ウクライナ領内でのウクライナとロシアの戦闘は、今回のロシア軍の侵攻以前の10年以上前から続いている。これまでは、ウクライナの親ロシア派の住民がウクライナ軍と戦っているという建前であった。アメリカがウクライナ軍に武器を提供し、軍事訓練まで行ってきたにもかかわらず、アメリカとロシアと戦っていないというのが建前だった。
今回、ウクライナの親ロシア派が戦うのではなく、直接、ロシア軍がウクライナに軍事侵攻したのである。ロシアは人口1億4千万の国である。ウクライナは人口4千万の国である。ロシアの一人当たりの国民総生産は、ウクライナのそれの3倍以上である。国力には大きな差がある。戦争が拡大するからといって、いままで、ウクライナに軍事訓練と兵器を供与してきたアメリカが手のひらを返したように、軍事侵攻から守ってくれるよう訴えているウクライナを、どうして見殺しにするのか。
アメリカはロシアを攻撃する兵器をウクライナに置いただけで、いざ、ロシア軍がウクライナに侵攻したら、少しも助けないということが許されるのか。アメリカ政府はウクライナ国民を裏切っている。ウクライナ国民は梯子が外されたような気持ちであろう。軍事同盟というものは、いざというときに、役立つとは限らない。
ロシアやウクライナと接する国は忸怩たる思いだろう。本当にNATOは機能するのだろうか。
世界からの助けがなく、ウクライナ国が滅亡寸前であることをメディアが報じないのは、世界が人道上の責任を追及されないためである。ウクライナ国民の300万人が国から逃げている。国民の逃亡はさらにふえるだろう。1000万人になるかもしれない。
ウクライナ国民はゲリラ戦を戦えば良いというコメンテータがいる。ゲリラというのは、都市を襲うということである。都市に住んでいるのはウクライナ国民である。近代国家ではゲリラ戦で勝利するということないのである。ロシア軍は別にウクライナの都市に住みたいわけでない。ロシア軍の目標は、建物破壊し、インフラを破壊し、人が住めないようにすることである。人を無差別に殺し、恐怖でウクライナ人がロシアに反抗しないようにすることである。
すでにウクライナ人は数万人殺されている。介入してロシア軍を撤退させないかぎり、数十万人のウクライナ人が殺されるだろう。
ウクライナ東部の都市マリウポリで数十万人の住民が食料や水、医薬品などの深刻な不足に直面していると訴えている。ロシア軍に包囲されて逃げることができなくなっている。ウクライナ政府が降伏しないと、数十万人の住民が餓死させると脅している。戦争というものはそのようなものだ。
戦争の拡大を恐れてウクラナイ国民を見殺しにすることは人道に反する。アメリカはいままでウクライナにロシアと戦うための兵器を置いてきたのだから、責任をとって、アメリカは参戦してロシアと戦うべきである。アメリカやヨーロッパは きれいごとばかりをこれ以上は言わないで欲しい。
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