今年の夏は、テレビでも新聞でも熱中症に気をつけましょうとやたらに騒ぐ。
ごもっともではあるが、いくらか大きなお世話という気がしないでもない。
気をつけましょう……と言って気をつける人たちは、ほっといても気をつける人たちだ。
気をつけない人たちというのは、どんなに報道されても、カンカン照りに草むしりをするだろう。
あるいは、風子ばあさんの知人で、
「わたし、熱中症で死にたい」などと言う人もいる。
「あまり苦しまないで、暑くてぼうっとしているうちにすっと逝けるなんて、よさそう!」
目の前で倒れた人をほっとけとはいわないが、
人はそれぞれだから、あまりお節介が過ぎるのもどうかと思う。
お年寄りはことに気をつけましょう……というが、
90も100にもなって、草むしりをしていて熱中症で死んだからと言って
そう大騒ぎしないでも、よかろうに。
年寄りのことはほっといていいから、子供と若者の健康を脅かす放射能のことをもっと論じた方がいい。