五十年以上も昔のことだが、神保町三省堂裏のミロンガという喫茶店によく通った。
便所のカギがいつも毀れかかっていたが、こだわりのタンゴを聴かせてくれた。
あの店には一人で行くことが多かった。
人と行って喋る店ではないと勝手に決めていた。
若かったから、黒づくめの服装で、気取って煙草など吹かして、そういうことが似合う店だった。
風子ばあさんにも、青春のときはあったのである。
十数年前、上京したおり、まさかと思って行ったら、ミロンガ健在で、感動した。
感動のあまり、外に飛び出して、使い捨てカメラを買ってきて、店内を撮りまくった。
今日、映画アルゼンチンタンゴを見てきた。
アルゼンチンの国宝級のマエストロたちが、一堂に会した貴重な感動物の映画だった。
今はなきカルロス・ラサロを見たときは、おお、あなた、会いたかったよ、と声を発しそうになった。
映画から帰って、しばらく、ぼうっとしたあと、私をタンゴ好きにした、わが青春のミロンガ、まさかもうあるまいと思いながら、ネット検索してみた。
ありました! まだ健在でした。
いつかまた上京したら、行きます。
タンゴ大好き!
便所のカギがいつも毀れかかっていたが、こだわりのタンゴを聴かせてくれた。
あの店には一人で行くことが多かった。
人と行って喋る店ではないと勝手に決めていた。
若かったから、黒づくめの服装で、気取って煙草など吹かして、そういうことが似合う店だった。
風子ばあさんにも、青春のときはあったのである。
十数年前、上京したおり、まさかと思って行ったら、ミロンガ健在で、感動した。
感動のあまり、外に飛び出して、使い捨てカメラを買ってきて、店内を撮りまくった。
今日、映画アルゼンチンタンゴを見てきた。
アルゼンチンの国宝級のマエストロたちが、一堂に会した貴重な感動物の映画だった。
今はなきカルロス・ラサロを見たときは、おお、あなた、会いたかったよ、と声を発しそうになった。
映画から帰って、しばらく、ぼうっとしたあと、私をタンゴ好きにした、わが青春のミロンガ、まさかもうあるまいと思いながら、ネット検索してみた。
ありました! まだ健在でした。
いつかまた上京したら、行きます。
タンゴ大好き!