漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

どうしてそんなに庇うのか?

2012年09月30日 11時53分55秒 | 第21話/薬包紙

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* * * この物語は、基本的にはフィクションです。 * * *



  3日前から悪い事が続いていて、解決に追われていたために予定通りのアップができませんでした。

 何故なのでしょうか?何かが上手く行ったり、面白くなったりすると、
何かが上手く行かなくなり、面白くない事が起こっては持続して行くのでしょうか?

 ある本で作者の名前を調べたら28画 = 凶画なので、幸福も一時的ですぐに不幸に変わるとありました。
それと関係あるんでしょうか?

 でも、その一方で、カバラ数秘術の本で作者の生年月日を調べたら、並みはずれたスゴイ強運の持ち主とありましたが…。

 …ついでながら手相では、食うには困らない程度の運なのだそうです。 ← これが一番いいや!

 全く、占いって本当に色々種類があるよな~。
色々占った結果を総合とか中和させたのが本当の運ってゆー物なんでしょうかね?

 占いとか、人のアドバイスとかなのですが、
運が下向きの時ほど気になり、言われた事を気にしてさらに運を下げて行くという悪魔のツールなのに、
なぜ人々の心は頼りにしたくなるのでしょうか?

 ハリソンさん、第7話でデュポン先生に、
トリストラム・シャンディ氏よりも読者の品や真の教養の無さの方が問題 ― とか言っています。

 そして、第8話では、ウォルポールさんの 「 ただの作文 」 「 退屈 」 等 の酷評に対しては、
あの本によって真に浮かび上がるのは、読んだ人の側の道徳観 ― とか言っています。

 第15話でフレディ君には、話の細部について、あれやこれや解説をしていたのでした。

 ところで、一連の悪い事の内の一つは、この物語に直接関わる事なんですが、
昨日、近所にある某デパート内の写真屋でマイクロSDからプリントアウトした以降、
パソコンがマイクロSDを拒否するようになってしまいました。
セキュリティーソフトがそうさせているようだという事までは分かっているのですが…。

 で、マイクロSDの中には、この物語の終わった話を入れてあるんですよね~。
解決しないとそれらが開けないって事ですよね~。

 写真屋の店員さんが解決法がすぐに分からなくてあちらこちらに問い合わせしたり、
セキュリティーソフトがあっちをクリックこっちをクリックしないと解決画面まで辿り着けなかったりしたら、
…うっわぁ~、たまんねぇ!!
マジで上に書いた悪魔のツールだよ。


 今日の続きは明日。
ウォルポールさんがデュポン先生にある極秘計画を打ち明けます。


 

狙った的自体は間違いではない

2012年09月23日 19時49分03秒 | 第21話/薬包紙

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  ウォルポールさんやフレディ君は、
直感とかハッキリしない物からでも情報を取得して、それに対してそこそこの自信を持ってしまう方なのですが、
デュポン先生は学者さんだからなのか、ハッキリした証拠が無いと情報として受け取れないようです。

 でも、ウォルポールさんの影響がジワジワと心に浸食して来てはいるようで、
彼自身もある行動をすでに起こしてしまっているのでした。

 ところが、3人がこう思っているとはいえ、トリストラム・シャンディ氏の正体についての事実はといえば、
こちらである程度までハッキリとお伝えしてあるのでした
それからすると、的の中央からは外れているけれども、
ハリソンさんを的として狙えば正解に到達する可能性はあると見た所自体は正しいわな。

 とはいえ、どういう容姿で、どういう生涯を送って ― 本に書かれていた通りなのか ― 現在はどうしているのか、
― は第3部 : 英国編 & 第4部 : フィナーレまで謎に包まれたままなのです。

 …そのステージでは、ハリソンさんがウォルポールさんやデュポン先生やその他の人達から攻め立てられて、
「 違う 」 とも 「 そうだ 」 とも言えず、心の城壁の内側で、孤立して行く姿を描くのが、
かなり辛い事になりそうです。


 次回の更新は9月29日 ( 土 ) の予定。

追跡情報開示

2012年09月22日 19時53分42秒 | 第21話/薬包紙

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  第15話でウォルポールさんが、ジェイン姫に裏切られたと勘付き、
憤懣からハリソンさんにそれとなく脅しをかけながら、仕事でリヨンに住む、
会社員の又従弟のフレディ君へと手紙を届けてくれるよう頼んでいました。

 で、第15話の最後の方でフレディ君が書いていた返事が、ブラウン商会の連絡便に混じって、パリへと戻って来ました。

 ウォルポールさんは、第13話でまた何かあったら報告するとデュポン先生に言っていたので、
11月8日 ( 金 ) の午後、パリ郊外のセーヌ川端でその通りにしているという訳です。

 ウォルポールさん、世間からは 「 手紙の貴人 ( あでびと ) 」 と呼ばれているくらいで、
文章は全て人に見せる事を前提に書いている人です。
そんな又従兄を自慢にしているフレディ君が同じ考え方をしていたとしても、おかしくは無いです。


 今日の続きは明日

怨の字がかったその訳は…

2012年09月17日 15時36分10秒 | 第21話/薬包紙

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  …果して薬包紙にどういう話が書かれていたのか、
それに対してのマー坊のちょっくら 「 怨の字がかった 」 ような反応の理由は、
第22話以降に描かれる事となります。

 次週からは、一転して舞台がパリの城外区へと移り、
ウォルポールさんとデュポン先生のトリストラム・シャンディ氏探しの話になります。
そして、クレールさんがハリソンさんに近付いて来た訳が明らかになります。


 次回の更新は、9月22日 ( 土 ) の予定。







18世紀フランス英会話事情

2012年09月16日 15時31分21秒 | 第21話/薬包紙

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  18世紀の中頃には、ルイ・セバスティアン・メルシエ( 1740-1814 ) さんによると、
フランスで英字新聞の解説がすぐにできる人は、王様 ( ルイ15世 ) の執務室ですら誰もいなかった ― との事です。

 その後、英国の著作物が原文や翻訳で続々と入って来て、
スターン聖下の 「 センチメンタル・ジャーニー 」 に登場する、
シェイクスピアを読む、B **** 伯爵のような人も出て来たようです。

 ちなみに、18世紀のフランスでシェイクスピア物を上演する場合には、
( ヴォルテールさんも、 「 野蛮劇 」 と 呼んでいたようです。 )
血生臭い内容&今風の言葉でいう所の〈 衝撃ラスト 〉の場合には、お客様の嗜好に合わせてストーリー変更をしていたようです。
( 例えば、 「 ロミジュリ 」 は二人とも死なないで、再会後には幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたし。 ― とか…。 )

 韓流ドラマが、日本のオバさん達に韓国語を覚えようと決意させたように、
フランスでも英流小説の影響で、英語に興味を持ち、習得しようとする人達がしだいに増えて行きました。
フランス革命前夜の頃には、英字新聞もありふれた物となり、
英国の著作物を翻訳しようと、翻訳家達が我先にと争うようになっていた程だったらしいのです。

 …まあ、それから、当時英語ができるという事は、お嬢様方にとってはアクセサリーの一つともなっていたとの事です。
本物語にも出て来る、カフェ・ブルトンやドログリー・ルベルの
「 会いに行けるアイドル 」 マリアンヌさんや、クレールさんなどは、
そのハシリですかな。

  今日の続きは明日。



ここにも 「 御縁 」 のある人が?

2012年09月15日 20時29分10秒 | 第21話/薬包紙

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 このオテルのおかみさん、本物語全体の最後 ( 第4部 : フィナーレ ) の方にもちょろっと出て来て、
ある境涯に入ったハリソンさんについて、一言二言コメントするかもしれないです。

 おかみさん、大らか ( …過ぎてトイレの汚れを放置していられた? ) で、気のいい人なので、
― 市内の人達の中に知り合いも多いし、― 人の出たり入ったりが多い場所が職場だし、― 色々情報が入って来るって訳で、
クレールさんのパリにいた頃については、本人から聞いた話と、
人から聞いた噂話を組み合わせて、かなり詳しい所まで知っていたのでしたが、
アヴィニヨンに来てからのある秘密については、案外、親しい勉強仲間でも知らなかったのでした。

 そして、ハリソンさんともどうも 「 御縁 」 がありそうなのです。


 今日の続きは明日

気品じゃなくてボーッとしているだけ

2012年09月08日 21時59分27秒 | 第21話/薬包紙


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  この話、一応、昔の欧州が舞台なので、毒が弱まっていますけど、
マー坊の言ってる事…特にハリソンさんの出身地の事とか…今の日本を舞台にした話へと置き換えてみたら、
失礼極まりない事言っていますよね?
まぁ、英国の該当地域の方も怒るでしょうけど…。 

 当時のフランスからイタリアへの行き方については、
リヨンを分岐点として、アルプス経由で入る道と、
プロヴァンス経由で海路から入る道と、
主に2通りあったようです。

 で、このおかみさんの宿は、船に乗るためにマルセイユ港へと向かう途中のエゲレスの紳士様達が、
多く宿泊する事で経営が続いて来た所なのでした。

 その中でも、ハリソンさんの品の良さはピカイチで、
ひょっとしたら 「 王室ゆかりの方のお忍びか? 」
― なんて言っている位なので、
それじゃ、逆に他の英国紳士様方のクオリティってどーなんですか?
― ってな感じなんですが。

 以前にもどこかで書きましたが、当時の英国紳士様方は、
現代のイメージとはてんで違ってて、
あの人お金持ちでお勉強はできても、品格はチョットね~というような方が、
著名人中にも結構いたようなのでした。

 欧米の方々からは、当時の日本がいろいろな面で未発達な国と思われていたようで、
だから、日本史の教科書には、江戸時代後期になると時々外国船が現れて、 余計なお節介しようとしては騒ぎになったという話が載っているのでしょうな。

 でも、作者には、頭脳といい、品性といい、
そして衛生面といい、自国の歴史にも興味を持つ程に、
逆に日本の方が優れていたんじゃないかとすら
思えるんですけど。

 技術面では 蒸気機関とか無かったし、
明らかに遅れていたんでしょうけど、
一旦開国したり第二次世界大戦が終わったりした後は、
ものすごい勢いで巻き返していますしね~。

 それにしても、マー坊のハリソンさんへの評価なんですけど、
マー坊も、ハリソンさんの御学友のまいけるっちみたいに、
ハリソンさんが意外に女受けがいい事に対して不満な男子の一人なんですが、
それだけではないようです。

 多分、漫画には描かれていない所で、
ハリソンさんから、ケロリング事件よりもっと酷い目に遭わされているからなのかもしれません。
そして、その詳細は今後どこかで明らかになるのかもしれないのでした。


 次回の更新は、9月15日 ( 土 ) の予定。



俺達、金髪バカ男チーム?

2012年09月03日 11時39分40秒 | 第21話/薬包紙

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  お久しぶりです。

 地震の時のように、作者が死んでしまったと思っていた方がいらっしゃったでしょうか?
まあ、ある意味では、これはあくまで例えですが、死んでいましたけど。
そして、ある世界では、某家族のDQNのために名前を失って、
気が付いたら本当に死んだ事になっていました。

 …まあ、このご家族は、法律上の罪は無くとも、いつの日にか罰を受ける事でしょう。
なので、この方々達の事は放っておいて、作者は新しい名前を得て、復活さえすればいいって訳なのです。

 キチャナイパートが終わって、同じ話内ですが、別の話題に移ろうって所で中断した所だったので、
時間を空けたお陰で、気分の切り替えにもなったんじゃないでしょうか?

 プロヴァンス地方は、映画の 「 パフューム 」 ( ちょうどこの話と時代設定が同じ頃 )でも分かるように、
昔っから香料の産地だったのでした。
なので、マー坊はお清めの香油やポプリをオテルのおかみさんからサービスしてもらえたのです。

 ハリソンさん、マー坊の事をバカっちいと言っていますが、
端から見れば、双方で金髪バカ男チームに見えるんでしょうな~。

 金髪女性がバカで濃い毛色の女性はお利口というのは昔から論争の種になっていて、
それに反論する映画もハリウッドで作られています。
ガチの金髪女性研究者もいらっしゃるらしく、
「 金髪女性は男性をバカにさせる。 」
― と、いう結果が出たようです。
日本でも研究本が出ていて、確か何かの新書の中の1冊でしたが、作者、読んだ事があります。

 ところで、外国じゃどうか分かりませんが、
日本では、特に女性向きの漫画あたりでは、
「 外国が舞台の物語に出て来る金髪男、もしくは、日本やアジアが舞台の物語をモノクロで描いた場合、
白とか、縦線入ってるとか、網カケしてるとかはバカ系、でもベタ塗りや艶塗りしてる黒髪男は賢い系 」
― なんて規則が、伝統から来る描く側と読む側の思い込みからかあるんでしょうか?

 この漫画では、黒系では、ウォルポールさんとフレディ君チームがいますが、
本当の意味でこの二人、賢いんでしょうかね?

 ウォルポールさんについては、5ページ後に登場して来ますが、
また何か、デュポン先生の心を波立てて、ハリソンさんを困らせるような企画を考えついたようです。


 続きは9月8日 ( 土 ) の予定。