面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ」

2011年06月28日 | 映画
イギリスの人気作家クリスチアナ・ブランド原作の童話「マチルダばあや」を原作に、名女優エマ・トンプソンが脚本・製作総指揮・主演を務める「ナニー・マクフィー」シリーズ第二弾。
魔法使いのナニー・マクフィー(エマ・トンプソン)が5人の子どもたちにレッスンを施し、魔法のステッキを使いながら子どもたちの成長を見守る姿を、ユーモアたっぷりに描く。


イギリスの田舎に暮らすグリーン家の子供達、ノーマン(エイサ・バターフィールド)、メグシー(リル・ウッズ)、ビンセント(オスカー・スティア)の3人は、農場を切り盛りするママ(マギー・ギレンホール)を手伝いながら、戦争に行ったまま音信不通となっているパパの帰りを待っていた。
ある日、いとこのシリル(エロス・ヴラホス)とセリア(ロージー・テイラー=リトソン)が、戦火を避けてロンドンから疎開にやって来るが、農場に着くなり「ウンチ臭い!」と悪口を連発。
グリーン家の子どもたちと大喧嘩を始める。
ママがいくら収めようとしても、子供達の喧嘩は止みそうもなく、家の中は大騒ぎ。
大弱りのママが途方に暮れていると、どこからともなく、ナニー・マクフィーが現れる。

取っ組み合いの大暴れを繰り広げている子供達を前に、ナニーが魔法のステッキで床を叩くと、あら不思議!
相手を殴っているつもりが自分自身を殴り続けることになってしまって、自分が痛い思いをすることを知った子供達の喧嘩は、ようやく収まった。
こうして、ナニーのレッスンが始まる…

 レッスン1:喧嘩しない
 レッスン2:礼儀正しく、分かち合う
 レッスン3:互いに助け合う
 レッスン4:勇敢であれ

ナニーが課すレッスンをクリアするごとに子供達は落ち着き、一歩ずつ成長していく。
と同時に、ナニーの容姿も少しずつ“美しく”変わっていくのだった。

グリーン家の子供達は、パパが戦争に行ってしまって行方が知れずに寂しい思いを抱いている。
シリルとセリアも、実は両親と一緒にいることは稀で寂しい思いをしていた。
ナニーのレッスンを受けながら共に暮らすうちに、子供達はお互いの境遇を理解しあい、助け合いと思いやりの気持ちが芽生えていく。

そして最後の課題「レッスン5」を、みんなで力を合わせてクリアするとき、ステキな奇跡が巻き起こる……


シリーズ1作目「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ」を観ないまま本作の試写に臨んだが、全く問題なかった。
正直、子供向けの映画だろうと少々高をくくって観に行ったのだが、なんのなんの!
子供の頃に童話を読んでワクワクした気持ちを思い出しながら、無邪気に物語を楽しんだ♪

“頭”で観るのではなく、“ココロ”で感じるままに観ること。
それが、本作を純粋に楽しむためのコツ。
いろんな「思考」「理屈」「しがらみ」がココロにまとわりついているオトナが、「ナニー・マクフィ」シリーズを楽しむための鑑賞法だ。

自分の中の童心が共鳴して、シヤワセを感じることができる、良質なファンタジー♪


ナニー・マクフィと空飛ぶ子ブタ
2010年/イギリス=フランス=アメリカ  監督:スザンナ・ホワイト
出演:エマ・トンプソン、マギー・ギレンホール、リス・アイファンズ、マギー・スミス、ユアン・マクレガー