漫画/ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN ― フランス通過編 ―(前半)

18世紀欧州が舞台の歴史ロマン。アヴィニヨンの薬屋小町クレールとハリソン&マルセル主従との運命の出会い。

待ち人(10/10) To be continued.

2007年08月04日 15時00分07秒 | 第3話/待ち人

 一週間の間にご覧下さった方々、どうもありがとうございます。

 デサン殿のモデルになった英国館の経営者、ムッシュー・デサンは、
L.スターンの小説「センテイメンタル・ジャーニィ」で、強欲なユダヤ人みたいな顔とか乱暴者のトルコ人みたい
―とか書かれています。

 日本人は歴史背景上、この二つの民族には、この小説の主人公とは別の印象を持っていると思われ、
ムッシュー・デサンよりも二つの民族の方々に対してひょっとして失礼な表現なのでは?
―と思ってしまうかも知れませんが―。
(…トンデモ本ビリーバーの方々はまた違った意見かもしれません。)

 この漫画のデサン殿の髪型―18世紀~19世紀の初め頃までのこういう髪型している人を、
現代人は西洋時代劇や歴史ドキュメンタリー系番組の再現ドラマで見かけますが、
今こういう髪型を、特別な職業や場所以外でしていたら絶対ヘンですよね。
こういう髪型って地毛でもできるのでしょうか?カーラーできつく巻いて、スプレーで固めといたりとかすれば。
…できない事はないでしょうが、キープするのが大変でしょうな。

 トリエント公会議とは―トリエント公爵様が主催した…ではありませんでした。
1545年12月13日から1563年12月4日までの18年間、北イタリアのトリエント(現在名はトレント)
という場所で行われた宗教会議の事です。
カトリックとプロテスタントの和解のために当初計画されたのですが、プロテスタント側がいろいろ事情があって出席せず、
カトリック側のみで教会内の様々な問題について大激論していたらしいですな。

 そこから転じて自分とは違う比ゆ的な意味での宗旨(好み・ライフスタイル・主義主張)の人と話し合いをしようとしたけど・・・
―という意味でも使えそうな言葉なんですがね。
ハリソンさんは比ゆ的ではない本来の意味での「宗旨」として話をしています。
これと同じような使用法は、1760年にスイスで生まれた、ヨハン・ペーター・ヘーベルが作った暦話集の「改宗」という話の中にあります。

 ハリソンさんの宗派を特定する範囲がまた狭まりましたね。



待ち人(9/10) Allons‐y a Rome! ローマへGo!

2007年07月29日 11時59分35秒 | 第3話/待ち人
 
 L.スターンの「紳士トリストラム・シャンディの生涯と意見」(1‐19)には、
ここを読めばシャンディさんの母親のエリザベスさんが、ある宗派に属するのではないという事が分かる―という箇所があります。
シャンディさんはうっかり読兵衛代表として、マダム何とかさんに20章の最初で19章全体の読み直しをさせてしまうのでした。

 「トリシャン」では、ちょっとその箇所の特定が難しいのかもしれなくて、
結局はシャンディさんが答えを明かし、根拠となる文献を示して自分の意見も述べていますが。
・・・意見については、2世紀半後の現代の医学の進歩をもってしても、無理でしょう。

 こちらでは、デサン殿&マー坊の会話と、それをチラ見するハリソンさんの表情から、
三人の宗派がすぐor何となくは分かりますよね?
第4話では宗派をはっきりと書きます。

 作者はクリスマス・シーズンにイタリアにもいた事があるのですが、
クリスマス当日はローマにいなかったので、サン・ピエトロ広場での故ヨハネ・パウロ二世法王猊下(げいか)の
バルコニーからの謁見を見る事はできませんでした。
ローマにいれば、信者ではなくても、人波にはうんざりしても、見られたのかもしれなかったのですが。

 その日はヴェネツィアにいて、午前中はサン・マルコ大聖堂で朝のミサ&ムラノ島でガラス工房を見学し、
午後は市街を散策していました。
窓越しにカーニバル用に販売している仮面を見たり、
あの「ヴァイオリン協奏曲集四季op.8-1~4」で有名なヴィヴァルディが勤めていたという、
ピエタ救貧院があったと思われる所をちょっと通ったりもしていたのでした。

〈次回の更新は8月4・5日の予定です。〉

次回は第3話完結編&カラーページ&第4話予告編となります。





 


待ち人(8/10) 特別感ヲ持タセルノモ効果的デス:☆:

2007年07月28日 17時06分16秒 | 第3話/待ち人

 一週間の間にご覧下さった方々、どうもありがとうございます。

 これで、マー坊が主人公と一緒にイタリアへの珍道中と相成る事はほぼ確定しました。
でも、本当にマー坊にとってこれは良い事だったのでしょうか?

 第1話の16ページ目にも書きましたが、ハリソンさんは何を言い出すかし出すか分からない人物です。
途中で本当にブチ切れて帰ろうにも、当時は飛行機もTGV(フランスの新幹線/作者は以前フランスに行った時にストに遭い、
乗れませんでした。オノレ~!)もなかった訳なので。

 現在の所ネーム(下描き)でフランス通過編はできていて、インクで原稿用紙に描いているうちに、
増えたり減ったりする箇所は出て来るんでしょうが、予定では第17話辺りに、
ハリソンさんの気まぐれのせいで、****(遂に伏字出たーっ!/答えは漢字四文字です。)
する羽目になるのですが…。

 つい最近(―というか今でも続いている?)ちょっとしたブームになって、関連本も出ていましたし、
この事を実行していい事あったとかなかったとかブログで書いている人も結構いた事なのですけどね。

 作者は日々の生活の中で、前にも書きましたが、メイドさんが家にいる訳ではないので、
自分でフツーにやるべき事として執り行っております。
これを見ていらっしゃる方々も、自分で行っているかもしれないし、
もしかしたらお母さんや奥さんに任せ切りなのかもしれませんが、
それでも学生さんは、班とかグループ単位で交代でしていたり、
職場では当番が回って来る事もありますでしょう?


 マー坊も、(当時としては逆に異常かもしれませんが・・・)自分にとってはごくフツーの事としてそれを行おうとしますが、
見る側からすると「美男子がする事じゃない」事でしょうし、
描く側からすると、どうやって品良くそのページを描こうかと思案中です。

  

待ち人(7/10) 採用決定後の打ち合わせ 

2007年07月22日 13時47分27秒 | 第3話/待ち人
 昨日の文章の部を書き終えた後で、はっきりと分かった事なのですが、
作者がこの漫画を描こうとし、題材を選んだ第一の訳は、
「感性」や「女性的な事柄」に対する償いのために…だという事です。

 作者は自分の心の中に存在する感性とか、
(ユング心理学では、どの人の中にも、男性性と女性性が兼ね備わっているとの事ですが)、
―女性性をバカにし、見下して抹殺しようとし、そのためには手段を選ばずに生きて来ました。
作者としては、それを望む者のみが上層部に立つ事のできる社会の中で、生きて行く以上仕方がないものと割り切り、
この「二つ」を切り捨てようとしましたが、結果「二つ」から予想だにしない壮絶な復讐を受け、
33歳にして全てを失いました。

 それでも何とか今まで生きて来られましたが、今からでも償いの時間は残されているのでしようか…。

 マーシィ君が小学校と言っていますが、
17~18世紀のフランスでは、教会が民衆の初等教育の普及に取り組んでいたらしいです。
村にある教会で教師を雇い、男女別学で有料の授業だったらしいのですが。
教師へは地域の税金や、教会の10分の1税、生徒の家から受け取る授業料、基金の中から給料が支払われ、
薄給ではありながらも、村からは住居の提供があったり、食料をおすそ分けしてもらえたりして、
それで何とか暮らしていけたらしいです。
マーシィ君はカレー市民ですので、通っている教会に教師が雇われていたという事でしょうか。

 お気付きの方がいらっしゃると思いますが、昨日のページの3コマ目、予告でも使った物ですが、
マーシィ君の左横にある主人公の心の中のセリフの「ヤツ」
が漢字からカタカナに変更されています。

 元になった作品では、18世紀の中頃という、書かれた時代の事もありますが、
L.スターンの真意はともかくとして、女性差別的表現がかなりあるとされています。
ヤツという漢字について、以前TVでとある高名な女性が、
「女偏」は差別と叫んでいたのを思い出したので、カタカナ表記に改めました。

 この漫画では、テンプレート・デザインの選択に気を配ったり、絵文字を使ったりして、女性でも抵抗感がないように、
もちろん男性の方々のニーズも独自のルートでリサーチしては描いて行くつもりですので、
どちらの方々も、または第3~7の性別に属する方々(ちなみに作者はこの分類法の第7に属しています。)も、
できる限り楽しくご覧になっていただけるよう、作者は努力していくつもりです。

 …参議院選挙が近いせいで、作者の心はやはり影響を受けているのでしょうか?
今週はマニフェストしてしまいました。

〈次回の更新は7月28.29日の予定です。〉




 

 

待ち人(6/10) 羊は羊連れ

2007年07月21日 13時24分29秒 | 第3話/待ち人

 一週間の間にご覧下さった方々、どうもありがとうございます。

 作者、実はまた失敗してしまいましてね。
前回の(5/10)で、「食器パーカス」が「楽器パーカス」になっていた箇所があって、
水曜日に修正しました。

 今回の打ち込み間違いの原因は、その誤字の前にいろんな楽器の話をしていたので、
楽器楽器…と打っているうちに、食器と楽器がゴチャってしまったんでしょうな。
しかし、楽器パーカスってフルート同士でチャンバラでもするんですかね。
中高生の吹奏楽部員や、音大生がやっていたら教師に大目玉だな。
もし壊したら修理はウン万円だしね。

 作者は元々天然の気があって、常日頃から周囲に「ド級」とか「美味しい所を全部持っていくヤツ」とか言われて、
「面白い事を言って周囲に受けたい!オンナにモテたいよゥオオオォォ~ッ!!」と熱望している、
オジさんやオニータンたちのネタミーの的になっている位の大ボケヤローなので、
このテの失敗はこれからも正直やると思うし、多分前世でもやっていたし、
来世でもやっている事でしょう。
…それがこの漫画も描こうとか思った訳の一つでもあるので。

 失敗については見つけ次第修正いたしますので、それ以前に気付いた方は現時点では以前にも書きましたが、
「しょーがねぇな~。こいつ本当はこう言いたいんだろうに。(^~^;)」
と推測してご覧になっていて下さい。

 ハリソンさんは一応大卒で、良家の出身だから、知性とか教養とかは後天的に取得しているのでしょう。
でもどっちかというと感性派なので、最初のコマにあるように、
天気の具合や、起きた朝の空気が爽やかで気持ち良く
起きられたかとかが、物事を決定する要因の一つにもなっているようです。

 この決定方法、男性でご覧の方にはすこぶる悪い印象を与えている可能性が
ある事を作者は十分承知しています。
ただね、感性人間にはこれが正しい方法なんです。
心から送信させる高速センサーでピッと危険かそうでないかを瞬時に察知して、結論を出す。

 ここに知性派だの理論派人間だのが、こういった人間にくだくだ道理だの筋道だの蓋然性だのを言い聞かせて、
考え込ませると、返って大ポカや大スベリをしてしまうんです。
感性人間が話を聞いた上で、やっぱり自分の思った通りにしようと決意して、
実行しようとしても、すでに好機を逸してしまっていたりしてね。=3

 近年増えている、男化した女性の不幸の原因は実はこれなのではないのかと、
どんどこ社会進出した挙句、男性と関わり過ぎて、感性が男性的論理を吸収してしまう方向にのみ偏って働いてしまい、
幸せ感知センサーが破壊されてしまっているではないのかと、日々周囲を見回しては気の毒に思い、
隠れ感性派の人間の一人として同情しているのです。

 〈牛は牛連れ…〉とありますが、トリストラム・シャンディの愛読書でもある、セルヴァンテス作「ドン・キホーテ/後編」の
第19章で、ことわざ大魔人サンチョ・パンサの言葉にあります。
サンチョは結婚相手の選択についてこう言っているのですがね。
作者が読んだのは、会田由さんの翻訳で、訳注には「原文通りなら『羊は羊連れ』
である。」とありました。

 多分主人公はうろ覚え+内容を拡張して記憶してしまったまま、ずっと自分の心の中でだけ使っていたために、
訂正される事もなく使い続けてしまっていたのでしょう。





 

 

 

 
 

待ち人(5/10) 特技を売り込み、ポイント上げます♪

2007年07月15日 12時28分38秒 | 第3話/待ち人

 ハリソンさんもあーでこーでと物事を羅列する傾向がありますが、
マーシィ君の売り込み方も、これまた羅列系です。

 どうもマーシィ君の話からすると、転職しようとしているようですが、
今現在の職場はどこなんでしょうか?

 台所用具を楽器にできるとも言っていますが、
グラスハープや、酒類のビンの飲み口でフルートのマウスピース吹きのマネとか、食器パーカス当たりなんでしょうか?
後は時々TVでキャベツとか人参とかを笛にして吹いている人とかも見かけますが。
世界の奇人変人紹介番組とかでね。

 グラスハープは、ガラスコップやワイングラスに水を入れて、湿らせた指でフチをこすって音を出す楽器で、
18世紀に英国で流行り出したらしいです。
当時はミュージカルハープと呼ばれていたらしく、フランクリンが1761年に改良型を開発と資料にありました。
資料にはフランクリンとしかありませんでしたが、多分他にもフランクリン・ストーヴや避雷針を発明している、
北アメリカ植民地(以前にも書きましたが、まだアメリカ合衆国は独立していません。)在住の有名なベンジャミンさんの事ではないかと。

 英国の作家、オリヴァー・ゴールドスミス(1728-1774)作の「ウェイクフィールドの牧師」という小説の中で、
主人公の娘達が社交界や絵だの趣味だのシェイクスピアだのコップ音楽だのの話をしているという場面がありますが、
コップ音楽=グラスハープの事なのでしょうか?作者が読んだのは翻訳文で、
原文は見ていないので不明なのですが、いずれ時間を見つけて探索してみます。

 酒類のビンの飲み口の上に下唇を軽く付けて口を横に引っ張って吹くと音が出るのですが、
フルートの音出しと同じ原理なので、これができるとしたら、マーシィ君はもしかしたらフルート属の楽器が吹けるか、
将来吹けるようになるのかもしれません。
ただし当時のフルートは、かのモーツァルトも嘆かせる程に音程が上手く取れない楽器だったらしいのですが。
現在は精密なキー操作があるので、音さえ出せれば、後はそんなに難易度や敷居の高い楽器ではありません。
(指使いは、ほとんどリコーダーっぽい…)。

 食器パーカスは、皿やコップ類をスプーンやフォークで叩く事です。
パーカスはパーカッションの略です。

〈次回の更新は7月21.22日の予定です。〉




 

待ち人(4/10) レンブラントライトしてみました

2007年07月14日 17時06分17秒 | 第3話/待ち人

 一週間の間にご覧下さった方々、どうもありがとうごさいます。

 1コマ目のハリソンさんがコワいのですが…。
確かNHKの「日曜美術館」(もう「新」になっていたのかも)で、
オランダの画家レンブラント(1606-69年)の回を見た時の、
光の当て方を参考にしました。

 上から斜め45度、顔の正面45度の光の当て方をレンブラントライトというのだそうです。
こちらの絵が正確に45度になっているかどうかは測っていませんが―。

 まあ、表現力にかけては世界に誇る最高水準の、日本漫画ズを参考にしたと言ってもいいし、
実際同国人として、この漫画全編を描くのに、大いに参考にして行きたいと思っているのですが、
…でも~レンブラントがどうとか言って、アートな方向からも攻めてみた方が、この漫画の品格が上がるんぢゃないかと目論んでいるので。

 何せぇ参考にしてる作品が作品なんでさね、品良くできる時にさ、
めぇいっぺぇお上品さの度合いを♂アゲしとかにゃあいけねぇ訳なんでげすよ。
(↑イスパニアの田舎者の話し言葉の翻訳調?)=3

 ハリソンさんってば、自分でも選択していた事だったんだからいいですよね?
最後のコマは、作者が吹き出しを書く都合で、適当に打ち止めにしましたが、
そうでなかったら、L.スターンの「トリシャン」(1-15)にある、主人公の両親の結婚契約書のように延々と話していたかもしれないし、
後で二人の間で契約書類を書いていたのなら、相互条件が延々と続いて書いてあったのかもしれません。

 




 

待ち人(3/10) 紳士に二言は・・・  

2007年07月08日 11時07分33秒 | 第3話/待ち人

 デサン殿は、マーシィ君と遠い親戚だと言っていますが、本当なのでしょうか?
夏目漱石作の「我輩は猫である」の中で、我輩のガールフレンド三毛子さんが、
自分の飼い主は「天璋院様の御祐筆の妹のお嫁に行った先のおっかさんの甥の娘」という、
いともこんがらがった関係を、我輩に話す場面がありますが、ちょうどそんな風で、
実は血縁関係も何もないのかもしれません。

 天璋院様というのは、江戸幕府13代将軍職に就いた、徳川家定公の御台所で、
薩摩藩主島津家一門出身の女性です。
女性でこれをご覧の方には、かの「大奥」で管野美穂さんが演じていた役と
言った方が分かりやすいのかもしれません。

 夏目漱石さんは日本へと最初に「トリシャン」を紹介した人なのだそうです。
明治30年(1897)3月に「江湖雑誌」で発表したとの事。
作者はその文章を数年前に近隣の町の図書館で見付けて読む事ができました。
他にもL.スターンについては「草枕」の中でふれている箇所があります。

〈次回の更新は7月14・15日の予定です。〉
 


待ち人(2/10) 基本的にはオ・ヒ・ト・ヨ・シ? 

2007年07月07日 16時13分28秒 | 第3話/待ち人

 一週間の間にご覧になって下さった方々、どうもありがとうございます。

 主人公のフルネームが遂に明らかになりましたが、どうですか?
本当に英米ではいくらでもいそうな名前でしょう?
前ページでマーシィ君が「アリソン」と言っているのは誤植ではなくて、
まだ英語を習っていないので、Haの音を「ハ」と発音できなかったらしいんです。

 ヒストリカル・ロマンでは通常、冒頭ですでに主人公の名前が分かっている物です。
タイトルで「ハリソンさんは―」となっているので、結果としてセーフなのかもしれませんが・・・。

 L.スターンの「トリストラム・シャンディ」では、主人公が生まれるのが、全9巻中の3巻目。
名前が付くのが4巻ですから、それよりはずっと早いのですがね。

 ハリソンさん、昨日ああいった事があっても、英国ホテルのいい所を見つけて誉めています。
作者としては〈やっぱりそこは生まれも育ちもいい紳士なんだね~。
―と感心して、大いに買っているのですが・・・。

 しかしながら、ハリソンさんのモデルが誰なのか薄々、もしくは濃ゆ~く気付いている方の中には、
でもさ、実はダークサイダーでA(C)んぢゃあないのォ?―と思ってらっしゃる方もいらっしゃるのでは
ないかという…まあ、そういう覚悟も十分しておりますわな。
 
 

 




待ち人(1/10) 意外に正攻法? 

2007年07月01日 17時21分43秒 | 第3話/待ち人

 一週間の間にご覧下さった方々、どうもありがとうございます。
まあ、マーシィ君ったら、作者自身が言うのも何ですが、可愛いじゃないですか。
今から、いつかは来るお別れの時がもう寂しいような・・・。

 ・・・とか何とか言っちゃって、実は「ジェントル・ウーマン」にも
味のある脇役として出てくれるからいいんですけどね。
でもね、その時はもう若くて綺麗なフランス男子じゃないから。

 ところで、作者は昨日DVDで「トリスタンとイゾルデ あの日に誓う物語」を見てみたんですよ。
DVDの発売とレンタルが6月だってんで、最後の日になってしまいましたが、レンタルして見ました。
中世起源の悲恋物語で、L.スターンの「トリストラム・シャンデイ」とは主人公のファーストネームが
同じって他に一見関係はありません。
これら二つの話について作者は、

「トリスタン(もしくはトリストラム)とイゾルデ(イズールト)」を、
<悲劇の―または真面目な旧トリストラム物語>
と呼び、

「トリストラム・シャンディ」の方は、
<喜劇の―またはお笑いの新トリストラム物語>

と呼んで、実は思いっきり差別(?)しています。(―Alas,なぜ「笑」は作者の苦労とは裏腹にいつになっても地位が低いのだろうか!)

 実は「トリスタンとイゾルデ」の方が前から知っている話で、百科事典の目次の順番でまず、
「トリスタンとイゾルデ」とあって、
次にエドウィン・アーリントン・ロビンソン(1869-1935年)作の散文詩「トリストラム」と続き、
その次に「トリストラム・シャンディ」と並んでいて、
そこからL.スターンの小説の存在を知ったのです。

 一見二つの話は無関係のようですが、「トリスタンとイゾルデ」の話を知ってから、
「トリストラム・シャンディ」を読むと、ある事が簡単に分かるのでした。

<次回の更新は7月7・8日の予定です。>








第3話 予告編

2007年06月24日 22時48分04秒 | 第3話/待ち人
英国ホテルの食堂で朝食/カレー


 10月初旬、快晴のさわやかな朝に、主人公は昨晩の不機嫌もどこへやらといった感じで目が覚めます。

 主人公はホテルの食堂へと行き、食事を取る事にしますが、食堂の外では、実は知り合い同士だった二人の人物が、
主人公に対して陰謀(?)をめぐらせているのでした。

 主人公が読んでいるのは、自分の remarks (書き/描きま帳)なのですが、
「やっぱり俺の書いた文が一番読んでてオモシれぇ!」―とか思ってるんじゃないでしょうね・・・?!

 何故かキャメラ目線なのも気になる所ですが、映像技術がなかった頃は、ポートレイト目線とかいう言葉があったんでしょうかね?
作者は古典絵画の勉強をしている時にも聞いた事がありませんでしたが。

 あと一つ気になるのは、もしかして食器が、現代では日本でも有名な英国の食器メーカー、
ウ●ッジウッド社のクィーンズ・ウェアなのでしょうか?