
「くどき屋ジョー」
制作:1994年
▼本作は『極道ステーキ』シリーズを見ていた際、予告で目にした時から随分と気になっていた作品でした。一番惹かれたのは監督・高瀬将嗣&主演・清水宏次朗という『極道ステーキ』と同じコンビによる作品だった事で、ビデオに収録されている予告編でも激しいバトルが繰り広げられていたため、より一層興味を引かれる要因となりました。
先の『極道ステーキ』はユーモアな描写もあったが、基本的にはヤクザ同士の血で血を洗う抗争を描いた物語です。私としてはこの監督と主演のコンビで、もっと肩のこらないコメディタッチの作品を見てみたかったのですが、さて本作はというと…?
■主人公の清水はホームレスとして暮らしているが、その正体はどんな女性も必ずオトす"くどき屋"(要するに女性のハートを射止めるゴルゴ13のような仕事)だった。今宵も仲介人のあき竹城から依頼を受け、社長令嬢やトップアイドルを口説いていく清水。そんな彼の行く先々でちょっかいを出してくるのが、女の事ばかり考えているマフィアのドン・伊集院光だった。
事あるごとに清水と女性を巡って争いを展開するが、実は清水を敵視している人間はもう1人存在した。占い師の中村由真は、かつて別のくどき屋によって恋人を死に追いやられた過去を持ち、くどき屋に並々ならぬ恨みを抱いていたのだ。
それでも順調に仕事をこなしていく清水だが、謎の美女のハートを射止める依頼を受けた事から、思いもよらぬ騒動に巻き込まれていくことになってしまい…。
▲本作はジョージ秋山のマンガが原作となっていて、明るいタッチのアクションコメディに仕上がっています。そのノリは、どちらかというと『コータローまかりとおる!』や『伊賀のカバ丸』のような、JAC作品の縮小コピーといった感じです。また、今の目で見ると清水の口説き方がギャグと紙一重なのですが、当時はこれで女性はイチコロだったんでしょうか?(爆
キャラクター的には伊集院光の存在が文字通り光っていて、作中で最も強烈な印象を残しています。どん底から這い上がって今の地位を手に入れた伊集院は、どうにか女性を手に入れようと悪戦苦闘を続けていきますが、その気合はいつも空回り。終盤で伊集院は謎の美女に向かって自身の思いをぶちまけますが、これがまたモテない男の何ともいえない悲哀を感じさせ、彼が単なるピエロ役ではない事を現していました。
ところでアクションの方ですが、量自体は思っていたより多くはありません。しかし個々のファイトシーンはどれも質が高く、コメディであろうと決して手を抜かない高瀬監督の意地を感じさせます(武術指導は高瀬道場アクションクルー)。特に中盤における清水VS伊集院の一戦が本作1番の見どころと言えます。
誰しも「伊集院の格闘アクションなんて大丈夫か?」と思ってしまうところですが、そこは『極道ステーキ』系列で間寛平やフっくんを起用した経験を持つ高瀬監督。マーシャルアーツ映画だったら見るも無残な結果になりそうなところを、十分見応えのある格闘戦として演出させています。
たまの息抜きでダラっと見るには最適な作品で、ストーリーに関しては良くも悪くも軽い出来。清水宏次朗の格闘Vシネの中でも貴重なコメディ作品なので、そちらに興味のある方は要チェック…かも?
制作:1994年
▼本作は『極道ステーキ』シリーズを見ていた際、予告で目にした時から随分と気になっていた作品でした。一番惹かれたのは監督・高瀬将嗣&主演・清水宏次朗という『極道ステーキ』と同じコンビによる作品だった事で、ビデオに収録されている予告編でも激しいバトルが繰り広げられていたため、より一層興味を引かれる要因となりました。
先の『極道ステーキ』はユーモアな描写もあったが、基本的にはヤクザ同士の血で血を洗う抗争を描いた物語です。私としてはこの監督と主演のコンビで、もっと肩のこらないコメディタッチの作品を見てみたかったのですが、さて本作はというと…?
■主人公の清水はホームレスとして暮らしているが、その正体はどんな女性も必ずオトす"くどき屋"(要するに女性のハートを射止めるゴルゴ13のような仕事)だった。今宵も仲介人のあき竹城から依頼を受け、社長令嬢やトップアイドルを口説いていく清水。そんな彼の行く先々でちょっかいを出してくるのが、女の事ばかり考えているマフィアのドン・伊集院光だった。
事あるごとに清水と女性を巡って争いを展開するが、実は清水を敵視している人間はもう1人存在した。占い師の中村由真は、かつて別のくどき屋によって恋人を死に追いやられた過去を持ち、くどき屋に並々ならぬ恨みを抱いていたのだ。
それでも順調に仕事をこなしていく清水だが、謎の美女のハートを射止める依頼を受けた事から、思いもよらぬ騒動に巻き込まれていくことになってしまい…。
▲本作はジョージ秋山のマンガが原作となっていて、明るいタッチのアクションコメディに仕上がっています。そのノリは、どちらかというと『コータローまかりとおる!』や『伊賀のカバ丸』のような、JAC作品の縮小コピーといった感じです。また、今の目で見ると清水の口説き方がギャグと紙一重なのですが、当時はこれで女性はイチコロだったんでしょうか?(爆
キャラクター的には伊集院光の存在が文字通り光っていて、作中で最も強烈な印象を残しています。どん底から這い上がって今の地位を手に入れた伊集院は、どうにか女性を手に入れようと悪戦苦闘を続けていきますが、その気合はいつも空回り。終盤で伊集院は謎の美女に向かって自身の思いをぶちまけますが、これがまたモテない男の何ともいえない悲哀を感じさせ、彼が単なるピエロ役ではない事を現していました。
ところでアクションの方ですが、量自体は思っていたより多くはありません。しかし個々のファイトシーンはどれも質が高く、コメディであろうと決して手を抜かない高瀬監督の意地を感じさせます(武術指導は高瀬道場アクションクルー)。特に中盤における清水VS伊集院の一戦が本作1番の見どころと言えます。
誰しも「伊集院の格闘アクションなんて大丈夫か?」と思ってしまうところですが、そこは『極道ステーキ』系列で間寛平やフっくんを起用した経験を持つ高瀬監督。マーシャルアーツ映画だったら見るも無残な結果になりそうなところを、十分見応えのある格闘戦として演出させています。
たまの息抜きでダラっと見るには最適な作品で、ストーリーに関しては良くも悪くも軽い出来。清水宏次朗の格闘Vシネの中でも貴重なコメディ作品なので、そちらに興味のある方は要チェック…かも?
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