yの父親の大家へ、毎年、“ヘボ”を飼ってやっている・・・
急に思い立って富士見高原へ出掛けた。富士見高原と言っても馬鹿広く、広大な面積を持っている!!!
過ってyの主戦場は、北は狢沢、南は鹿野沢、西は甲州街道、東は八ヶ岳の5合目位までを遊び場にしていた。ここだけでも広大な面積である。
悪餓鬼共は夫々に城を持っていて、得意とする所でげーろ(蛙)を剥き、脱脂綿や真綿を盗み出し、紙縒りを作って遊んだものだ。
駅の周りにも沢山の巣があり、何時でも取れた。
こんな訳で、老い耄れても、何処に行けば巣が上げられるか?大凡の見当は付く!!!
今日は、小海線沿線を?とも考えたが、7時半から町会の仕事あるので、近場を選んだ!!! この所10年位、彼の地へは出掛けていないので、正直、“ヘボ”情報は薄い!!!
従って、餌は30個位用意した。
蜂追いをする前、大家に寄ったが、留守のようだった。
途中で80数歳の先生の奥さんに行き合えた。 「おあばちゃん、今日、上手くいったら埋けてやるでね!!!」と、言うと、「何時来るのか? 息子と話していた所だよ・・・」と・・・
そして、たいそう喜んでくれた。 期待された訳である!!!
先生は校長先生までやった村の著名人で、博学の人だったが、昨年の春、肺癌で亡くなられた。先生は、刺身や肉は絶対口にしない人で、動物蛋白と言えば、専ら「蜂の子」を食していた。 何故か判らないが?蜂の子には目が無かった。
そんな事とは露知らず、4~5年前から4巣飼ってやって来た。
この時の先生の喜びようは表現し難い程のハシャギ振りだった。だから、飼い蜂を飼ってやると言うと家中で歓迎してくれた。
もう、先生はいないが、何も分からない奥さんまで喜んでくれているからこれからも続けなくてはならない?・・・
某所に転々と餌を播いたが、姫笹蜂は付くものの、蠅すら付かない!!!
酷い乱獲に陥ったものだ!!! 正直、小海線に行けば良かったかな?と悔やんだが、後の祭り!!!
餌の回収に掛かり出し、最後の2つ目に2匹付いていた。
「ヨッシャァ~~~」と・・・、先生の奥方の嬉しそうな顔が目に浮かんだ!!!
最初、上手い方向に飛んだ!!!と、思ったが、林を抜け、畑を2つばかり超え、その先へ・・・ そこには、人家が見えた。 「ヤバイ!!!」 飼い蜂かな?
今日の富士見高原は風が強く、紙縒りは、大分、流されていた。
飼い蜂と判断!、止める事にした。
また、引き揚げようとすると、また、1匹付いていた。 幸いな事に、コイツは違う方向に飛ぶ!!!
林を抜けると、高度を20m位取った。
ムスビを齧りながら、コイツをからかう事にした。3回目、当て感で、ある所まで持って出た。 極楽蜻蛉得意の「尺取り虫」だ! すると、10m程飛び草叢へ・・・
ウウン?
行って見るとデッカイ穴をしていた!!!
が、この炎天下、通いは殆ど無い!!!
取敢えず、お土産が出来ホッとした。と、同時に、やや強気になり、場所の移動を止める事にし、先程の人家方向をからかう事にした。
人家の近くに行くと、おばちゃんが出て来た。聞いて見ると「飼い蜂はしていない!!!」と、言う・・・
シメタ!!!
これで2巣になるかも?????
真剣になり出した。して、簡単に見付けたネ!!!
が、壊れかけた小屋の中の薪の中から噴いていた。 ヤベ~~~
おばちゃんに聞くと、取ってもいいと言う!!!
「おばちゃんね!!! 先生の所に飼うんだよ!!!」と、言うと、先生の所はよく知っていると見え、「そうかえ、そうかえ!!!」と・・・
暫くすると、おばぁーちゃんだ出て来た。 イヤにyの親父の事を知っている!!! 10分ばかり昔話をし、友達だった事が判った。
おばぁちゃんに何かやりたかったが、生憎、何も持ち合わせていない!!! 考えたら、餅饅頭があったので、「ばァーちゃん、食べてね!!!」と言うと、喜んで受け取ってくれた。
さてさて、それから後の生掘りが大変だった。
結局、2時半から堀出し、6時まで掛かった。
薪の中のコロニーが超難解だった上に、巨大巣と来ている・・・いやぁ~豪い数の蜂だったねぇ~~~
これだけで、クタクタになってしまった。
そして、4時半から炎天下での次の生掘り!!!
そして、コイツが、また、超巨大巣!!! 物凄い数の攻撃蜂だった。
途中、手袋を2枚にする等の安全策を講じた。
こんな巣が2つもあったのに、餌に来た蜂は、点にも満たない数だった。
今日の富士見高原は暑かった!!! その所為で、働き蜂の出が少なかったのかも知れない。が、薄いも薄い、殆ど居ない状態だった。
餓鬼の頃に比べ、乱獲が進んでいるのだ!!!と、ツクズク感じ入った!!!
寂しいね!!!
埋ける準備に時間が掛かってしまったが、いい巣を2つ、デ~~~ンと、据え付けて来た。先生の奥さん、喜んでくれた事、くれた事!!!
盆が近付いているので、お墓参りに行かねば…と、その内に、此方にも順番のお呼びが回って来る・・・