面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

久方ぶりの奪首

2013年06月02日 | 野球
G今季ワースト5連敗で首位陥落…内海3失点で2敗目(サンケイスポーツ) - goo ニュース


日曜日の試合とて、タイガースの先発は藤浪。
高卒ルーキーにして、早くもエースの風格さえ漂わせる投球スタイルは今日も健在。
とにかくランナーが得点圏に達したときの粘りは凄まじい。
2回裏に先頭打者から連打をくらって無死1、2塁のピンチを招くも、強打のラヘア、柳田、巧打の今宮の3人を三者連続に切って取る圧巻のピッチング。
3回裏も同じくピンチを招きながら、セ・パ両リーグ首位打者の内川を追い込んでから空振りをとり、見事な三振ゲッツーを決めた。
クソ度胸が据わっているというか、なんというか。
彼を凌ぐ強心臓の先輩投手が、果たしてタイガースに何人いることだろうか?
残念ながらその後のピンチで失点し、投球数が100球を超えたところで助っ人にやられて2点目を喫して降板したが、6回途中までで2失点とキチンと“試合を作った”天晴なピッチング。
そして降板直後の7回表、ようやくホークス先発パディーノをとらえた打線が逆転。
藤浪に勝ち星はつかなかったものの、チームは逆転勝ちをおさめることができ、更にはライオンズに破れた讀賣と入れ替わって首位に立つこととなった!

先に失点して降板しながら負けがつかない運の強さは相変わらずだが、チームに勝ち運を呼び込むことができるパワーを持っているのがいい。
藤浪は、タイガースにとって待望久しい、いわゆる“持ってる”選手だ。
正に彼がいたからこその“奪首”と言っても過言ではあるまい!

「オブリビオン」

2013年06月02日 | 映画
西暦2077年。
エイリアンの襲撃に辛くも勝利した人類だったが、相手を倒すための核攻撃によって地球は壊滅的なダメージを受けていた。
住めなくなった地球から、土星の衛星タイタンへと人類は移住。
海上には、タイタンへのエネルギー源供給のための海水を利用した巨大な施設が浮かび、地上は荒れ果てて大都会の名残が土の間から顔をのぞかせている。
荒野となった地球の景色は、かつての繁栄からは想像もつかない程に変わり果てていた。

地球にはエイリアン「スカヴ」の生き残り達が隠れ住み、エネルギー施設を攻撃しようとしていた。
これを防ぐために「ドローン」と呼ばれる無人偵察機が配備され、ジャック(トム・クルーズ)とヴィクトリア(アンドレア・ライズブロー)は、地上1000mに建てられた施設に派遣され、生活を共にしながら「ドローン」の管理とメンテナンスの任務に就いている。
ジャックは、飛行艇を駆使して故障したり「スカヴ」の攻撃を受けて地上に墜落した「ドローン」の修理に当たり、ヴィクトリアは地上の監視と指令本部との連絡を担当していたが、その任務もあと2週間となっていた。
二人の日常には特に際立った変化もなく、滞りなく任務を終えてタイタンに向かう日を心待ちにしている。
ただ、ジャックには一つだけ心にひっかかることがあった。
それは、繰り返し見る同じ夢に現れる謎の女性の姿(オルガ・キュリレンコ)。
5年前、任務における機密保全のために、過去の記憶を消されていたため、彼女が誰なのか思い出せずにいたのだ。
彼女とは、現実に何らかの関係があったのか、それともただ夢の中に現れるだけの幻の存在なのか…?

ある日、墜落する宇宙船を目撃したジャックは、指令本部の命令を無視して墜落現場に急行する。
そこには、地表に激突してバラバラになった船体から飛び出したらしいたカプセルが落ちていた。
中には、人間が眠っていた。
そのうちの一つのカプセルを覗き込んだジャックは驚愕する。
そこに眠っていたのは、あの夢に出てくる女性だったのだ!
混乱するジャックをよそに、墜落現場に飛んできた「ドローン」が、人間が眠っているカプセルを襲撃していった。
「中に人間が眠っているんだぞ!」
女性が眠るカプセルを「ドローン」の攻撃から守ったジャックは、ステーションへと運びこんだ…


夢の中でだけ出会ってきた女性・ジュリアが現実として現れるところから、ジャックの謎は深まっていく。
そして「スカヴ」との戦闘の末に気を失ったジャックが目を覚ますと、謎の男・ビーチ(モーガン・フリーマン)が現れる。
誰もいなくなったはずの地上に、自分たち以外の人間がいたのだ!
困惑するジャックの前に現れたジュリアとビーチによって真実が明らかになっていくことで、スクリーン上で繰り広げられてきた物語が大きくひっくり返っていく。
凄まじいパラダイム転換が起こる驚愕のストーリー展開はダイナミックでスリリングで、あれよあれよという間にクライマックスシーンまで観客を連れていく。

「トロン:レガシー」を撮ったジョセフ・コシンスキー監督によって描かれる、荒廃した中に美しい“自然”の姿が散りばめられた地球の風景が美しい。
エイリアンによって破壊された月が夜空に浮かぶ光景など、実際にそんなことが起こったらこんな風に見えるのだろうなぁ…と、想像力を掻き立てられて悲しくも楽しい。
子供の頃に見た学研の図鑑「宇宙」を開いたときのワクワクしたり怖かったりした感覚を思い出した。

豊かな自然に包まれるラストシーンに、心穏やかに劇場を後にすることとなる、新感覚SFサスペンス。


オブリビオン
2013年/アメリカ  監督:ジョセフ・コシンスキー
出演:トム・クルーズ、オルガ・キュリレンコ、モーガン・フリーマン、メリッサ・レオ、アンドレア・ライズブロー、ニコライ・コスター・ワルドー、ゾーイ・ベル