サイタニのブログから、古事記物語の続きです。
神世七代 (かみよななよ)
別天神(ことあまつかみ)の神様方は、五人に分かれているようですが一人の神様でありまして、神様の世界でも一番中心の世界にいらっしゃる神様であります。(人という字は、一つが心と体の二つに分かれているすがたです。分かれても一つということです)
五人の神様が、天之御中主神(あめのみなかのぬしのかみ)様のお言葉のとおり、一つ心に結ばれて、お互いの力を出し切りました時、神様がおつくりになった実相世界のとおりに写し出していく地上の世界も、実相世界と同じように砕(くだ)けることがないという国之常立神様(くにのとこたちのかみさま)がお生まれになりました。
次に、水蒸気の分子を組み合わせて、いろいろな形をっくっていく雲やいろいろの生きものを育てている野原のように、無限に創造していくという働きをもった豊雲野神(とよくもぬの)様がお生まれになりました。
次に、中心から上にむかって浮かび上がる力をもった宇比地邇(うひじにのかみ)神と、下に沈んでいくカをもった妹須比智邇(いもすひじにの)神が二人で一人の神様としてお生まれになりました。
二人の神様が仲良くしておりますので、地球も太陽も、どの星も、宇宙に浮かぶことが出来ますし、人間は地上を自由に歩けるのです。
次に、たくましく外にむかってっき進みながら活動していく角杙神(つぬぐい)様と、柔かく、温かく内にこもって角杙神をささえていく素晴しいお力をもった妹活杙(いもいくぐい)神様がお生まれになりました。それはちょうど蒸気機関のピストンが角杙神様で、蒸気が妹活杙神様のお力になるわけであります。
次に、内にも外にも、自分にも他人にも、広い大きな心をもって生活し、宇宙全体を家としていくという、意富斗能地神(おおとのじのかみ)(大殿・自家・家内)と妹犬斗乃辯神(いもおおとのべのかみ)様(大殿・他家・家外)とがお生まれになりました。
次に、理想のものが出そろう、足りる、そして無限にどのような姿になっても働くことが出来るという於母陀流神(おもだるのかみ)様(面足(おもだる))と『神様の世界』はなんというすばらしい世界なのでしょうとほめたたえ感謝・合掌する妹阿夜詞志古泥神(いもあやかしこねのかみ)様がお生まれになりました。
最後に、伊耶那岐神(いざなぎのかみ)・妹伊耶那美神(いもいざなみのかみ)様という、天之御中主神様の神意のままに現象世界を創造していく男と女の神様がお生まれになりました。
以上の神様方を神世七代と申しております。(七つの段階がある、ということです)
このようにして神様の実相世界は、円満完全に調和した、とても人問の言葉では言いつくせないほど美しく、楽しく、明るく、生き甲斐のある素晴しい世界に出来あがりました。
このようにして神様の実相世界は、円満完全に調和した、とても人問の言葉では言いつくせないほど美しく、楽しく、明るく、生き甲斐のある素晴しい世界に出来あがりました。
注:実相世界とは本当の世界
現象世界は象(かたち)が現(あらわれた)世界(写し世)
現象世界の創造
実相の世界が理想通りに完成しましたので天之御中主神様(あめのみなかぬしのかみ)は、大変ご満足なさいました。
ところが、実相世界は具体的でないので、見たり感じたりできる「現象世界」をつくって、実相世界の素晴しさを写してごらんになりたいとお思いになりました。
(人間は神の子ですから、人間も又、舞台劇や映画ニアレビを創って
(人間は神の子ですから、人間も又、舞台劇や映画ニアレビを創って
楽しむようになっているのです)
そこで、どのようにつくったなら、楽しく明るく、生き甲斐のある現象世界になるだろうかと、いろいろお考えになりまして、始めに、神界をこしらえてみようと思いました。
神界は、実相世界に近すぎてあまりにそっくり映り自由自在過ぎるので、ちょうど私達がボールを上手にあつかうことが出来ない時は、何のルールもなく自由に遊んでいるけれども、上達するにつれて、わざと不自由なルールをつくって遊び楽しんでいるように、神界の下に霊界や幽界をつくることにしましたが、
その下に物質界を創り、高御座巣日神(たかみむすびのかみ)・神産巣日神(かみむすびのかみ)のあらわれである天と地・光と陰・先生と生徒・職場で働く人とまとめる仕事をる係や社長・男と女・白色と黒色・十と一という二つの正反対の力がかみ合って中心に帰一し、
天之御中主神様の理想通り一つの目標に結びあった時、実相世界のように、一人一人の人間が主人公となって自由に創造の喜びを味わうようにしたいとお思いになりました。
それはちょうど、十の電気と一の電気を使って、部屋を暖かくしたり涼しくしたり、物を煮たり、こおらせたり、電車や機械を動かしたり自由に出来るのですが、神様の理想に帰一しないで火事になったり、人が焼け死んだりすることもあるのですが、それは神の御心ではありません。
さて、すっかり計画の出来あがった天之御中主神様は、天津神様(あまつかみ)とご相談になってこのお仕事を、
男女の神様である伊邪那岐(いざなぎ)・伊耶那美命様(いざなみのみこと)にお願いすることになりました。早速お二人の神様をお呼びになって、『貴方達も知っている通り、実相世界は素晴しく完成したので、この世界を映し出してみる現象世界をつくってみたいと思う』
『貴方達二人は、この宇宙(わたし)の中一杯に満ちている真理と創造の法則を生活を通して修め、実相世界の理想を現象世界に創造し出してもらいたい』
『どうだ、やってみてはくれないか』とにこやかにおっしゃって、天地(あめつち)を一筋に貫く、『真理であり、法則である天(あめ)の治矛(ぬぼこ)』を下さってお願いになりました。
どうしてご命令なされないでお願いになったのかと申しますと、
『させられる仕事より自主的にする仕事の方がはるかに生き甲斐がある』
『させられる仕事より自主的にする仕事の方がはるかに生き甲斐がある』
ことを知っていらっしゃったからです。
お二人の神様は、この素晴しいお仕事に大変感激し、おそれみかしこみ、喜んでお引き受け致しました。天(あめ)の治矛(ぬぼこ)を頂いたお二人の神様は、実相世界から現象の世界に出る、天(あめ)の浮橋(うきはし)に立たれて、暗くただよえる現象の世界を、はるかに遠くうち眺め……
『実相世界のままに、現象世界よなれ!』とその完成を心にくっきりとえがきながら、天の治矛を指しおろして現象世界をえがきました時、中心を中心として回転する大宇宙が出来あがりました。
この雄大な大宇宙の創造にカを得て、お二人の神様は、その中に、数かぎりない宇宙の島をつくり、それぞれの中に、さらに小さい天体をつぎつぎと創造(つく)りました。お二人の神様は、玉のような汗を流しながら、まごころをつくし、カを出しつくして真っ暗でなにもなかった大宇宙に、現象世界の大天体を創造し、銀河系の中にある太陽系の星をつくりおえることができました。
ほっと安心して……天の治矛を引きあげました時 - 今までの汗の結晶がしたたりつもって、おのごろじま(自転する島)がうまれました。

塩 こおろ こおろに かきなして その矛(ほこ)のさきしただり 落つる
塩 累積(つも)リて成(な)る嶋(しま)是(こ)れ淤能碁呂嶋(おのごろじま)
(淤能碁呂嶋(おのごろじま)とは、自転(じてん)する島のこと)
自転島地球 (おのころじまちきゅう)
お二人の神様は、この地球がたいそうお気に召されました。
月は地球を中心としてめぐり、
地球は自転しながら、他の星とともに、太陽をめぐる。
この太陽系は、もっと大きな、銀河系の中心を中心としてめぐり、
この大銀河系も又、さらに大きな、宇宙の島を中心としながら、
地球は自転しながら、他の星とともに、太陽をめぐる。
この太陽系は、もっと大きな、銀河系の中心を中心としてめぐり、
この大銀河系も又、さらに大きな、宇宙の島を中心としながら、
『自ら動いて中心に帰一する』
という大天体の動きは、この時から、一分一秒のあやまりもなく、
という大天体の動きは、この時から、一分一秒のあやまりもなく、
神の御名(みな)にょつて、
綱や、柱のない大宇宙で、今もなお、無限創造の道を展開しているのです。
さて、伊耶那岐(いざなぎ)・伊耶那美(いざなみ)お二方の神様はさいごに完成した地球が、大そうお気に召されましたので、そこに実相世界の理想を、スリルと興味にあふれる現象世界のなかに秘め、人間に、神様のような、自由創造の意志を与えて、
『最高に楽しく、明るく、生き甲斐のある精神を味わうことが出来るように
したい』と天降りになられました。
地球に天降りましたお二人は、天地(あめつち)を貫く真理を天之御柱(あめのみはしら)とし、その中心真理が、四方八方に展開していく無限次元世界の宇宙を八尋殿(やひろどの)として、真理の法則にしたがって、実相世界に完成した、天之御中主神様(あめのみなかぬしのかみさま)の理想通りに、現象世界を創造することにいたしました。
それですから、中心に帰一しながら、無限に創造していくという真理は、この天体だけでなく、極微の世界をみても、十の陽電子を中心に一の陰電子がまわる法則となっております。
人問の生活を見てもわかりますように、子供は、自分で好きな活動をしながら、親を中心とした家で生活し、父を中心としている家は、市町村の長を中心とし、市町村は県。県は国。国は国会で、総理大臣を中心として政治をしながら、もっと大きな実相世界の現われである 天皇陛下をとおして、政治が常に宇宙の大神の御心のままであるかと照応しながら、正しく運営されていくのです。
人問の生活を見てもわかりますように、子供は、自分で好きな活動をしながら、親を中心とした家で生活し、父を中心としている家は、市町村の長を中心とし、市町村は県。県は国。国は国会で、総理大臣を中心として政治をしながら、もっと大きな実相世界の現われである 天皇陛下をとおして、政治が常に宇宙の大神の御心のままであるかと照応しながら、正しく運営されていくのです。
この原理は個人も学校も、会社も、アメリカであろうと、ソ連や中共であろうと、どこの国でも同じことですし、自然の草木も、天地一切、すべてのものにあてはまる法則であります。この、より大きな中心に帰一しながら(天之御中主神様の御心に帰一しながら)、無限創造が行われている間は、世界は平和で、どれほどの便利さや、幸福がおとずれるか知れませんが、
より大きな中心に帰一することを忘れて、自分個人を中心にしようと考えたり、党や、宗派や、思想や、国一つを中心にしようとすると、すべては、平和への創造力とはならないので、個人も人類もほろぼしていく破壊力となってしまうのです。
このことは、これからだんだんとはっきり古事記の中に示されてきますので、良くおぼえておいてほしいことです。
地球に、天降りましたお二人の神様は、いよいよ国生みをすることになりました。