「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

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2013年06月01日 21時10分57秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
○ 選択した関係

 選択した関係ならば、 ボーダーの人が 本気で回復を約束した時、

 ノン・ボーダーの人は 喜んで彼らを支えます。

 ボーダーの人が 責任を取らない場合は、

 ノン・ボーダーの人が どんなに頑張っても、

 結局 その関係は終わってしまいます。

 幾つかの例を紹介します。

ex.

 彼女は 僕が愛している女性で、 たまたま精神疾患を 持っていただけなんだ。

 治療を受けたり入院したりして、 彼女との関係は もっと親密なものになったよ。

 彼女に誠意を尽くした ご褒美は素晴らしいものだ。

 恋に落ちた時と 全く同じ明るさ, 情熱, 美しさなんだ。

 BPDの 恐怖や混乱は消え去っていた。

 彼女も僕も成長したんだ。

ex.

 彼とは何度も別れたけど、

 彼が謝って、 どう変わるか言ってくれたら、 元に戻るの。

 彼は 親切だしかっこいいし、 気前もいい。

 怒りを爆発させたり、 暴力を振るったりしない。

 自分の行動を改めようと 真面目に合張ってる。

 リスクも承知だけど、 彼を愛しているし、 彼との人生を 楽しもうと思ってるの。

ex.

 コミュニケーションする努力は 私の仕事だった。

 境界線を引くのも、 病気を理解するのも私。

 でも片方の人が 何でもする関係なんて、 そんなのありかしら? 

 勇気が要ったけど、 私は切ったの。

 彼の苦悩は 彼に返してあげた。

 そんなことができる力が 私にあったなんて 思ってなかった。

 でも 私が自分の気持ちを取り戻したって、 全然問題ないんだわ。

 誰にでも こういう選択の自由があるのよ。

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕