の愚行、戦争を無くせない限り、自らを野蛮である、文明化されていない未熟な生き物であるとの理解が必要であろう。

 私がよく通る散歩道の傍らに、かわいらしい赤い帽子をかぶった小さな六地蔵がある。無神論者である私が、そこを通るたびにお賽銭をあげ、会釈しているのだが、今の人の世に参考にしてもよいなと考えるのがあるからだ。人の歩む道を、六つの道、つまり、地獄道、畜生道、餓鬼道、修羅道、人間道、天道と分け、それぞれの本尊を信じることによって、そのぞれの道を歩むことが出来るし、救済される、との教えである。今の世の権力者(政治家、経営者、等)には身に着けてほしい教えだと思う。

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