対日賠償も江沢民の紅梅バッサリも国家機密。

【シリーズ：反日騒動2005（35-最終回）】
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　サッカー負けちゃいましたね……orz。

　せっかく先制したのに前半で同点にされて、後半に逆転弾を浴びるなんて……中国サポーターにとって最高の勝ち方でしょう。まあこの試合に関しては「抗日」という文字があちこちの掲示板に踊っていましたから純粋なサポがどれだけいたかわかりませんけど。

　せっかくいい時機なのにここで盛り下げてどうするんですか。中国人はみんな楽しそうに笑顔で帰途に就いたっていうじゃないですか。

　ともあれ因縁の日中対決です。今朝の香港紙『明報』（2005/05/12）によると、警備は厳戒態勢だったようです。武装警察や防暴警察（機動隊）を含む警官１万5000人を動員して、日本人サポーター約100名にも警官隊の護衛。中国側が勝って警備陣はホッとしたところでしょうが、日本人サポの護衛部隊には医師も同伴していたそうです。不測の事態に備えてでしょうが、こんな国でオリンピックができるのだろうかという素朴な疑問が改めて湧いてしまいます。

　ＶＩＰとしては日本大使館員や日本サッカー協会（ＪＦＣ）の関係者が現場にいたほか、アジアサッカー協会（ＡＦＣ）の関係者も視察に来ていたとのこと。みなさん試合を観にきた訳じゃないでしょう（笑）。さらに治安当局の幹部など地元高官３名もスタジアムに登場。これも試合のためでなく警官を督戦するためだとか。しつこいのを承知で申し上げますが、こんな国でオリンピックができるのだろうかという素朴な疑問が改めて湧いてしまいます。

　しかし負けちゃいましたね……私はひどくガッカリしまして、昨夜（11日）は当ブログの更新や頂いたコメントへの御返事も手につかず、日課の記事漁りにかかる午前１時までついフラフラと商業系掲示板を梯子してしまいました。悔しいけれど連敗したのですから、仕方ありません。ここは素直に「おめでとう、次も頑張ってくれ」とレスしてやりました。あ、もちろん「ドイツではお互い頑張ろうな！」って末尾に加えておきましたけど（笑）。

　そういえば先日私が立てたスレがまだ生き残っておりまして、1900pvを超えているので驚きました。でも江沢民が植樹した紅梅がザックリやられたニュースは２回スレ立てしたんですけど、どちらも瞬殺でした。

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　この江沢民の紅梅が伐られたことに関する報道、ヤフーのニュース検索（江沢民）だと共同通信はタイトルに「嫌がらせか」をつけ、時事通信も「デモ反発のいたずらか」と標題にあります。ハナから日本人を犯人扱いしているようなものです。地元紙の『河北新報』は記事本文に、

「中国での反日感情の高まりに反発した者の嫌がらせの可能性もあり」

　というくだりがあります。検索にヒットした記事に限っていえば、タイトルでも本文でもそういう可能性を匂わせていないのは『読売新聞』だけでした。（※１）

　これ、結構重要なことだと思うのです。「反日デモがあったばかりだから日本人の仕業」ですか？あの江沢民ですよ。法輪功かも知れませんし（笑）、江沢民を大嫌いな中国人もたくさんいます。いや、中国文壇内の暗闘を反映したアンチ魯迅派の仕業かも知れません（笑）。だいたい中共筋の自作自演を疑えるじゃないですか。また、そういう政治的背景の一切ない事件の可能性もあります。

「嫌がらせか」
「デモ反発のいたずらか」

　というのは、思考停止を示すタイトルだと思うのです。紋切り型ともいえます。

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　記者だけがバカならいいんですけど、そうでない場合もあります。

　先日、山崎拓・首相補佐官が訪中して、中国のＢ級高官たちと会談してきました。何だか靖国問題などで説教されてばかりで子供の使いのような訪中でした。これが念頭にあったのかはわかりませんが、中川秀直・国会対策委員長が８日、

「今年も小泉首相は靖国神社を参拝すると思う。でも時期は慎重に判断されるだろう。参拝しなかったからといって、日中関係が劇的に改善されるものではないし、中国に言われて参拝中止を考える問題ではない」（※２）

　とテレビ番組で語ったのは見事なフォローでした。ヤマタクはその前日に唐家セン・国務委員と会談して、

「（反日デモの）根本の原因は日本側にある」
「（靖国問題は）歴史問題の焦点だ」

　と決めつけられているのです。

　――――

　この唐家セン、会談に引き続いて行われた夕食会の席上では、

「日本国内の中国大使館にも被害が生じている。日本政府に補償を申し入れることがあるかもしれない」

　と言っているんですね（※３）。謝罪とは言っていませんけど、別の機会に日本側の町村外相か誰かが中国側に謝罪しちゃったようなニュースを見かけた……筈なんですけど探しても出できませんので賠償の話にします。

　大阪の総領事館前で独り焼肉パーティーをやった馬鹿（実はチョソ？）もいますし、中国銀行に火炎瓶を投げた阿呆（同前）もいます。こういうのは犯人が判明している訳ですから、日本国民であれば日本政府に賠償請求がまずいくでしょう。日本も賠償して当然です。犯人が外国人とか在日チョソのような場合だとどうなるのかわかりませんけど。いずれにせよ、賠償の対象は器物損壊とかそういう類に対するものであって、警備責任を問われてではないでしょう。

　で、唐家センの言う「中国大使館」、これが正門横のプレートがスプレーの塗料で汚された件を指しているなら、外交上の儀礼だとどうなるのかわかりませんが、ヤマタクはまず、

「まだ犯人が逮捕されていないから日本人の犯行とは特定できず、ゆえに現時点で賠償はできない。日本人が犯人として逮捕され、裁判で有罪が確定されるまでは賠償には応じられない」

　という意思表示をすべきだったのではないでしょうか。

「それが法治国家というものだ。……ところで法治という意味はおわかりだろうか？」

　……ぐらい言い返してくれた方が小市民の私は溜飲が下がるのですが、洒脱に振る舞うべき外交の場ではＮＧなのでしょうか。でも文章棒読みとはいえ謝罪拒否を貫いた李肇星・外相のような蛮勇があってもいいですし、外交部報道官の劉建超などは定例記者会見で、

「抗日戦争勝利60周年記念活動を行うことは中日関係にとって有益だ」（※４）

　と言っているほどですから、もう少し言葉で意地悪してもいいと思うんですけどね。舐められちゃいけません。もっとも、いまは中国の方が「舐められちゃいけない」と意識して……いや国内向けのポーズとして強腰を装っているのかも知れませんけど。

　――――

　中国国内メディアは現時点まで日本側から「謝罪＋賠償」要求が出ていることを報じていません。逆に先の外相会談で李肇星が町村外相に、

「台湾問題はわが国の内政問題であり、中国の核心的利益に挑戦するのは危険なことだ」

　と強腰で迫った、と格好よく描かれています（※５）。江沢民の紅梅伐採の件も報じられていません。だからスレ立てしても秒殺されてしまうのですが、以下に賠償申し出の件ともども中国語の記事を並べておきますので、ぜひ核心的利益いや国家機密に挑んでみて下さい（笑）。

　江沢民の件はスレが生き残れば話題が反日ではなくより香ばしい方向へ進むかも知れません。また、謝罪しなくても日本側への賠償に応じると聞くだけで糞青（自称愛国者の反日教徒）は十分ムカつく筈です。皆さん、Ｆ・マリノスが盛り下げてしまった空気を燃料投下で挽回しましょう（笑）。

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　■江沢民が植樹した紅梅が伐られる

　香港文匯報
　http://www.wenweipo.com/news.phtml?news_id=CH0505110013&cat=002CH
　東方日報
　http://orientaldaily.com.hk/new/new_c65cnt.html
　東森新聞報
　http://tw.news.yahoo.com/050511/195/1sp8v.html

　■反日デモで損傷した日本大使館・総領事館の修理と賠償を中国側が表明

　共同通信
　http://hk.news.yahoo.com/050510/12/1cd7t.html
　香港文匯報
　http://www.wenweipo.com/news.phtml?news_id=CH0505110014&cat=002CH
　明報
　http://hk.news.yahoo.com/050511/12/1ceep.html
　ロイター通信
　http://hk.news.yahoo.com/050511/3/1ce13.html



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　【※１】http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050510-00000514-yom-soci（読売新聞）
　　　　　http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050511-00000014-khk-toh（河北新報）
　　　　　http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050510-00000169-kyodo-soci（共同通信）
　　　　　http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050510-00000763-jij-soci（時事通信）

　【※２】http://news.xinhuanet.com/world/2005-05/10/content_2938206.htm

　【※３】http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050507-00000216-yom-pol

　【※４】http://news.xinhuanet.com/newscenter/2005-05/10/content_2940098.htm

　【※５】http://news.xinhuanet.com/world/2005-05/11/content_2944682.htm



【シリーズ：反日騒動2005（完）】