風子ばあさんのフーフーエッセイ集

ばあさんは先がないから忙しいのである。

歯痛

2012-10-21 23:35:53 | 日記

仲間うちでは知られたことだが、

ギターを弾くとき、つい歯を食いしばる。

難しい曲や、指が届きにくいときは、ぎゅっと奥歯に力がはいる。

すると、どうなるか。

歯が折れた、欠けたという者もいる。

 

風子ばあさんは、それほどのことではなかったが、

元来ぐらぐらしていた歯が痛みはじめたので、歯科医に行った。

 

 どうされました? と訊かれて、

「歯をくいしばってギターを弾きました」

とは言えない。

 バアサン頭がおかしいのではと思われるのがオチである。

70過ぎると、そういうものである。

 で、「鬼あられを食べすぎまして」と言ったら、

「ふふふ、無理したらいけませんねえ」 

 先生は上機嫌であった。

 生来バカ正直で、若いころはそれでだいぶ損をした。

この頃、このくらいの方便が言えるようになったのは、さすがに年の功である。

可愛げのある年寄りになるのも、けっこう難儀なことである。

 

  と、いうような次第だが、まずは無事である。

ときどきお訪ね下さっているみなさん、ありがとうございます。


キャンセルされた街の案内

2012-10-07 10:42:01 | 読書

                      明日、気の合う仲間と、
                長崎の港の沖合にある軍艦島へ行く。

                  長崎生まれの作家、吉田修一の短編に
                 「キャンセルされた街の案内」というのがある。

               無職の兄貴が、ワンルームのぼくの部屋に転がり込んできたところからはじまり、
                 子供のころ、軍艦島生まれと騙ってガイドをしたときのことが語られる。    

                以下、その「キャンセルされた街の案内」の中からの引用である。あしからず。

「軍艦島は、ぼくたちが住む港の沖合十キロに浮かぶ元炭鉱の島で、最盛期には五千人以上の坑夫やその家族たちが暮らし、世界一の人口密度を誇っていた。地下には直下数百メートルにも達する鉱区、地上には五千人を収容する高層アパートが立体的に組み込まれた、世界でも稀に見る人口の島だった。しかし、昭和四十九年の閉山後は、まったくの無人、廃墟の島と化した。その容貌が軍艦「土佐」に似ているから軍艦島なのだが、端島というのが正式な名称だ。名前からして、石炭が見つかる前は、それほど重要な島ではなかったのだと思う。」

                      この小説の主人公がガイドをしていたころは、
                   島への立ち入りは一切立ち入りが禁止されていた。
                        つまり、彼はヤミガイドをしていたのだ。

                 今は、一部分らしいが、ツアーのガイドつきで堂々と上陸できるらしい。

                             明日は、天気晴朗のようである。


元気で~す

2012-10-01 23:42:10 | 日記

                           年寄りだから、暇と思ったらいけない。

                       ばあさんになってもけっこう忙しいものである。しばし休憩。