日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





 一難去ってまた一難。燃料投下ということになるのかどうか、ともあれ今度はサッカーです。

 「AFCチャンピオンズリーグ2005」の予選グループリーグの試合が明日(11日)、山東省・済南市で開催されます。横浜F・マリノスが山東魯能泰山を相手にアウェー戦に挑むものです。

 F・マリノス、前回はホームながら大番狂わせ、0-1でまさかの黒星を喫しています。今度はしっかりしてほしいものです。

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 私は別にF・マリノスのファンじゃないですけど、昨年のアジアカップのケースがありますからね。北京五輪を控えて国際社会の目を意識するでしょうし、そもそも反日デモを押さえ込んだばかりという時期が時期です。それだけに治安当局は厳戒態勢で臨むことになるのでしょうが、「君が代斉唱時に大ブーイング」のような、多少のガス抜きになる行為は黙認するのではないかと思います。

 本来の実力差なら2-0ぐらいでF・マリノスが楽勝しそうなところですが、勝ったらどうなってしまうのでしょうか。最近耳にすることがなくなった「愛国無罪」の叫びがスタジアム内外に満ち満ちたりして。

 予定では、中央電視台(全国ネット)が試合を生中継するようです。つまり全国各地が注視する「抗日足球」という訳ですね。
F・マリノスには是非、上質な燃料になるような、中国人を火病に狂わせるような、そういうえげつない勝ち方をしてほしいものです(笑)。

 ただ中途半端な荒れ方はエネルギーを散らすことになってしまうので駄目です。支那人に告ぐ。荒れるなら徹底的に荒れて武装警察を撃破し、政府庁舎を焼き打ちし、中共政権に正規軍投入を決断させるところまでやるべし。ああ16年ぶりの戦車投入に歩兵の実弾射撃。人民の軍隊(ただし人民政府ではなく中国共産党に絶対服従)の弾丸で死ぬなら中国人民としては本望でしょう。死して屍拾う者なし。

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 ……まあ、そんなことにはならないでしょうけど(笑)。でもアジアカップ当時によくのぞいていた大手ポータル「捜狐網」の掲示板、「国内足球」板はすでに危険な香りが漂いつつあります。

 ●「捜狐網」の「国内足球」板
 http://bbs.sports.sohu.com/sportsmain.php?b=soccer&c=142

 とはいえ、反日サイトの総本山、「愛国者同盟網」が煽りに煽っていた昨年のような盛り上がりはありません。たぶん管理も厳しくなっているのでしょう。「愛国者同盟網」自体がメンテを名目に閉鎖中ですし。

 そういえばやはり総本山といえる「中国民間保釣連合会」のサイト、今日入ろうとしたらアクセスできないんですけど、これは私だけでしょうか?

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 ところで、2回連続でお伝えした靖国問題、

「今年も小泉首相は靖国神社を参拝すると思う。でも時期は慎重に判断されるだろう。参拝しなかったからといって、日中関係が劇的に改善されるものではないし、中国に言われて参拝中止を考える問題ではない」

 という一文を含む記事が中国国内でも流され始めた一件、もう「新華網」に加え「中青在線」(胡錦涛系の『中国青年報』のウェブサイト)でも掲載しています。

 ●新華網
 http://news.xinhuanet.com/world/2005-05/10/content_2938206.htm

 ●中青在線
 http://news.cyol.com/gb/news/2005-05/10/content_2003.htm

 意外な展開のようでもありますが、ともあれ事態は動いているようです。これについてはもう少し寝かせてみて流れを見極めたいところです。




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 前回の続報です。何の話かといえば、

 ●首相の靖国参拝「今年も行くと思う」中川国対委員長(読売新聞)
 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20050508i212.htm

 ●中川国対委員長:首相の靖国参拝「今年も行かれると思う」(毎日新聞)
 http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20050509k0000m010040000c.html

 という刺激的なニュース。これを大手ポータル「新浪網」(sina.com)と「捜狐」(sohu.com)が今日(10日)未明、ニュースサイトでそれぞれ報じました。

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 ニュースはネット経由で必ず入ってきます。その記事をネット上でのNG扱いにするという前近代的なやり方を採るのでしょうか。逆に報道してしまえば反日気運の再燃もあるでしょうし、ネット世論も反日デモで沈黙を強いられた分、騒ぎ立てるかも知れません。党上層部レベルでは対外強硬派がまた動く可能性もあります。

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 ……と昨日の朝(前回)書いた訳ですが、私は「反日」熱を鎮めたばかりという現状ゆえ、中国国内メディアは沈黙を続けるのではと思っていました。ですから
「ニュースはネット経由で必ず入ってきます」をここはひとつ率先してやろうと(笑)、久々に「なんちゃって香港人」となって、某商業系の天下国家を語る板に瞬殺覚悟でスレを立てました(商業系の掲示板は「視聴率」が高いのです)。

 内容はロイター電に拠った『香港文匯報』(2005/05/09)の記事です。香港では各紙一斉に報じていましたし、内容も上記読売・毎日の報道と似たようなもの。ですから『蘋果日報』『明報』『星島日報』『東方日報』等どれでもよかったのですが、敢えて親中紙ということで削除職人に媚びを売ってみました(笑)。

 ともあれ私は、ささやかながら
「ネット経由で必ず」の範を垂れました。むろんスレを立てた時点では中国国内のメディアは報じていません。ですから瞬殺されることを覚悟していたのですが、豈図らんや削除されることもなく少しずつレスがついていって、目標としていた500pv(Page Vew)を突破。そのあと「新浪網」と「捜狐」が報じたのでスレ自体の意義は全うされた訳ですが、いまなお健在で700pvを超えたところです。

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 さて燃料投下を行った大手ポータル「新浪網」「捜狐網」の記事ですが、どちらも『華夏時報』を元ネタにしており全く同じ内容です。

 ●小泉首相の助手「首相は今年も靖国神社に参拝するだろう」(新浪網2005/05/10/01:33)
 http://news.sina.com.cn/w/2005-05-10/01336592788.shtml

 ●靖国神社参拝は今年も――小泉首相の助手語る(捜狐網2005/05/10/01:37)
 http://news.sohu.com/20050510/n225490390.shtml

「今年も小泉首相は靖国神社を参拝すると思う。でも時期は慎重に判断されるだろう。参拝しなかったからといって、日中関係が劇的に改善されるものではないし、中国に言われて参拝中止を考える問題ではない」

 という肝心の部分もちゃんと入っています。「扶桑社の歴史教科書が検定を通過」には及ばないものの、それ以来の上質な燃料といっていいでしょう。

 ……あ、元ネタ発見しました。それから広東省系の「南方網」にも朝になって転載されています。

 ●小泉首相は今年も参拝か(華夏時報電子版2005/05/10)
 http://www.chinatimes.cc/news/list.asp?id=32962

 ●靖国神社参拝は今年も――小泉首相の助手語る(南方網2005/05/10/06:31)
 http://www.southcn.com/news/international/gjkd/200505100016.htm

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 ちなみに「新浪網」「捜狐網」では、未明に掲載された記事に附随している掲示板が朝になって書き込みが活発になり始めました。いずれもすでに香ばしい展開をみせています。

 ●記事付随掲示板(新浪網)
 http://comment.news.sina.com.cn/cgi-bin/comment/comment.cgi?channel=gj&newsid=6592788

 ●記事付随掲示板(捜狐網)
 http://comment.news.sohu.com/comment/topic.jsp?id=225490390

 煽ってやろうと久々に書き込んでみて驚いたのですが、いまは投稿時点で検閲が入っているようですね。以前は何でもカキコできてそれがすぐupされて、ただそのあと削除職人に消されてしまうというパターンでしたが、現在は書き込まれたもののうち監視員が承認したものだけがupされるようです。当然ながら私のカキコはNG。いつまで待っても出てきませんでした(笑)。

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 ここで終わるとただの活動報告になってしまうので、チナヲチめいた色を加えるとします。

 まず言えるのは、
とても不自然だということです。日本はもちろん、香港や台湾でも5月8日の夕方から夜にかけてweb上で流れたニュースなのに、「新浪網」「捜狐網」とも24時間以上(約30時間)も間を置いてからようやく報道しています。この不可解な時差が示すものは何なのでしょう。

 報道していいものかどうかは天上世界からお達しが来るものです。流していいという指示が降ってきたから報道された訳ですが、天上世界つまり胡錦涛政権は、それを決めるのに丸一日以上費やさなければならなかったのでしょうか。

 それほど時間を要する内容とは思えませんし、そんなに長々と悩むくらい敏感なネタならNGを出せばいいのです。実際に反日デモやその押さえ込みなどでは厳しい報道統制を敷いていたのですから。

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 あるいは。……
報道統制権が胡錦涛政権の手から離れる状況が一時的にも生まれ、その機を捉えてゴーサインが出されたのでしょうか。いや、これは対外強硬派なら流したくなるニュースだと思うのです。胡錦涛を困らせたい政治勢力(例えば上海閥とか)にも歓迎される題材ではないでしょうか。

 4月にああも盛り上がった「反日」の火の手を消し止めるのに、胡錦涛は躍起になっていました。「形勢報告会」を開く一方でその出張部隊を各地に派遣し、『人民日報』や新華社には署名論評を乱発させる念の入れ方。尋常ではありません(自業自得なんですけど)。

 そのタイミングで今回のニュースです。磐石とはいえない現在の政治状況にこの内容。
報道するだけで立派な政治活動といえるのではないでしょうか。とはいえ、当然のことながらそれは「天上世界=胡錦涛政権」ではない状況が生じることが前提です。

 だから、約30時間のタイムラグもそのせいかな、と考えてみたりするのです。だって訪中していた台湾・親民党の宋楚瑜氏との会見を済ませるなり、例の60周年記念式典のため
胡錦涛はロシアに出発。北京を留守にしていたのですから。

 まるで胡錦涛が北京から離れるのを待って流されたニュースのように思えてくるのです。

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 短く簡潔な記事であり、靖国参拝の日取りが決まった訳でも参拝が確実になった訳でもありません。でも現状でこの内容なら、中国国内の政治状況をかき回す燃料としては十分かも知れません。これからの展開に、つい期待したくなってしまうではありませんか(笑)。

 私が立てたスレは770pvを超えました。ウラー!……と喜ぶ私は、ひょっとして「抵抗勢力」の一員?


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