漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

懐かしい名前

2010年07月31日 16時18分54秒 | 第16話/天才少年と手紙

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* * * この物語は、基本的にはフィクションです。 * * *



 いや~、これからまたしばらくは、
頭でっかち文学歴史&c.のお勉強とかとはほとんど関係なく、
ハリソンさんのほのぼの個人ヒストリー&
プロットの方に重点を置く内容なので、
作者も楽できる。
―なのでした。

 カンディ君、ハリソンさんがいきなり起き上ったので、
すってんころりんしてしまったようですな。


 今日の続きは明日。
   新キャラ登場。


喋りまくるか、黙りこくるかのどっちか

2010年07月25日 13時55分07秒 | 第16話/天才少年と手紙

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* * * この物語は、基本的にはフィクションです。 * * *



 4コマ目のハリソンさんの心理ネーム、
話中頓絶法になっています。
続きは一部が本日のタイトルにもなっていますが、

「 こいつら、実際シャンディに会ったら、
自分の知っている事を一方的に喋りまくるか、
何を言っていいのか分からなくなって、
黙りこくるかのどっちかだろうな。 」

― だそうですが、
ハリソンさん自身が、
現時点でも、意外に気難し屋のシャンディ氏に手を焼いていて、
第3部で正体を現した時には、
声も出せないくらい、
驚いていたようでしたからね。

 ミゲル・デ・セルヴァンテス・サヴェードラさん著の、
「 ドン・キホーテ 」 の始まりの方で、
ドンキさんが騎士道物語を片っ端から読みまくる場面があって、
フェリシャーノ・デ・シルバさんの著書からの引用もあるのでしたが、

「 ことわりなきとこわり 」 とか、
「 ふさわしきふさわしさ 」 とか、

そういう表現が出て来て、
一文章全体が成ると意味不明となるのでした。
訳者の会田由さんは意味が分かったんでしょうか?

 トリストラム・シャンディさん、
第3巻で誇張&教会関係をスルーして聖者に列していますが、
ドンキの後編第40章に出て来る、
冒険を成し遂げたけれども、
従者の協力についての記述が省略されて、
手柄を独り占めしてしまう、
騎士道物語の主人公のセコイ騎士、
ドン・パラリポーメノン・デ・ラス・トレス・エストレッリャスさんの
事なのでした。

 ティックルトービーもパラライポメノンさんと同じく、
第3巻のマーブルペーパーと向かいのページに
出て来ますが、
ラブレーさんの第4の書の新序詞に出て来る、
性体験豊富な女性の事を意味するらしい言葉を、
アーカート卿が訳した英語、

thumpthumpriggletickletwiddletobied

― を、縮めて、
ちょっと意味を分かりにくくしたようですな。


 ―― 以上、何とも意地悪&悪趣味な
お手紙公開エピソードでした。

 御不快になられた方もおられると思いますが、
多分、話の展開上必要ならば、
また別の機会にも行われる事でしょう。

 そして、ハリソンさんが、
手紙が公開された読者の中の誰かと
実際会ってしまうなんて事も、
あ・る・か・も。


  次回からは、また 「 ほのぼのトーン 」 に戻るので、
そういうのがいいと思って下さる、
お優しい心の方々は、
どうぞホッとなさって下さいね。


 〈 次回の更新は、7月31日 ( 土 ) ・ 8月1日 ( 日 ) の予定。 〉

   そして、運命の少女からの手紙が――。





 

― & * ダッシュとアスタリスク

2010年07月24日 18時11分29秒 | 第16話/天才少年と手紙

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* * * この物語は、基本的にはフィクションです。 * * *



 26番さん、anonymous ( 作者不詳 ) と書くつもりだったんでしょうか?

 もしそうだとしても、
アメリカの大統領さんですらも、
身近な食材名だかをスペルミスしてるくらいだしね~。
何語でもある事だよね~。

 アニノマスさん ( あえてそのまんまで ) 、
トリストラム・シャンディさんがいろんな巻で、
ダッシュ ( ― ) とアスタリスク ( * ) を多用した文章を書いているので、
それを極端な形でマネたんでしょうな。

 でも、最初から最後までこれじゃあ、
いかんせん何言いたいのか全く分からんぜよ!

 
 29番さん、 「 主よ憐れみたまえ 」
という、カトリックでのミサ曲名の一つを
仮名にして名乗っているのですが、
全然憐れんでなんていないよね?!
「 男 」 かもしれんが、「 漢 」 じゃないしね~。

 キリエさん、
「 トリストラム・シャンディ 」 5巻に書いてあった、
窓枠落下事件の事を言っているのですが、
…この事件が本当はどういう事なのかが、
第3部 「 英国編 」 での、
ハリソンさんとシャンディ氏との
対決シーンで明らかになる予定なんですけどね。

 いずれにしても、アニノマスさんもキリエさんも、
書いてる時は楽しくってしょうがなかったんでしょうなー。
ギディディジーさんもアーナルフさんも、
シャンディ氏に会えれば、
自分達と一緒にふざけてくれる人だと、
あっ軽ーく信じてるんだろーなー。


 今日の続きは明日。





 




現実界で周りに迷惑かけてるタイプの読者達

2010年07月18日 14時26分13秒 | 第16話/天才少年と手紙
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* * * この物語は、基本的にはフィクションです。 * * *



 ダーシィさんみたいな人、
現代の日本にも実在するらしく、
作者は、 「 銭形金太郎 」 というTV番組に出演していたのを
見た事がありました。

 その人、想像がつくと思いますが、
高額な本物の西洋式甲冑を買っているせいでビンボーなのでした!
でもって、愛好者同士の交流試合もあって、
参加しているとか言っていたような気が ― 。

 銭金の方みたく貧乏さんなら、

「 そんな事やめなよ。 」

― とか、周りはなるのですが、
シカトされて、結局放っておく事になるのでしょうな。

 一方ダーシィさんみたく、
英国のお金持ちさんの場合は、

「 でも、お前が遊びに使うそのお金は、
そもそも誰から取ったと思ってんだよ。
そんな事してるくらいなら、
地域に還元しろよ。 」


― とは、領民の皆様、
いくらエキセントリック過ぎで、
フランス貴族的な傾向がある方だとしても、
まさかご領主様相手には言えないので、
同じく放っておく事になってしまうのでした。

 当人がそれなりに、英国的 「 高貴なる者の義務 」 を果たしていたり、
奥様がいて、夫の愚行を補ってお釣りが来る程の賢夫人なら、
余計言えなくなる事でしょう。

 ロチェスター司教アーナルフさん、
「 トリストラム・シャンディ 」 の3巻11章に出て来る、
随所に、

「 呪いたまえ~。呪いたまえ~。 」

― という、フレーズを繰り返し入れた、
破門の書の作者の名前をパクったんでしょうが、
全くしょーもねぇヤッちゃな!

 実際は、
女性でも口先や腕っ節が達者なのには、
反撃できないような、
そのくせ一旦自分より弱いヤツとみたら、
性別関わりなく、徹底的に苛めまくるという、
マッコテひょろっちいげな冴えないヤツなんでしょうがね…。


 〈 次回の更新は、7月24 ( 土 ) ・ 25 ( 日 ) 日の予定。 〉

   さらに手紙の悪ふざけの内容がエスカレート!







 

 

日本人も知らない名前の妖怪

2010年07月17日 22時56分42秒 | 第16話/天才少年と手紙

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* * * この物語は、基本的にはフィクションです。 * * *


 チューチェディというのは、
ロバート・バートンさんの
「 恋愛憂鬱症の解剖 」 という本に書かれているのですが、
日本の妖怪らしいです。
作者は、斎藤美洲さん訳の 「 恋愛病理学 」 で読んだのですが、
何ページに載っていたか忘れてしまいました。

 どうも、文章の感じから、大蛇 ( おろち ) とか、
人食い狐の事のようなんですけど。
水木しげる先生やその他の妖怪の専門家の先生方が書いた妖怪百科には、
チューチェディなんて、
イタリアンな名の妖怪は載っていませんでした~。

 ジェニーさんというのは、
トリストラム・シャンディさんが自作の著書の中で、
あーゆー事があったとか、
こ―ゆー事があったとか書いていたり、
時たま、呼びかけをしたりしている女性の名なんですが、
ホント誰なんでしょ?

 史実上では、ローレンス・スターンさんの
彼女の一人がモデルらしいんですけどね。

 この物語にも、ジェニーさんという名前の女性が、
第2部のイタリア編での登場予定ですが、
ナポリの青空が虚しくなるくらいに不幸過ぎな方で、
ハリソンさんがどう救済すんのよ。
― って話なのでした。

 ナミュールの戦い他、ウィリアム3世の時代の戦争については、
友清理士さん著の 「 イギリス革命史 ( 上 ) ( 下 ) 」 ( 研究社刊 )
という本でも読めますので、
未読の方で、興味のある方は探してみて下さい。

 何か3コマ目最後のハリソンさんの言い回し、
王・皇室の妃殿下みたいですが、
キャロライン様やオ―ガスタ様や、
シャーロット・ソファイア様の
口真似でもしたんでしょうか?


 今日の続きは、明日。



 

 
 

 




お前もすでに逝っている!

2010年07月11日 12時43分29秒 | 第16話/天才少年と手紙

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* * * この物語は、基本的にはフィクションです。 * * *



 コーガンさん、清廉潔白の士のように見受けられますが、
深層心理では、第15話に出て来た、
20代半ばのフレディ君と大差ありません。

 ―― とはいえ、フレディ君には、ちゃんと自覚症状があるのですが、
コーガンさんには、あるようには見えないのでした。

 見かけ上はフレディ君の方が、
コーガンさんに比して、
断然バカっぽくて、
精神発展途上のように見えるのですが、
果たして本当にそうなんでしょうか?

  コーガンさんが言及している場面

  ハリソンさん&フレディ君の解釈の違いの場面

― は、こちらを参照して下さい。

 ギディディジーは、英語では giddy-dizzy となっております。
意味は、 「 バカバカしくて頭がクラクラして来る。 」
―― とかいうつもりなんでしょうか?

 ギディディジーさんの手紙の内容の段階で、
もうすでにかなり Punk★ な感じに見えるのですが、
まだまだ序の口だったのでした!


 〈 次回の更新は、7月17 ( 土 ) ・ 18 ( 日 ) 日の予定。 〉

次週も手紙の続き。
某有名大学在校生、もしかして、あの人の親戚?!
―― から&その他のお手紙を、
4通公開。

 

 

 



自分的にはお気に入りの巻

2010年07月10日 18時45分47秒 | 第16話/天才少年と手紙

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* * * この物語は、基本的にはフィクションです。 * * *




 トリストラム・シャンディさん、
6巻のお終いで、トゥビー叔父さんとウォドマン夫人との恋愛話を書く事を
予告しておきながら、3年も間を空けてしまい、
行方をくらましていました。

 そして1765年に出た7巻では、
恋愛話の続きから始めず、
実は今までフランスを旅行していたんだと、
その時の話をおっ始めてしまい、
8巻からやっとこ本題に入り始めるのでした。

 作者も、これ程じゃないだろうけど、
昨日のアップ予定をはずしてしまったのは、
実は、金曜日には見たいTV番組が目白押しだという事に、
当日朝刊を見て気が付いてしまったからでした。

 後は、信じがたい事かもしれませんが、
案外完璧主義者だからだという事ですかね…。


 今日の続きは明日。

だって、本当の事だから…

2010年07月04日 12時20分30秒 | 第16話/天才少年と手紙

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 「 トリストラム・シャンディ 」 5・6巻は、
史実上でも実際相当に売れ行きが悪かったらしく、
初版は4000部だったらしいのですが、
再販が出たのは、最終巻を出した1767年だったそうです。

 8巻の第6章を書いている段階では、
「 まだ荷車10台分の在庫があって、どうやって売り捌いたらいいのか分からない。 」
― とか、書いてありました。

 …いったいどこが悪かったんでしょうか?
やっぱり、情緒より頭脳に訴える書き方をしていたから?

 それから、

 戦闘ごっことか、

 頭脳に自信満々な方々がみんなで集まって議論とか、

 艶々ばなしとか、

― マッコテ男祭りで、
当時台頭著しい、
女性読者が疎外されてるとか、
見下されてると感じてしまう内容だったんでしょうね。

 「 ル・フィーヴァー中尉の話 」
すらも肝心の泣き所で、
シャンディさんが機知をひけらかして余計な事を言い、
ブチ壊しのオチにしてしまったりして、

「 泣かせなさいよ! 」

― と、がっくりした人もいたのでしょうな。

 ちなみに、 「 ル・フィーヴァー中尉の話 」 を、
スターン聖下が献呈した相手のスペンサー伯爵夫人って、
故ダイアナ元妃さんのご先祖様で、
キーラ・ナイトレイさん主演映画の主人公の、
母親だったっていう人じゃないかって?
…ふと思ったのですが。

 作者だって、
大人気猫まんが 「 くるねこ 」 で、
仔猫の引き取り手がみつかり、
くるさん with 愚連隊のみなさんとの別れの時が来たって辺りで、
または、拾った仔猫が看護の甲斐無く衰弱死してしまう辺りで、
くるさんがシャンディ的オチにしたら、
きっと怒りたくなるに違いない!
( 今の所、そーゆう事は全くありませんが。 )

 …でも、もしかしたらシャンディさん、
自分が泣いている時に、
助けてもらえないどころか、
指を差されて嗤われるなんて事すらされたっていう、
屈辱の経験があるのかも。

 自虐ネタで苦難を乗り切れたりすると、
人は心が強靭になれるのかもしれませんが、
案外、人の気持ちが分からなくなり、
辛い立場の人の気持ちへと素直に寄り添えなくなります。
品性も低下して行き、
海援隊の 「 贈る言葉 」 の歌詞が、
心にじーんと沁み入って来る事もありません。


 う~ん、それにしても、
「 トリストラム・シャンディ 」 、尼将軍様によりますと、
今時の歴女様方々や腐女様方々でも萌えん感じの、
…よく分からん、言語化できんが、何かが足らん…。
――だとの事です。


 〈 次回の更新は、7月9(金)・11(土)日の予定。 〉

 次回から3週に渡って、お手紙公開!



 


お手紙がたっくサン届きましたよ!

2010年07月03日 20時19分52秒 | 第16話/天才少年と手紙

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* * * この物語は、基本的にはフィクションです。 * * *



 三人の合奏編成は、
もう当時でもかなり古めかしい物だったのでしょう…。
いろいろな意味での革命がせまっている時代の要請で、
リコーダーは横吹きフルートに、ヴィオール属はヴァイオリン属に、
ハープシコードはピアノに取って変わられる運命なのでした。

 シンプソン家の人達、
カンディ君の名前をそれぞれ呼びたいように呼んでいます。
こんな場面、 「 動物のお医者さん 」 の第1巻でも見たような気が――。

 カンディ君の本当の名前は、
カンディドゥス・ミカエリウス・キンプゾニウス
― っていいますが、
古代ローマ貴族か?!
 
 By the way, 本日アップ分から 「 手紙編 」 となります。
モーツァルトとトリシャンには何の接点も無いのに、
何で今まで無理やり出演させてたんだよ!
―― と、お思いの方もいらっしゃるかもしれませんが。

 …いいえ、ウォルポールさん&御方様の話の時と同じで、
絶対どっかで繋がっていますので。

 
 今日の続きは明日。

 先にお断りしておきますが、
手紙編、ひょっとしたらトリストラム・シャンディ愛読者様方には、
赤面&激怒物の内容も含まれているかもしれません。