グラフィックディレクター 大里早苗 ブログ

東京港区のデザイン会社、グラフィックメイトの代表を務める大里早苗のブログです。

年史のフォントは何がいい?

2021-12-28 12:07:21 | 記念誌・年史のあれこれ

東京港区の編集もできるデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
年史に関するご相談の電話がありました。「年史ではどういうフォントを使用したら良いか」というお問い合わせです。
年史だったら○○フォントを使用すべき、ということはありません。そもそも年史自体にさまざまなタイプがあります。文章中心の読む年史、写真や図表(グラフやフローチャート)などを多用した見る年史、マンガ仕立ての年史やイラスト満載の年史。縦書き、横書きの違いもあります。
組織や団体の性質や業務内容、読者対象などによってもフォントの選び方は変わってくると思います。
ですので「一般的なフォントは?」というご質問にお答えすることはできませんが、当社では次のようなことを考えてフォントを選んでいます。

外部の方からの寄稿文/組織内の方の挨拶文
取引先や行政トップの方などからの寄稿文であれば、その方のお立場を損なわないような書体が良いでしょう。オーソドックスな明朝体やゴシック体がそれにあたります。
社長、理事長、学長など、組織の上層部の方の挨拶文は、その組織のカラーを出すこともあります。でも外部の方の寄稿文と並べる場合は、そちらとのバランスも考慮します。

本文/コラム
文章部分は明朝体やゴシック体が読みやすいと思います。読みやすさの点からはUDフォントもおすすめです。本文中にコラムなどを入れる場合は、本文とは異なる書体を使って区別するのもひとつの手法です。明朝体や角ゴシックに比べて丸ゴシックは柔らかい印象になります。

タイトルや見出しなど、ポイント的にデザイン性のあるフォントを使うのはアクセントになります。
マンガやイラストを多用するページではポップ文字や手書き風文字なども面白いでしょう。
ただ、書体そのものに特徴がありすぎるものは長めの文章には向きません。

格式張った/伝統的な/やわらかい/おもしろい…どんな年史にしたいか、どんなページにしたいかによって、フォントを選ぶと良いのではないでしょうか。

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グラフィックメイトでは社史・年史・記念誌制作についてのご相談を受け付けています。
オンライン相談は初回無料(30分程度)/メール相談無料。
まずはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

●こんなこともご相談にのります。
 社史年史ってそもそもどうやって進めれば良いかわからない
 ○周年までに制作したいけれど、間に合う?
 社員みんなで作る方法はある?
 社員はあまり関われないけどどこまでやってもらえる?
 社史年史の有効な使い方は?
 他社さんの見積額や進行について適切か知りたい
 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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ページ物の基本 綴じ方とノンブル

2021-06-09 09:46:41 | デザインいろいろ
東京都港区六本木のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
当社は編集もできるデザイン会社です。編集とは材料を取捨選択して制作側の意図や読み手(閲覧者)の視線などを考えてまとめること。それを図や写真を挿入したり、難しい説明をフローチャートやグラフなどでビジュアル化してわかりやすくし表現することが「デザイン×編集」です。あなたのビジネスをデザインと編集の力で加速しましょう!

本や雑誌、パンフレットなど「ページ物」といわれるものには綴じ方の基本があります。

表紙の左側を綴じて右から左へとめくるのは左綴じ
  →横書きの文章が中心となる専門書や図録など

表紙の右側を綴じて左から右へとページをめくるのが右綴じ
  →小説や雑誌など、縦書きのもの

綴じ方が逆だと視線の動きがスムーズにいかず、読みにくさにつながります。
それにともないノンブル(ページ番号)の振り方も決まりがあります。

右綴じ(縦書き)の場合は右ページが偶数、左ページが奇数
左綴じ(横書き)の場合は左ページが偶数、右ページが奇数

つまり表紙の次は、2ページなど偶数になるのが基本です。



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●こんなこともご相談にのります。
 社史年史ってそもそもどうやって進めれば良いかわからない
 ○周年までに制作したいけれど、間に合う?
 社員みんなで作る方法はある?
 社員はあまり関われないけどどこまでやってもらえる?
 社史年史の有効な使い方は?
 他社さんの見積額や進行について適切か知りたい
 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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冊子の綴じ方

2020-06-29 13:38:21 | 中小企業の広報誌制作
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
ある広報誌を見ていて気になったことがありました。すべての本文が横書きなのに「右綴じ」なのです。
「右綴じ」とは表紙の右側を綴じて、左から右へとページをめくる綴じ方です。小説や雑誌など、本文が縦書きの場合にはこの綴じ方が多いです。
一方、横書きの文章が中心となる専門書や図録などは、表紙の左側を綴じて右から左へとめくる「左綴じ」のことが多いです。


▲冊子や書籍の綴じ方向


長く続いている広報誌などは、発刊当初の綴じ方を踏襲しているためか「右綴じ」のことが多くなっています。
今回見ていた広報誌も「右綴じ」でしたが、本文はすべて横書き。見開きで完結しているコーナーはさほど違和感はありませんが、3ページ、4ページと続くコーナーだと、右端から読んでいくかと思いきや左端から読むことになっていたりして、読者としては「読みにくいな」と感じました。

最近はWordなどのソフトで横書きで原稿を書く方も多く、表やグラフを挿入するなど、レイアウトをイメージした原稿をいただくことが多くなっています。表やグラフ、コラムなどが本文より多くても、本文が縦書きなら右綴じで良いのですが、本文自体が横書きだと左綴じのほうが読みやすいと思います。
もちろん広報誌ではいろいろなコーナーがありますから、縦書きのほうが良いページ、横書きの方がふさわしいページ、というのがあるでしょう。冊子全体で横書き、縦書きの割合がどうなっているか、ということも綴じ方を考えるひとつの判断材料です。

発刊以来、同じ綴じ方なら、一度本文と綴じ方を検討してみてはいかがでしょうか。「伝統だから綴じ方はそのままに」ということであれば、本文の書き方、つまり「横書き」「縦書き」を見直してみると良いでしょう。「読みやすくなった!」という反響があるかもしれませんよ!
広報誌リニューアルの際はぜひグラフィックメイトへご相談ください。

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左から右から

2019-09-24 10:48:32 | デザインいろいろ
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
不登校のお子さんの支援をする株式会社Allight様から、ロゴをはじめ、会社案内などの制作依頼をいただきました。代表の方とは以前からお取引がありましたが、今年になって新たな体制をとられることになり、そのためのご依頼でした。これまでの実績を評価いただいてのことと身の引き締まる思いとともにお引き受けいたしました。

会社案内には支援内容を紹介することはもちろんのこと、Allightの代表が今まで保護者を対象に話されてきた「不登校の解決のための7つのポイント」という講演内容を読み物として収録したいとのご要望がありました。色々な面からの支援内容、料金体系や連絡先など掲載すべき内容を検討していくと、コラムと呼ぶには長すぎるテキストの収まりどころを全体構成のどこにするのかアタマを捻ることとなりました。
会社案内としては横書き表記の方が、手にとっていただいた方に情報をお届けしやすいと思うのですが、当の「不登校の解決のための7つのポイント」は縦書きにした方がリーダビリティが良いように思えました。しばらく考えた後で出した結論は、下の写真でご紹介している〝左右両開き〟という形式です。




▲サービス案内は左綴じ/横書きで展開





▲「不登校の解決のための7つのポイント」は右綴じ/縦書きで展開


会社案内としては左綴じの横書き。裏返して右綴じ縦書きの新書風「不登校の解決のための7つのポイント」。カンプを作成してのご提案を代表にも気に入っていただき、完成品にもご納得いただきました。

株式会社Allight様が展開する、不登校のお子さん支援するという社会事業『Allight Educational Consulting(オールライト・エデュケーショナル・コンサルティング)』に、多少なりともお力添えできればと思っています。ご興味のある方は『Allight Educational Consulting』のWebサイトもご覧ください。


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ページ番号の振り方

2018-12-25 13:51:36 | DTP覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
冊子制作のご依頼をいただきデザインを進めています。本文に加え目次や巻頭のご挨拶なども入り、冊子全体を通して見直しています。
この冊子は横書き・左綴じなので、表紙を開いた左ページを2ページとしてノンブル(ページ番号)を振ったところ、クライアント様より「左ページを1ページとしてほしい」とのご要望が。

横書きの場合は基本的に左綴じで、表紙を1ページと数えるので表紙を開いた左ページが2ページ、その右ページが3ページとなります。縦書きの場合は右綴じが基本で、表紙を開いた右ページが2ページで左ページが3ページとなります。
書籍制作でも同様で、目次や口絵など部分的にノンブルを振らないページがあったとしても、左綴じの場合は左ページが偶数・右ページが奇数、右綴じの場合は右ページが偶数・左ページが奇数になるようノンブルを振るのが基本です。



▲左綴じか右綴じかでページ左右の偶数・奇数が変わります。

今回はクライアントさんのご希望に従って、左綴じではありますが左ページを1ページとしてページ番号を振ることになりました。
冊子制作・書籍制作をされる場合の基本をご理解いただき、今後はページ番号の振り方もご検討いただけると良いと思います。

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縦組みで小数点

2018-11-07 14:05:10 | DTP覚え書き
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
年史や冊子を縦組み(縦書きで文章を組む)で制作することがあります。原稿を執筆される方はWordなどで横書きに書いていらっしゃるので、そのまま縦組みにするとおかしなことになる場合があります。その筆頭が数字です。
そもそも算用数字を使うのか、漢数字を使うのか。執筆者が複数の場合など、漢数字と算用数字が混在することはしばしばです。その冊子なり年史なりの方針として、どちらを使うかを決めてから執筆依頼をするとよいでしょう。できれば原稿作成時も縦書きにしておくと仕上がりイメージに近くなります。

算用数字を使う場合は、2桁までを横に並べ3桁以上の場合は縦に並べることが多いようです。DTP作業においては「文字パネル」の縦中横を適用すると縦組みの中でも数字が横並びになります。少数点が入る場合は中黒「・」を使用します。この中黒は全角ドリでもかまいませんが、二分ドリのほうが数字としてのまとまり感がありますね。

漢数字の場合は、そのまま数字を並べていくことが多いです。横書きで算用数字を使って書かれた原稿を縦組みにする場合は、小数点がピリオド「 . 」になっていることが多いので、中黒「・」に変換します。算用数字の場合と同様、二分ドリがよいでしょう。
  

▲縦組みで小数点を含む場合の書き方の一例


いくつか方法はあると思いますが、一つの方法に統一して原稿を作成すると校正の手間も減りますし、統一感のある冊子や本になります。


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広報誌の制作ポイント4 縦組み横組み

2012-04-27 12:20:12 | 中小企業の広報誌制作
東京港区のデザイン会社 グラフィックメイトの大里早苗です。
広報誌の制作にあたって、「組み方」をどうするかというのも悩むところです。「組み方」というのは、簡単に言えば本文を横書きにする(横組み)か、縦書きにする(縦組み)か、ということです。


▲横組み         ▲縦組み

日本語は本来縦組みの言語と言えますが、欧文や数字の割合が高い場合は横組みのほうが読みやすいでしょう。原稿の内容や性質によって組み方を検討する必要がありますね。

また組み方をどちらにするかによって、冊子の開き方も決まります。逆に言えば、開き方が決まっていれば組み方も決まる、ということになります。

・横組み→左開き(ページを左に開いていく。「左綴じ」とも)
・縦組み→右開き(ページを右に開いていく。「右綴じ」とも)

広報誌や社内報などいろいろな記事やコーナーがあるものの場合は、上記を基本としたうえでコーナーごとの組み方に変化をつけるというのも、デザイン的なテクニックのひとつです。




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