古代日本史への情熱

記・紀・源氏は魏志倭人伝の奇跡的で運命的な間違い方(逆)の構造どおりに記述されている。倭人伝にあるのは現代史と未来史

「ソドンヨ」Ⅲ

2010年04月23日 10時59分27秒 | Weblog
 もう似ていることはなさそうだ、と思ってましたら、「ソドンヨ」47話では「公安条例」なるものがでてきてしまいました。
 これは「戒厳令」とまではいかなくとも、時期によっては「戒厳令」に相当するのではないでしょうか。

 蘇我入鹿が権力を握ったとき(皇極元年・642・ただし、大臣になるのは翌年)、盗人でさえも落ちているものを拾わなかったとありました。
 これを大津皇子の殺害後(朱鳥元年・686・翌年は朱鳥2年と同時に持統称制元年のようです)、高市皇子が戒厳令を敷いたものを時代・人物を変えたものと考えました。
《年代の差は686-642=44であまり結びつきは考えられませんが、元年と元年でしょうか》

 「ソドンヨ」でも百済王となったプヨソンは「公安条例」なるものを復活させます。
 むしろ、チャン(璋・前前百済王の四男)がそのようにもっていきます。
 この公安条例は都城内で貴族であろうと、貴族の私兵であろうと武器を持たせない、持ち込ませない、というもののようです。
 都城内及び国王の安全のためとか、盗賊をはびこらせないために実行するというのが名目です。
 しかし、真の目的は貴族の権力を抑えるためのもののようです。
 これは戒厳令とまでいかなくとも、イメージとしてはそうなります。
 法律を重視し、原則どおりにします。

 日本でも、大津皇子殺害後、高市皇子は豪族を抑えるために「公安条例」を敷いたのではないでしょうか。
 すると、これは不比等の発案だったのでしょうか。
 「安全」という名目で、豪族の動きをも抑えることになります。
 危機をチャンスに変えたことになります。

 不比等は686年大津皇子事件のとき、何歳だったかを考えてみますと、720年日本書紀完成とされるときに、60歳で亡くなっていることになっていますから、660年ごろの生まれです。ちょうど、百済滅亡の年に生まれたことになります。
 すると686年は26、7歳ということになります。
 充分活躍できる年齢に達しています。

 さて、「ソドンヨ」ではチャン(璋)は、秘密裏にクーデターのための組織を創りだします。
 父親の代のときの行政のスペシャリストを集め、その他、武力も育てます。また、科学・工学の大学舎も支配下のようなものです。(王プヨソンの妹の皇女が、チャン(璋)に恋をして、四男であることも、謀反を企てていることも承知の上で、大学舎の長になっています)

 こんな馬鹿な話はありえません。
 「ソドンヨ」では発覚するのではないかとドキドキさせますが、こんなものは実際ならバレルに決まっています。
 朝鮮ではこんなことはありえないと思います。
 
 しかし、日本であったなら、似たようなことはありえたはずです。
 というのは、チャン(璋)が創り上げた組織は、日本であったなら、百済奪還のための組織であり、高市天皇も公認したであろう『亡命政府』みたいなものだったはずだからです。
 高市天皇に謀反を起こすどころか、高市天皇を支えるものであり、高市天皇が庇護したものでしょう。
 高市天皇も百済奪還は無理だと思っても、百済人のやる気を失わせて技術や法律が進歩しなくなるのもまずいでしょうから、「まぁ、やらしておいてやるか」ってところです。
 
 ところが、時代が進み、百済奪還が不可能になるのがますます明らかになっていきます。
 そして、不比等と文武天皇の確執、長屋天皇と不比等の子供たちの確執もおきます。
 そのとき、その百済奪還の為の組織が一挙に変質し、日本での王権奪取につながったのではないか、と考える次第です。
 もともとそんな気はなかったにもかかわらず、気がついたら天下が目の前にぶら下がっていたのです。
(しつこく、念のためにいいますが、この人たちも、スサノオと卑弥呼の子孫だと考えます。なぜなら、中臣(藤原)=ナカトミ=ナ(カ)トミ=難斗米、難升米を名乗るはずがないからです。たぶん。)

 ご賛同いただくのは無理でしょうが、韓国ドラマ「ソドンヨ」の話の基は日本なのではないか、です。
 親の敵に仕えるというのは、不比等なんではないでしょうか。(ここが最も気になります)
 百済の本に残っていたとしても、それを書き変える、また書き加えられる権利を持つ人たちが日本にいたってだけのことです。
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