風子ばあさんのフーフーエッセイ集

ばあさんは先がないから忙しいのである。

川ぺっりムコリッタ

2022-09-24 14:01:59 | ギター、映画など他

   久々に映画観た。「川っぷちムコリッタ」

 くすっと笑えて……のうたい文句につられたが、どちらかといえば陰気くさい映画だった。

ただし、好きな役者がそろっていたので、彼らに会えたので満足。

 なにより、足弱の老人には映画を観るのも一苦労。お尻が痛いので座布団抱えて咳どめにのど飴持って、一大決行。

無事に外出できたことが、単純にありがたい。

            


すばらしき世界

2021-02-14 13:39:06 | ギター、映画など他

   原作 佐木隆三「身分帳」 

監督脚本 西川美和 映画「すばらしき世界」

      役所広司主演

 

ひとりで映画に行けたあ~。

この一年間不調で病院とスーパーしか行けなかったから、やったあ~。

       

殺人を犯した男が刑を終えて出所し、生きにくい世間でまっとうに生きようとする姿。あたたかく支援する周囲のひとびと。役所広司熱演。

                              

        

 


ブエナビスタソシアルクラブ・アディオス

2018-08-01 11:59:49 | ギター、映画など他

キューバの人には、アフリカとスペインとキューバにルーツがある。

 キューバのソンという音楽は彼らによって生まれたマンボやサルサの原点である。

  18年前に突如デビューした老ミュージシャン達のその後の物語。

  

    男として生まれたら三つだけしないといけないことがある。

    木を植えること、子を残すこと、本を読むこと……ですって。

  決してハンサムなんかじゃないオジイサンたちの、なんともカッコいいこと。

 老いは哀しくも辛いものでもなく、生きてるって素晴らしい、と思える映画。

 18年前に観た「ソシアルクラブ」もCDで聴く歌声もいいけど、今度の「アディオス」はもっともっと。 

 

                      

                 

 


映画「25年目の弦楽四重奏団」

2013-07-15 16:21:54 | ギター、映画など他

 咳止めを飲み、のど飴を持ち、クッションを抱えて映画へ行った。

風邪気味のオバアサンは、映画ひとつ観るのも大変なことなのだ。

そうまでして観た映画は、

「25年目の弦楽四重奏団」というアメリカ映画で、

長年、四重奏団の仲間だったチェリストが、

病に侵され、指が震えてチェロが弾けなくなり、

最後の舞台で去るところまでの話なのである。

 楽器こそ違え、私たちギターの仲良しバアチャン三人で

それを観に行く約束をしたので、風邪を押しても行きたかったのだ。

私たちも、楽器の適齢期はとうに過ぎて、

ただ三人一緒が楽しいだけで三重奏を続けているが、

いつまで出来ることかという思いは常にあり、

映画「四重奏団」と重ねて、涙がとまらなかった。

三人がそれぞれのパートを受け持ち、

ひとつの曲を心をあわせて仕上げていく過程は

ほんとに3人にだけ分かる幸せなのだ。

いつか終わりがあるのはわかっていても、

また来週ね、と言える今日を喜ぼうね、と言って別れたことである。


あなたへ

2012-08-30 22:15:45 | ギター、映画など他
             古いミシンを捨ててから十余年が過ぎた。

              幸い、器用で親切な友だちが近くにいて、
               たいがいの仕事は引き受けてくれる。
              時にはリフォーム屋さんに頼むこともある。

          この間から、風子は、生成色の木綿のしっかりした生地のシーツがほしい。
              探してもなかなか見つからない。
           ミシンがあればねえ、生地を買ってきて、だーっと縫えばいいんだけど。

            親切な友だちは、いいよ、持っておいでよ、と言ってくれる。
           「しかしねえ。いつもいつもで悪いよねえ、ミシン買おうかな」
           「やめとき、やめとき、この齢になっていまさら」

            でも、ほしいとなると我慢ならないのが風子ばあさんである。

           「ねえ、明日、ミシン屋さんに連れてってよ」

             風子は運転をしない。友だちは運転をする。
           「風ちゃんは言い出すときかないもんね、分かった、
          今晩ミシン屋さんの場所を調べとく。明日10時に迎えに行くから」

                その晩、寝ながら考えた。
               風子は腰が悪い。ミシンは重い。
               ミシンが来たら、どこに置くか、
          置いたミシンを使うときは、しかるべき卓上まで持ち上げないといけない。

                う~ん、重いよねえ。

          今朝、友だちが、ププッとクラクションを鳴らして迎えに来てくれた。

            「いつもありがとね、ゆうべ考えたんだけどさ、
              ミシンって重いよねえ、十年なくても暮らせたよね」
            「だから、やめときって言うとるでしょ」
    「そうね、やめよう、でも、せっかく迎えに来てくれたんだから、映画行こう、高倉健のあなたへ……」

               急遽、予定を変更して映画を見て来た。
久しぶりの健さんはだいぶ老けてはいたが、なかなか渋くてよかった。
                 
                誰でも、齢はとるんだなあ。

 

先生

2012-07-16 15:07:29 | ギター、映画など他
       風子たちの三重奏は、そもそも先生を外しては成り立たない。
           ギターのテクニック的なことのみでなく、
          三人の関わりにも、さりげないサポートがある。

      コンサートは、三人が勝手に思いついたが、むろん先生に指導を仰ぐ。

          で、私たちが、いつもどれだけお世話になっているか、
           どれだけあたたかいお人柄か……、
        当日舞台で、先生を紹介して、花束を贈呈する数分を予定に組んだ。
 
           進行表があるので、いきなり、というわけにはいかない。
            事前にこれをお見せしたら、先生は、難色を示した。

              ヤダ、ダメだ、と言われる。
             ぼくは裏方に徹すると譲らなかった。

             風子の仲良しが、あとで言ってた。
         風ちゃんたちは演奏しててわからなかっただろうけど、
       会場での先生のこまやかな気配りや働きはたいしたもんだった。
     ちょうど花嫁の父が、今日の結婚式が滞りなくすむように気をつかっている、
          そんな感じで、わたしゃ、先生見てて感動した。
 
             平均年齢70ウン歳の花嫁が三人もいては、
      お若い先生には気の毒だが、そうなんだよねえ、そういう先生なんです。

           自分たちの勝手な思いつきで企画したが、
         先生なくしては、とても当日は迎えられなかった。

       舞台の上でお礼を述べて、花束贈呈ですむようなことではなかった。

                 先生に、最敬礼!

わたし、聴くひと

2012-07-15 16:08:51 | ギター、映画など他
         あなた作るひと、わたし食べるひと……
        というテレビコマーシャルが昔、流行った。

             一流のプロならいざ知らず、
         風子ばあさんたちのようなお遊びコンサートには、
         「わたし聴くひと」の役がいないとなりたたない。

           風子のブログにちらりと宣伝したら、
      さっそく、いきま~すと、一番に声を上げてくれたのが、スズメさん。
     スズメさんは、風子のブログに熱心なるコメントを寄せてくれる応援団長である。


       団体の「聴くひと」ご一行様は風子の体操サークルの仲間たち。
      前から、一度聴いてみたいわあ、などとお世辞を言ってくれていたから、
          いまさら逃げられずにつき合ってくれた。

        十数名のご一行様は、いつもは、楽しいお喋りがはずみ、賑やかである。

       「いい、当日はね、静かに聴くのよ、お喋りしたらいかんよ」
              風子の老婆心である。

            それぞれ素敵なお洒落をしたご一行様は、
           みなさんとても良き聴衆をつとめてくれた。

               風子がお助けマンと呼ぶYさんは、
       付き人よろしく、最後の片づけまでして、車で荷物を運んでくれた。

               み~んな、み~んな、ありがとう!