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ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

引きこもりや障害者「社会で活躍を」、塾経営者が就労支援 大牟田市に施設オープン

2015年12月09日 03時18分24秒 | 障害者の自立

 大牟田市に本部を置く学習塾「有明塾」社長の倉岡清児さん(43)が、障害者や引きこもりの人たちなどを対象にした就労支援施設を市内に開設した。県障害者福祉課によると、塾の関係者が同様の施設を運営するのは珍しいという。

 倉岡さんは、進学や就職後の人間関係で悩み、大牟田に帰郷し引きこもった塾の卒業生数人から相談を受け、社会復帰を助けたいと就労支援施設を企画。9月に施設の運営会社「希春(きばる)」を設立、社長に就任した。

 施設の名称は「ティオ新大牟田」。利用者、施設、企業という三者を結び付けようと「Three Into One」の頭文字を取った。九州新幹線新大牟田駅に近い同市岩本新町のビルに入居し、延べ床面積65平方メートル。パソコン付きの個別ブースなどを備えている。

 利用対象は精神障害者手帳か医師の診断書があり、就労に向けた訓練を希望する18歳以上65歳未満の人。スタッフ5人が常駐し、パソコンや簿記などの資格取得を支援し、就職先の紹介や相談に応じる。利用期間は2年。一度に最大20人が利用でき、既に11人が利用登録している。運営費は施設からの請求額を国や地方公共団体が負担する仕組みとなっており、施設利用料は原則無料で、昼食やバス送迎を受けられる。ただし、利用者側の収入によっては負担を求めることがある。

 今月1日の開所式で倉岡社長は「頑張れる人が、ちょっとしたきっかけで働かないのはもったいない。社会で再び活躍の場を持てるようにしたい」と話した。ティオ新大牟田=0944(85)8715。

=2015/12/08付 西日本新聞朝刊=


障害者へ理解を 岡山で福祉展 施設利用者の手工芸品や食品販売

2015年12月09日 03時09分49秒 | 障害者の自立
 障害者週間(9日まで)に合わせ、岡山県内の福祉施設利用者が手掛けた手工芸品や陶芸品、食品を販売し、障害者への理解を呼び掛ける「ゆうあい福祉展 ナイスハートバザール」(県、県知的障害者福祉協会など主催)が8日、岡山市北区下石井のイオンモール岡山で始まった。9日まで。

 会場の1階未来スクエアに県内の34施設・事業所が出展。コップや皿の陶芸品をはじめ、コースター、髪留めなどの手芸品、かりんとう、ジャム、パンといった食品など計約110品目が並んでいる。

 牛乳パックではがきを作る紙すき、手織りでコースターを作る体験コーナーもあり、買い物客らがチャレンジしていた。実行委員長の水舟稔・県知的障害者福祉協会会長(58)は「作品の一つ一つを実際に手に取って手作りの温かみを感じてほしい」と話した。

 午前10時~午後9時。初日は施設利用者手作りのクッキーが先着500人に無料で配布された。
 
 
施設利用者が手掛けた手芸品などが並ぶ「ゆうあい福祉展 ナイスハートバザール」

「白杖SOS」知って ポーズ普及に関係団体が本腰

2015年12月09日 03時01分56秒 | 障害者の自立

 白い杖(つえ)を体の前に高く掲げ、立ち止まる人がいたら何を意味するか、ご存じだろうか。視覚障害者が助けを求めるポーズで、「白杖(はくじょう)SOSシグナル」と呼ばれる。考案されて四十年近くがたつが、一般に知られておらず、障害者団体は普及に本腰を入れ始めた。九日まで「障害者週間」。 

 「いつもと逆の方向に向かったら迷ってしまった。ちょっと困ったな」。七月の夕方、東京都新宿区内。団体職員小川敏一さん(34)=埼玉県富士見市=が白杖を掲げ、歩道に立ち尽くしていた。

 生まれつき弱視だった。右目は光を感じる程度。左目は矯正しても視力が0・03で、視野欠損がある。それでも週に五日、福祉器具を販売する新宿区内の職場に一人で通っている。電車を乗り継ぎ、一時間弱の道のりだ。

 この日の帰宅時、いつも使う地下鉄が止まっていた。少し離れたJRの駅に向かおうとしたが、慣れない道だったため、自分の位置がわからなくなった。

 路地に迷い込み、壁から突き出た看板にぶつかったり、自転車に当たったりすることがよくある。切羽詰まってSOSのポーズを取った。小学生の時以来、二十数年ぶりだった。白杖を握り、拝むように頭上に掲げる。「たぶん、誰も知らないだろうけど…」

 一分ほどたっただろうか。大学生風の若い男性に「どうしましたか」と声を掛けられた。「肩を貸してもらえませんか」

 男性の助けで横断歩道を渡れた。「声を掛けられるまで、体感的には一分より長く感じた。分かってくれて、ほっとした」

 ポーズは一九七七年に福岡県盲人協会が考案した。視覚障害者が街に出始めた時代。当時を知る小西恭博会長(79)は「われわれも助けを求めることに及び腰で、あまり普及しなかった」と振り返る。

 日本盲人会連合の二〇一三年の調査では、視覚障害者の50・4%が「ほぼ毎日外出する」と回答し、社会参加の進展でSOSが必要な場面も増える。点字ブロック上の障害物、道路工事…。健常者には何でもないことが、視覚障害者の感覚を狂わせる。日盲連は今年五月にポーズの活用を決議。シンボルマークも定め、十月からは内閣府のホームページで紹介されるようになった。

 日盲連の鈴木孝幸副会長(59)は「近年は歩きスマホの人がぶつかったり、その結果、白杖が折れるトラブルも起きている」と、社会の無関心を懸念する。「欧米やアジアでは、普段から健常者に声を掛けてもらうケースが多い。日本でも、私たちのことを気にかけてもらえれば」

白杖を掲げて「SOSシグナル」を再現する視覚障害者の小川敏一さん(中央)=東京都新宿区で(木口慎子撮影)

白杖を掲げて「SOSシグナル」を再現する視覚障害者の小川敏一さん(中央)=東京都新宿区で
 
(東京新聞)    2015年12月8日

社説:発達障害の相談 一層親身なサポートを

2015年12月09日 02時59分14秒 | 障害者の自立

 発達障害に関する相談が、本県を含め全国で増加している。2005年の発達障害者支援法施行を機に、障害の特徴が徐々に知られるようになった結果とみられる。

 発達障害は、コミュニケーションなどに支障が生じる自閉症スペクトラム障害(ASD)、落ち着きのなさや不注意な行動が顕著な注意欠陥多動性障害(ADHD)、知的発達には問題がないのに読み書きや計算に難点が見られる学習障害(LD)などの総称だ。支援法の施行以前は障害とは認められず、支援の手が及んでいなかった。

 幼児のうちに親や保育士らが気付いて医師の診断を受け、改善につながる例がある一方、高校や大学に入ってから、あるいは就職してから本人が初めて気付く例もある。いずれの障害も個人差が大きく、対処の仕方が一律ではない難しさがある。

 だが周囲の理解を得た上で、障害の程度や特徴に応じて教育や福祉、就労面で適切なサポートを受ければ、少しずつであれ改善され、道が開けていく可能性は高い。まず専門機関に相談することが大切だ。

 支援法の施行に伴い、各都道府県や政令指定都市に相談窓口が順次設置された。厚生労働省のまとめによると、全国の相談者数は年々増えており、14年度は05年度の4・3倍の延べ約6万8千人に上った。

 本県では、07年10月に開設された県発達障害者支援センター「ふきのとう秋田」(秋田市上北手、あきた総合支援エリア内)で相談に応じている。14年度の相談者数は08年度の2倍近くの延べ406人に上った。19〜39歳の相談者が47%(全国平均37%)を占め、社会人の比率が高いのが特徴だ。相談件数は2千件を超えている。

 相談内容は、以前は学校生活に関するものが多かったが、最近は「就職したものの、周囲とうまくやっていけず困っている」「上司からの指示が重なると混乱してしまう」など仕事に関するものが目立つという。

 上司や同僚が発達障害のことをよく知らないと、「自分勝手」「怠けている」などと勘違いされがちだ。企業側も発達障害の特徴をよく理解し、適切に対応する必要がある。

 ふきのとう秋田の相談員は現在2人。面接や電話による相談が急増しているため、応じ切れず、相談者が順番待ちをしているのが実情だ。相談者の悩みにじっくり耳を傾けることも欠かせないだけに、設置者の県側は増員など態勢の充実を図るべきだろう。一人一人の相談を改善へとつなげていくには、ハローワークや市町村の福祉担当部署などとの連携が鍵を握る。

 もちろん社会全体としても、発達障害をその人の特質と捉え、できるサポートを心掛けることが大切だ。発達障害に悩む人にとって、学校や職場が居心地の悪い場所とならないようにしたい。

(2015/12/08 付)    秋田魁新報

災害時もエレベーターで避難?

2015年12月09日 02時49分42秒 | 障害者の自立

みなさんの職場で、消防訓練が行われることがあると思います。以前、私の勤め先でも訓練がありました。

 職員の約3分の1が動員されるのが通例で、私はそれまで、訓練には不参加の通常勤務組でした。大切な訓練とはいえ、営業時間中に実施されるため、さすがに職員総出というわけにはいきません。

 でもこの時は、私も参加しました。数日前に上司からこんな依頼があったからです。「職場の性質上、障害者も多く来庁する。障害当事者の職員(私のこと)もいることから、災害時における障害者の避難についても真剣に考えたい。消防訓練に参加した上で、忌憚(きたん)のない意見を聞かせてほしい」。それを聞いた私は、もちろん快諾。急きょ、車いすユーザーの立場から、+αとして参加することになりました。

 けれども、いざふたを開けてみると、車いすの私だけ、非常階段ではなくエレベーターで避難することに・・・。災害時、エレベーターは止まるはずです。それなのに、どうしてエレベーター? 私は、なんのために参加しているのだろうか? 事態をのみ込めないまま、エレベーター経由で避難場所へ向かいました。

 一体、なぜ、このような展開になってしまったのでしょうか。

考えられそうな理由は、こんなところだと思います。

 (a)準備不足

車いす使用者の避難も実践さながらに行うつもりだったが、想定が甘く、具体的な避難経路まで考えていなかった。よって、急場しのぎでエレベーターを使う羽目に。

 (b)地上での簡易演習で十分

非常階段を使った介助方法を実際に行わなくても、地上での実技演習で事足りると考えた。

 (c)けがなどのリスク回避

介助の失敗による万が一の事故を防ぎたかった。

 まず、(a)の準備不足について。障害者の避難介助も実技演習として訓練に取り入れようとする姿勢は、素晴らしいと思います。障害当事者としても、うれしい限りです。しかし、計画倒れに終わってしまっては意味がありません。今回の場合、職員に車いすユーザーがいるのだから、事前に想定される問題点と対応策を話し合ってから訓練に臨むべきだったのではないでしょうか。それに、訓練には消防署の方も同席しています。プロの指導のもとに行うのだから、安易に“エレベーターの使用”へ逃げなくても良かったはずです。

 (b)と(c)が理由だとしたら、消防訓練の意義についての認識がそもそも足りないということになると思います。平常時に出来ないことは、有事の際にだって出来るわけがありません。また、「いざ災害となれば火事場の馬鹿力よろしく、階段介助も出来るはず!」と考えたのであれば、それは間違っています。一度も経験したことのない車いす介助を、いきなり災害時にやろうと思っても、戸惑ってしまうのは当然のことでしょう。

 そしてこの消防訓練、どうしてもふに落ちないことがあります。なぜ、負傷者や障害者を搬送するための実技指導が行われていないのでしょうか。

 ここ(私の勤め先)は、公的機関です。ましてや、年間をとおして障害者が訪れる部署を含んでいる職場——。ひとたび災害が起きれば、身体の不自由なお客様が危険にさらされることが容易に想像できるはずです。

 想定していなければ、とっさに動けないのが人間です。消火器の使い方も大事だけれど、負傷者の救助も同じくらい大切と言えるでしょう。もし、時間や人的に業務上支障が生じるのなら、実技の訓練は関係部署に限ってするなど、工夫の余地はいくらでもあるはずです。

 防災意識の低い傾向にある日本において、「訓練」より「目の前の事」に重きが置かれるのも理解できなくはありません。しかし、有事の際にうろたえなくてよいよう、実践的な指導をとり入れてしかるべきなのではないでしょうか。こうしたことに行政が積極的に取り組む――、その姿勢を見せることが大切だと思います。

写真・図版

 <アピタル:彩夏の“みんなに笑顔を”>

http://www.asahi.com/apital/column/ayaka/

2015年12月8日      朝日新聞デジタル