風子ばあさんのフーフーエッセイ集

ばあさんは先がないから忙しいのである。

枇杷の花

2012-11-16 14:00:38 | 日記

 薬効があると聞き、枇杷の苗木を植えたのは、ついこの間のことのようであるが、

いつのまにか屋根をも越す大木になった。

 枇杷の木は、屋敷うちには植えたらいけないと言い伝えがあるそうだが、

なるほど、枝を伸ばして陽を遮り、狭い庭をわがもの顔で占領している。

 

 今日、匂うともない淡い香りに誘われて近づくと

ひっそりと枇杷の花が咲き始めていた。

 いつも邪魔にしている大木だが、この花を見るのはささやかな慰めである。

 

 

コメント (3)
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