漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

カフェ・ブルトン(16/16) 出会うべくしての出会い

2007年12月26日 22時16分12秒 | 第6話/カフェ・ブルトン

 さて、これで今年のラストです。

 マリアンヌの伯父に当たる、アンドレ・ブルトン氏(「あの人」とは全然似てないよね~!)
からデュポン氏を紹介されたハリソンさん。
第7話は、このデュポン氏とハリソンさんとの、
「ある18世紀英文学史上の謎の人物」についての対話が主となります。

 思えば、様々な事情からブログデビューは延期に延期を重ねて、
やっとこさ4月の8日の日曜日から始めて、9ヶ月でたったの6話。
漫画のみではまだ65ページなのです。
だのに、なぜもうすご~く長く続けているような気になってしまうのでしょうか?

作者の喋りが多いからでしょうがっ!
ジョン・ロック(1632-1704)の「人間知性論」 に書かれている「例の話」が、このブログの文章を書いてて、
身をもって何言ってんだか分りましたって!!


ただ、こうする事によって、作者自身が自分の描いた物をより深く理解できたり、
次の展開のアイディアを思い付けたり、
これからの自分への資料になったりもするのでした。


 来年の予定なのですが、第12話までを予定しています。
作者の漫画描きと病気の進行状況によって、増減はあるかもしれませんが。
ハリソン&マー坊のパリ滞在中のいくつかの出来事と、
パリからの出発まで描かれます。

去年は年末の忙しさの中で、たった一日薬を飲むのを忘れてしまっただけで、
死にそうになったもんな~。
後で家庭用の医学書見たら、
「薬を飲むのを勝手に止めると、ショック死する事があります。」
なんて書いてあんの。
ぶるるっ!縁起でもないっての~っ!!


それでは今年、当ブログを見て下さった方々、
どうもありがとうございました。
来年は、ハリソンの意地悪度がさらにパワーアップし、
衝撃の新展開(個人差アリ)もありますので、見てね!

予定通りに行けば、2008年元旦に更新します。
今までのあらすじ&人物紹介&第7話の予告編となります。








カフェ・ブルトン(15/16) 朝の見張りから夜まで

2007年12月25日 21時59分47秒 | 第6話/カフェ・ブルトン

 本ページ、漫画を描く際の禁止事項を、思いっ切り行っていますが、
どこだか分りますか?

セリフで状況を説明してはいけない―のだそうです。
本ページでは、2・3コマ目が該当します。


 まあ、これを描いた当時(約3年前)の作者の画力に問題があったために、
こうなってしまったのですが。

前にゴシック建築の件でも同じような事を言っていたような気が…。

 変わりにと言っては何ですが、第7話の表紙は、温厚で冷静沈着な英流ウォッチャー、
デュポン氏がクラリネットを吹いているシーンを、2008年の元旦にアップする予定でおりますので、
そこから皆様の素晴らしい想像力で、作者の足りない部分を補っていただきたいと思います。

 デュポン氏が演奏している曲のタイトルが、ジャン・ジョセフ・カサネア・ドゥ・モンドンヴィル(1711-1772)作曲の
「朝の見張りから夜まで」という曲です。
旧約聖書の「深き淵より…」で始まる詩篇第130篇に曲を付け、
ラテン語により独唱&合唱で歌われる全7曲の中の4曲目です。
この曲、この漫画の第1テーマ曲なんですが、
デュポン氏が演奏しながら登場して来るというのがある意味、象徴的です。

この曲、フランスに行った時に、探してもなかったのに、
日本に帰ってから4年後に、隣町のCDショップで何気に売ってんでやんの!


とても美しい曲なので、機会があったらお聴きになってみて下さい。
作者の持っているCDは、
ウィリアム・クリスティ指揮、
レザール・フロリサン演奏の物です。
NHKFM朝6時からの「バロックの森」で、時々流れる事もあります。


 デュポン氏はこの日、同じくモンドンヴィル作曲「主よ、心のまっすぐな人」
とジャン・フィリップ・ラモー(1683-1764)とミシェル・コレット(1709-1795)作曲の何曲かを演奏しています。
全部、クラリネットとチェロとクラヴサン用のインストルメンタルとして編曲された物です。

編曲版のCDは存在しないので、もしできるようでしたら、作者と同じく、ご自分の脳内で編曲して流してみて下さい。

同じく年末年始の調整のため、明日も更新をします。
明日は第6話完結編です。
ハリソンとデュポン氏が遂に運命のご対面!
 




 

 
 
 



カフェ・ブルトン(14/16) 確かに、ある意味黄金にも例えられてるしィ~

2007年12月24日 11時27分04秒 | 第6話/カフェ・ブルトン

 まあ、どうセルフ・フォローした所で、クリスマス・イヴにふさわしい内容ではありません。
「衝撃!パリの街はこんなに汚かった!!」 (←それでもまだ、リンク付けるかー?!)
で参考文献の一つとして言及した、
「排出する都市パリ 泥・ごみ・汚臭と疫病の時代」では、

サン・マルセル城外地区
サン・ジェルマン城外地区
モンフォーコン

に1720年代後半頃には、糞尿の捨て場があったそうです。
約40年後の、この話の頃には、さらにそういう箇所が増えていたのか、
果たしてその3つの場所で足りていたのかどうかは、
その本からは不明なのですが。

作者は小学校低学年の時に、キョウダイとそのトモダチを連れて、
アポなしで最寄の糞尿処理施設へと社会科見学に行っていました。
ある時、遂に従業員に見つかってしまいましたが、子供だったので、不法侵入を怒られませんでした。
でも、「危険なので、もう来ないように。」とは言われました。


また、作者が子供の頃には、まだ非水洗トイレが一部残っていて、
「子供の頃に、肥溜めや家のボットン・トイレに落ちた事がある。」
―という可哀そうな経験を持つ子達がいましたっけ。

あと、たとえ水洗だったとしても、よくマンホールから「中味」が噴火して、マグマのように流れ出していたっけな~。


 同じく「排出する都市パリ―」によりますと、
1726年12月28日に国が、ビーズ氏とログラン氏と取り決めをし、

「3つの糞尿捨て場と通り道のキレイをキープする事の見返りに、
毎年10月15日~3月15日の間に、少なくとも3ヶ月置いた後の糞尿を
運び出しても良い。」

―事になったのだそうです。

 …でも、その続きがあって、農家の人が勝手に捨て場に入って、
糞尿を樽に詰めて「お持ち帰り」し、肥料に使っていたのでした。
そのため監視が必要となりました。
―との事だそうです。

「肥料には高い値が付けられた。」とも ありました。
一方、この肥料の効果については、疑問視している人もいたそうです。


 ハリソンさんの居住地区では、年価値2ポンド以上の土地を持つ者に、選挙権が与えられたらしいです。
ハリソンさんは、家屋の他に年価値2ポンドは楽勝の土地を、
「感心し難いあるお仕事」からの収入で購入していました。
土地はお百姓さんに貸して、家屋に隣接する薬草園も、そのお百姓さんに、
「ついでにお願い。」と任せっぱなしにしています。

ハリソンさん家には何と、ボットン・トイレが新設されましたが、肥溜めを開けて掃除しようとした業者さんには、
処理の代金に+α して結構支払いました。
当時は肥溜めのあまりの悪臭で、処理中・直後に死んでしまう人がいたからでした。
つまり…命がけの仕事だったという事に同情してしまったんですわな!

第6話もあと残るは2回。作者の年末年始の都合による調整のため、明日12月25日も更新します。
明日は、クリスマスにふさわい話をしますんで、どうか今日の所はこんな内容でお許しを―。










 


カフェ・ブルトン(13/16) また、その話ィ~?

2007年12月23日 21時19分56秒 | 第6話/カフェ・ブルトン

 ハリソンさん、実は亡くなった奥さんとの間に、子供が一人いたんです。
それをかなり可愛そうな事情で亡くしています。

 戦争の件についても、18世紀の英国では、20世紀以降のように、空襲や核攻撃によって、
本土にいる非戦闘員が危険にさらされるなんて事はありませんでした。
どさくさに紛れてフランスを叩くべく、英国が頭を突っ込んだ戦闘は、ドイツ語圏や東西インドで行われていました。

平均的日本人の、中近東やアフリカの紛争への無関心に近い感覚なのかもしれません。
ただ、ハリソンさんは、ああいう言い方をしていても本当の所、周囲の人達とすら正面切って争う事は避けたいと、
常日頃考えているのです。

 ところで、「衝撃!パリの街はこんなに汚かった!!」の回は、
非ッ常ーに評判が悪かったのです。

それでもリンク付けるかーっ!?

 それなのに、またしてもこんな展開になってしまいました~。
さらには…ハリソンさんが言っている、スウィフトの話の出典と、
古代ローマの誰が言っていた話なのかを忘れてしまいました。

このページの原稿を描いた3年前の頃には、どっちも覚えていたはずなのですが…。
スウィフト作品は、「ガリバー旅行記」の他には「奴婢訓」と「貧民児童利用法私案」を
読んだ記憶があるので、そのどっちかにあるのか、それとも誰かからトリビアとして聞いたのか?
さっぱり思い出せません!
どうか…ここは「年のせい」にさせて下さい…ウッウッ。


今回初めてご覧になる方で、第1話からご覧になっていただける方はこちらからどうぞ。

ハリソンは、さらに自分の意見を力説!
どうかもう1ページだけ我慢のほどを…。
〈次回の更新は明日、12月24日です。〉


 

 



カフェ・ブルトン(12/16) ちなみに、オスカル様は御年まだ9歳でございました…

2007年12月22日 15時22分38秒 | 第6話/カフェ・ブルトン
 
 自身の書いたメモによると、ハリソンさんは1763年の12月から64年の5月まで、
カフェ・ブルトンと同じ建物の3階で暮らしながら、カフェが主催する「英語の会」の講師をしていたようです。

カフェ・ブルトンでは第7話に出て来ますが、図書館も併設しているし、
今でいう所のカルチャーセンターみたいな事もしていたのでした。
また、イヴェントの宣伝&チケットの販売もしていたようです。


 カフェのギャルソンさん達は、ルイ・セバスティアン・メルシエ著の「タブロー・ド・パリ」によると、
夜遅くまでネバっている客を追い出してから、店を寝床に作り変えて、眠っていたようです。
カフェ・ブルトンでは、店を寝床に使わず、3階で3・4人に一部屋を割り当てていたようです。

どっちにしても辞めたら、社員寮住まいの正社員や、今問題の派遣社員のように追い出されるんでしょうか?

 メルシエさんのご報告によりますと、18世紀のパリにも「カフェ難民」は存在していたような気が…。

人間のやる事は、昔から変わらんのでしょうな。やっぱり…。
ただ、当時は「誰でも最低限、衣食住には困らない水準の生活を送る事ができる権利がある。」
―なんて考えは、一般化していませんでしたから、
心ある人が個人的に救済するか、
「ビンボー人はしょうがねぇよな!」
―で放っておいたか何かしていたんでしょう。

 客の2人が話している王子様は将来、「ベルサイユのばら」にも出てくる、あの悲劇の国王陛下となる人です。
奥様となる、本名はすごく長い皇女様も、オーストリアで美しく生い立ってらっしゃるのでしょう。
そして、ヴェルサイユの空の下ではあのオスカル様も…。

 「ハリソンさんはカノ紳士」は、集英社文庫版の「ベルばら」では、
表紙とか目次とかを抜かして、話そのものが始まってから12ページにも行っていない頃の話です。

 

ハリソンは自分も政治の話をしなくてはならないと思い、
マー坊相手に飲食店にはふさわしくない、とんでもない話をし出します。
今日の続きは明日。

 


 

 
 

カフェ・ブルトン(11/16) これって、運命の出会い…に発展するのかな?

2007年12月16日 13時32分46秒 | 第6話/カフェ・ブルトン

 「メアリアン」という名を見て、違和感を覚えたけれども、
そう呼ばれている理由が、

「分った人」
「分らなかった人」

それから、

「違和感を覚えなかった人」

 …いろいろいらっしゃると思いますが。

 このページの最後のコマで、ハリソンさんがマドモアゼル・ブルトンに英語を教えていたらしい事が分ります。
外国語教室や学校での外国語の授業では、生徒にその国の人風の名前を名乗らせ、
雰囲気作りをしたりする事があります。

作者が若い頃に行った、居住地区の自治体主催の英語教室でもそれをやっていました。
日本人なのに、「ベス」とか「マイク」とか名乗っちゃうんです。
…近頃、問題の英会話教室ではどうしているかは分りませんが…。


映画「乙女の祈り」でもケイト・ウィンスレットさんが、ニュージーランドの学校での、確かフランス語の授業で、
「アントワネット」と名乗っていました。役名は「ジュリエット」だったので、名乗りたい名を名乗っていたんでしょう。


ちなみに、作者の行った英語教室では、「ホワイティ」と名乗って、笑われていた人がいました。
その人、当時人気絶頂期だった、「ウッチャンナンチャン」のお笑い番組を見ていなかったのでした。


 ハリソンさんは、生徒に実名を英語風に名乗らせていたのでしょう。
マー坊の事は、「マーシィ」もしくは「Mr.トロイ」と呼んでいます。

そこで問題が!マリアンヌの英語名をどう表記するか?
ジェイン・オースティン(1775-1817)作の「分別と多感」or「知性と感性」のヒロインは、
翻訳者や論文の筆者によって、「マリアン」だったり、「メアリアン」だったりするし、
「乙女の祈り」に同じく、主演女優がウィンスレットさんの映画、「いつか晴れた日に」では「マリアンヌ」になっていたし。
英国のBBC制作のドラマでは、DVDのパッケージに「マリアン」と書いてありました。
日本では作者が10代の頃、人気のあった男性グループ「アルフィー」のヒット曲に「メリーアン」というのがありました。


 最終的には、この話の他の登場人物の名前との整合を取るという事で、
「メアリアン」に決定しました。


今回初めてご覧になる方で、第1話からご覧になっていただける方はこちらからどうぞ。

また、「ヴァレット」の意味が分からない方は、第3話から意味を読み取るか
もしくは仏和辞典か、分厚い英和辞典(中高生向きのには多分載っていません。)
で valet をお調べ下さい。

さて、お次はハリソンにも「運命の出会い…に発展するのかな?」
―という予兆が!
〈次回の更新は12月22・23日の予定です。〉








 

カフェ・ブルトン(10/16) メアリアン?

2007年12月15日 13時27分20秒 | 第6話/カフェ・ブルトン

 ―― どうです?

ハリソンさんのセリフにムカつきますか?
それともブッ吹きそうになりますか?
 
…まあ、ムカついても、ブッ吹いてもそれは、
あくまでもあなたの人生経験しだいです。
― という事で、4649。← この表現方法は古いぞぉ~っ!作者が10代の頃にはすでにあったし。(--; )

2コマ目のハリソンさんとメアリアンさんのやり取りからすると、
今のように、ケータイやパソコンもなくて、
郵便制度がそんなに整ってはいないという事を差し引いても、
二人はそれほど親密ではなさそうです。


パリのカフェのおねえさんが、なぜ「メアリアン」と呼ばれているのか?その理由は明日。


 



カフェ・ブルトン(9/16) カフェのきれいなおねえさん

2007年12月09日 14時51分36秒 | 第6話/カフェ・ブルトン

 やっぱり、予告のカラー絵の看板娘がカフェ・ブルトンの受付嬢だったんですね~。
先週、「期待していて下さい。」なんて書いていましたけど、きっとすぐに分ってしまっていたんでしょうね~。

 パリのカフェでも、ロンドンのコーヒー・ハウスでも、店のドアを開けるときれいな看板娘がいて、
客寄せになっていたようです。

店によったら、オバサンがいたかもよ…。自称「美しい」オバサン ― とか…。( ^ ▽ ^ ; )わはは…。

 当時は最近みたいに、店の中を禁煙にはしていなかったので、
女性にはずい分と煙たい場所だったんぢゃあないでしょうか。

客のオッサンやオニータン達の中には看板娘を目当てに店に来て、
機嫌取りをしていた方々もいたようですが、実はキラワレてた。
― ってな事もあったんぢゃあないのでしょうか?
「アイツ、クサ~イ 」とか
「アイツ、ウザ~イ 」とか、おねえさんから営業スマイルの裏で不快に思われてたりしてね ―― OHコワッ!



今回初めてご覧になる方で、第1話からご覧になっていただける方はこちらからどうぞ。

次週は、ハリソン&マー坊主従とカフェのきれいなおねえさんとの間で、
軽~くLOVEの要素が入りますが、読んでいて「ムカつく」か「ブッ吹き物」かはちょっと特定しかねますな~。
〈次回の更新は12月15・16日の予定です。〉

カフェ・ブルトン(8/16) エリーズさまからは、早くも仕切り屋系女王キャラの気配が…

2007年12月08日 22時07分34秒 | 第6話/カフェ・ブルトン

 エリーズさまは、豪商マーチ家から、元超貧乏超名門貴族のブリングストン伯爵家へと嫁いで参りました。
結婚前の名前が、なぜかオルコット(1832-88)作「若草物語」の内気な三女と全く同じなのですが、
雰囲気が全然違います。

お金の欲しい貴族の家と、地位と名誉が欲しい平民の家との、
需要と供給がマッコテ・マッチしたってゆー親同士が決めた、昔にありがちな政略結婚だったのですが、
当人同士はそんな物は、至ってどーでもいいかのように、仲良しの若夫婦です。


 エリーズさまは華麗なる美人で、はっきりした性格と話し方で、朗読とクラヴィア(鍵盤楽器類)の名手です。
―つまり社交界で「パッ」と人目をさらい、瞬く間に場の中心になってしまう女性なのです。

たとえ出自は平民でも、それを理由にいじめられるような女性ではないって事だね!

 このように、ハリソンさんとは対照的なので、いずれは何らかの事件がきっかけとなって、
衝突する事は想像に難くありません。

ハリソンさん、コザカシヲトコ(仮名)とも何かあるらしいから、 「第3部」のストーリィ展開は、結構
ハードでしんどくなりそうな感じが…。


今日の所は、「先約アリ」でうまく衝突を回避しましたけれどもね。
また何かエリーズさまからのお誘いがありそうな予感が―。
今日の続きは明日。
 


 


 

 

カフェ・ブルトン(7/16) 大並木通りへの誘い

2007年12月02日 21時07分53秒 | 第6話/カフェ・ブルトン

 前列右がレディ・ブリングストン。左がランズバーグ未亡人。
後列でハリソンさんと腕を組んでいるのが、
ジョージ・ブリングストン伯爵の妹で、ハリソンさんの姪のレディ・アンです。

この話、初回で「交響曲」に例えているように、全4部の予定なんです。
第3部の終わりの方で、エリーズ妃ことブリングストン伯爵夫人とハリソンさんとの間で壮絶バトルがあって、
作者は実を言うと、そういうのが苦手なんですよね。


 昨日アップした後に、ハリソンさんの心の中のセリフが「お調子物」となっている事に気付きましたが、
「歴史物」とか「恋愛物」、「人情物」「滑稽物」「シリアス物」・・・
などと同じ使用例だと、読み手側に解釈してもらえばいいや―と、そのままにしてしまいました。

・・・他にもヘンな言葉の使い方している箇所は、元々一杯ありますからね~。
でも、これが作者ワールドだからしょうがない―って訳で、・・・直さないどきますわな!


 カモミールは、晩春から初夏の花ですが、こぼれ種を放置しておくと、冬でも育って花が咲いた時がありました。

ローズマリーはだいたい気温的に、こんなくらいの時期に花が咲いています。
どっちの植物もティーがウマし。100均のハーブティー・コーナー物でも結構イケてます。



今回初めてご覧になる方で、第1話からご覧になっていただける方はこちらからどうぞ。


ハリソンさん、美女連から、カフェ・ブルトンに行けなくなりかねないお誘いが来てしまいました。
・・・さて、どうしますか?

〈次回の更新は12月8・9日の予定です。〉

カフェ・ブルトン(6/16) だんなは思いつきで物を言う

2007年12月01日 22時34分43秒 | 第6話/カフェ・ブルトン

 ・・・まぁ、でも別に異常な事をしようと提案しているのではありませんので良しとしましょうか。
飲食代もハリソンさんのおごりなんだしーっ。

 カフェのお姉さんと、ハリソン&マー坊主従でドロドロ愛憎三角関係をやらせれば、
漫画的には大いに面白いし、女性で読んでいる方(♪いますか~っ!?)には
受ける企画なのかもしれませんが。

でも、これ一応大人向けですからね~。
40歳の作者が、「 エマ 」 (アニメのじゃなくてオースティン作の小説の妄想好きヒロイン)みたいな事できないっしょ~!?

それから↑のカップのハート、これって作者の母親のセンスだってのっ!!

 「絵は描く人に似るもの」というのは絵の世界の常識です。
作者は容姿端麗なので、登場人物は老若男女みんな美しいに決まっていますが、
(9/16)で登場予定のカフェ・ブルトンの受付嬢もその中で一際美しければいいな
― と期待していて下さい。

ただし、キャラがヘンで 「転倒 ・ 減点-1」 される可能性も高いですけどね。

あと、えーっ!!・・・とか何とか言っちゃって、いかんせんデサン氏は「美しい」とは言わないよな~。(^~^;)

次ページの三人の貴婦人も美しいと思っていただけるといいんですけどね~。(--;)
今日の続きは明日。



 

カフェ・ブルトン(5/16) 外出許可の申請 

2007年11月25日 22時20分16秒 | 第6話/カフェ・ブルトン

 ハリソンさん、またしても言い過ぎたのかと思ったのか、
今度はマー坊の願いを聞くという方向で話を収めようとしています。

まあ、でもハリソンさんは比較的マシな方です。

成人した人は、自分より身分の低い人、容姿・頭脳・身体機能等の劣った人、
女性・子供に対してバカにした扱いをすると、出世できないものです。仮に出世したとしても、した後が冴えません。

そして・・・寂寞の中で、尻すぼみの生涯を終えるのでした~。


今回初めてご覧になる方で、第1話からご覧になっていただける方はこちらからどうぞ。

次週は主要女性キャラの初登場となります。

〈次回の更新は12月1・2日の予定です。〉


 

 


カフェ・ブルトン(4/16) 予定は未定

2007年11月24日 20時28分25秒 | 第6話/カフェ・ブルトン

 マー坊のこの間の取り方って何なのサ
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―。

 作者は個人的に、3コマ目のハリソンさんのセリフ、気に入っていますね~。
「そりゃ、そうでしょうな!」―って、現時点までのハリソンさんの言葉では、
身もふたもない内容としか思われない物ではあるのですが。

ハリソンさんの性格特性である、
▼「気まぐれ」(マー坊の雇い方)
▼「出たトコ勝負」(この旅行自体)
▼「強硬な態度で自己主張ができない」(デサン氏コザカシヲトコへの態度)
▼「決意・計画した通りに物事が進んだ事がほとんどない」(この旅行自体)

・・・から推測すると、きっとまた気が変わって、何かしようと思うに決まっていますがな~。


 もしハリソンさんが1765年10月13日(日)に、一日中甥の借家で寝ていたら、
そのせいで「カフェ・ブルトン」のタイトルが「意味なし」になってしまいますしね。

今日の続きは明日。





  

カフェ・ブルトン(3/16) 最初っから褒めるだけにしとけばいいのに・・・

2007年11月23日 19時31分33秒 | 第6話/カフェ・ブルトン

 「ジイ様が若モンに特別な感情を持つ」
―といった事は古代ギリシャ時代にも、すでにあったようなので、
ハリソンさんの「美しさは罪」とはその事を言っているのかもしれません。
ところがそういった「文学歴史の50」(←昔やってたクイズ番組から取りました。40代以上の人なら分りますか?)
―的な事も、小卒プロレタリアートのマー坊には知ったこっちゃあない世界ですわな。

でも、ハリソンさんが英語で言った 「ソドムの住人」 という言葉は、フランス語でも同じような言葉があってか分ったようですが・・・。

 しかし・・・タイトルのように、英語の挨拶の事だけ褒めて、
いきなり「同性愛者ぢゃない!」なんて突飛な事を言い出さなければ、
無問題でほのぼのムードからの楽しい休日の始まりだったのに。

ハリソンさん、ついにマー坊の事を「おめぇ」と言うようになっちゃっています。
言葉遣いもさる事ながら、英国紳士ならもっと落ち着いた雰囲気を持っていてクレヨン・・・というトコロ天なのですが。


ハリソンの髪型が「何で今までと違うんだっ!」と思った方は、こちらをご確認下さい。

明日はハリソンから迷文句が出ますゾ・・・!





カフェ・ブルトン(2/16) 18世紀の欧州では、れっきとした犯罪でしたから・・・

2007年11月18日 12時07分04秒 | 第6話/カフェ・ブルトン

 少なくとも現在の日本での人気芸能人の台頭や、
BLの隆盛からは考えられない事かもしれませんが、
18世紀の欧州では「処刑」の対象でした。
昨日の「同性愛の社会史」の中には、そういった事件も書かれています。

19世紀末になっても、オスカー・ワイルド(1854-1900)が投獄されているのは、
有名な話です。
マルセル・プルーストが「失われた時を求めて」の中の「ソドムとゴモラ」(1921~22)を書いた頃でも、
「ソドムの住民票を持っている人達」はお天道様の下で堂々とはしていられない状況でした。
三島由紀夫さんが「仮面の告白」(1949)を書いた当時も同性愛はヘンタイ扱いだったそうです。


 3コマ目の「美しさは罪」という言葉、
実は作者が若い頃にTVで放映していたアニメ「パタリロ!」
のエンディングテーマの歌い出しにありまして、
母親がここをやたら気に入って、ニヤニヤしながらしょっ中口ずさんでいましたっけ。

「パタリロ!」にもバンコラン大佐とマライヒという同性愛カップルが出ていましたっけね・・・。
ともかくも同性愛については、ここの所2~30年くらいで寛容になって来ているのではないでしょうか?
すでに文化になっているような感すらもありますけど・・・。



今回初めてご覧になる方で、第1話からご覧になっていただける方はこちらからどうぞ。

敬虔なカトリック信者のマー坊にはキツ過ぎる冗談ですわな!
マー坊の怒りを、ハリソンが今度はまたどうかわすのか?
〈次回の更新は11月23・24.25日の予定です。〉