monologue
夜明けに向けて
 



11月8日(日)の朝にやっと完成した、退院する患者さんを祝福して送る歌「きみよ、幸せに」をその日の11時前に退院する木村玉雄氏に歌って初めてのパフォーマンスは一応終わったのだが、そのシナリオはその二日後まで続いていたのである。
その日、11月10日火曜、重要な役どころを担う照屋恵美看護師が、須賀正雄氏が10時半に退院すると教えてくれた。
その時間になって御家族がやってきてあれこれ退院の用意をしている時、照屋看護師が、山下さんが須賀さんのために歌を歌います、と紹介してくれた。それでパソコンをカラオケにして「きみよ幸せに」を心を込めて歌って退院してゆく須賀さんを祝福した。最後の繰り返しの部分で裏声にするか迷ったが一応満足に歌えた。わたしの歌うパフォーマンスでその時その空間はちょっとしたお別れセレブレーションイベントに昇華した。集まってきた看護師、療法士、ヘルパーなどのオーディアンスがみんなはけたあと、しばらくして、御家族が歌の礼を言いにきてくれた。それでただの「おめでとう、それじゃ、バイバイ」ではなく歌うパフォーマンスをした甲斐があったと思った。須賀氏が将来、入院生活を思い出す時、退院の日どこかのだれかが自分のために歌を歌って病院の仲間みんなが祝福して送ってくれたことを思い出して楽しい気持ちになってくれればうれしい。
fumio


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