風子ばあさんのフーフーエッセイ集

ばあさんは先がないから忙しいのである。

口蹄疫 法は法でも

2010-07-08 10:32:50 | 時事
 宮崎県で発生している口蹄疫も、予断は許されないが、終息に向かっているようである。この十六日で解除制限も予定されている。
 
 そんな中で、種牛六頭の殺処分勧告を受け入れない畜産家がいる。
 種牛というのは、数十年、試行錯誤して作るものだそうである。
 ふつうの肉牛や乳牛とは、全く違うらしい。
 だから、県の所有する種牛は、特例で、殺処分を免れている。
 
 民間の種牛は、唯一この畜産家の六頭だけということである。
 この六頭は目下、ウイルスに感染していない。
 ただ行政の予防法で、殺処分区域に入っているので国から、殺処分を勧告されている。
 畜産家は、これを拒否しているが、六月に出来たばかりの、特別措置法で、
 国はこれを殺処分を強制できるそうである。

 注目するのは、この畜産家が、ほかの肥育牛は四百頭、すでにすべて殺処分をしているという点である。
 彼は、ことの重大性をきちんと分かっているからこそ、大事な四百頭の処分には甘んじた。
 
 長年かからないとできない種牛六頭だけは、どうか助けてほしい、目下、感染もしていない、健康な牛をどうか助けてほしい、と七十二歳の畜産家は、男泣きに泣いている。
 
 あと十日、どうか無事で、殺処分を免れますようにと私は祈る。
法は法でも、わずか一ヵ月前に慌てて作られた法を盾に、大臣は特別扱いをしないと言っているそうであるが、どうか、柔軟に対応してもらいたい。
 
 この微力なブログを見て下さる方は、どれだけもいないだろうが、心ある方は、どうか、ほかの方々にもこのことを伝えていただきたい。
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格差

2010-07-08 03:46:50 | バス
 ターミナルセンターにいたら、バスがセンターの建物に入ってくるのが見えた。
 幹線道路から、大きな車体を、ぐっとこちらに向け直して、カーブを切った。
 すごいなあ、と感心して見ていた。バスは大きい、大勢の人を乗せている。
 それを、えいやっと、思いのままに運転する技術はたいしたものである。

 知り合いにバスの運転手さんがいるが、仕事のわりには、薄給である。
 同じ人間を乗せるのでも、飛行機のパイロットは高給である。
 空と路上では、こうも違うかというくらい、だいぶ違う。
 
 昔は、車掌さんなどという職種があって、運転手さんを補佐した。
 今の運転手さんは、次は~、のアナウンスから、釣銭から、ニモカの販売から、携帯電話の注意から、バスが止まってからお立ちください、まで、 ぜ~んぶ、一人でやらないといけない。
 大変だなあ。

 大変なのは、これも親戚がお世話になっているから、よく知っているが、老人介護のヘルパーさんである。
 自分の親のものでも触りたくないウンチやオシッコの始末をしてもらう。喚いたり叩いたりするジジババもいる。
 自分の親なら、もうイヤ! 施設に入れちゃうから……と言えるが、彼らは逃げずに働いてくれる。えらいなあ。
 彼らには、もっと高給で働いてもらいたいなと思う。

 年俸を何億も貰う社長さんは偉いから貰う、だけど、バスの運転手さんもヘルパーさんも、負けずに偉いと思うんだけどなあ。

 ああ、ばあさんのたださえ少ない脳みそは、千々に乱れ、今夜も眠れぬ夜を過ごすのである。
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