風竿の「人生の達人」烈伝

愛すべき友、仕事・趣味の磯釣り・ゴルフ・音楽、少しの読書などにまつわるあくまで「ヒト」に重点をおいたブログです

そのひと

2013年11月07日 12時59分16秒 | 風竿日記

その人が我が家の同居人になったのは、蒸し暑い7月からだった。

7月22日、その人の誕生日に一緒に市役所に行って戸籍書類上の手続きを済ませ

武雄神社の大楠の前で指輪を交換して、

その人とは晴れて世にいうところの夫婦と相なったのである。

それから4か月が経過、暑い夏も秋が通り過ぎ、木枯らしの季節となった。

まわりの人からは

「新婚気分でいいだろう・・・・。」とか

「これで、老後も安心ね・・・・。」とか

「若い嫁さんで体が持たんやろう・・・・。」とか

中には驚くべきことに・・・・・

「実は秘かに想っていたのに・・・・。」とか

いろいろと反応があった。

まあ、新婚気分なんて、若い美空ならばともかくも、そんな浮ついた気持ちになろう筈もなく

年金に期待が持てない老後はまだ遠く、いつまでも働かなくてはならないと思っているし、

体は正直で、下半身の衰えもそこそこで、単なる小便を排泄するだけの道具に成り下がっていたし、

というところである。

同居人たるその人は、気真面目で純粋で、他人の悪口を云わず、その点は頗るつきでいいのだが、

一緒に生活するとなると、

ピアノ弾きの夫というのは、食後にワインなんぞを呑みながら、優雅にピアノを、しかも私だけに奏でてもらえるものだと思っていたが・・・・・

けしてそんな余裕など無いんである。

ピアノ弾きはおっとりしているように見えて、神経が細く尖っている時もあり、

反面、意外と短気なところもあり、ドジでノロマなところもあり、

洗濯が大好物なのはいいにしても、真っ白のシャツは草木染めみたいになるし、

おまけに料理などはあくまで主観なのだが、私の方が遥かに上手いと思っているくらいにレパートリーに差がある。

お風呂などは優に一時間はかかり、私はしばしば、浴槽の中で溺れ死んでいるのではなかろうかと心配するくらいに長風呂を愉しむし。

今までの生活習慣からか、自由になる夜中にささやかな自分の時間を愉しんできたという完全夜型のその人は、

何度注意をしても寝るのは2時近く・・・・・。

そんなことが高じて時々、日常の些細なことで喧嘩したりもするのである。

それでも、いつも心の中で「フフフッ・・・」と笑っている私。

一人暮らしが長かった私には、この同居人の出現が面白くて仕方がないのだ。

その人のちょっとした仕草、

疲れた子猫のような鼾

人からものを頼まれると、けして嫌とは絶対に云えず、

結果、色んなことを小さな体に背負込み、いつも何かに追われているその人。

しかし、そんな日常と、他愛もないその人に、間違いなく癒されている自分が居る。

ああ、思い切って再婚して良かったと思う。

そして、この小さな幸せを大切にしていかねばと思わされている。

少なくとも介護のための結婚と思われぬよう、いつまでも元気でいなくてはと思うのである。

 

 

 

 

 


武雄物産まつりは大盛況

2013年11月06日 23時50分20秒 | 風竿日記

行楽の秋の三連休

2日、3日はわが社の五島列島お客様磯釣り大会に費やした。

4日は武雄市文化会館で三連休の間、連続開催された「武雄市物産まつり」に行った。

元々このイベントには私もライオンズクラブや色んな形で参加しなくてはいけなかったのだが、今回は我が社の釣り大会を優先したんである。

九州ひぜん信用金庫の磯釣り大会も、今年で29回目を迎える大切なファンサービスの催しなのだ。

さて、物産まつりも3日目ということもあって、そんなに人出は多くはないだろうと、おっとり刀で出かけたのだが、それは私の完全なる思い違いであった。

いったいどこにこんな人が居るのだろうと思うくらいに会場は人・人・人であふれていた。

物産販売のテントを歩いて行くと、あちらこちらで知った顔が・・・・・

声がかかるとお付き合いで何かを買わねばならない。

それが地域のコミュニティーの原則

ご存じ、楼門朝市の会長さん江口酒店さん。

7年間、日曜日の早朝、必ず寒風吹きすさぶ温泉通りの露店に立ってきた。

彼の商売に対するまっすぐな姿勢は感動ものなんである。

同じ酒を買うならこんなお方から買いたいと思わされるほど、いつも熱心、いつも全力投球

商道は人の道に通じる見本のような彼の人生には、大きく心を揺さぶられる。

そしていつも奥様がそれを支えていられるのも見逃せない。

東京ビジネスサミットに一緒に出かけて頂く、地元の味噌醤油界の雄、角味噌醤油さんもご出展

そして、良く売れていた。

後継者洋一郎君も幼い子供さんと、ミスユニバースだったのではと思う綺麗な奥様と頑張っていた。

会場内はこんな感じで、歩くのにも不便なくらいの雑踏

いろんな意味で武雄は活性化されているのを実感する。

そんな賑わいの中で、人知れずこんな地道な活動をしてくれている市の職員さんの姿を発見

FB良品の全国展開を驚異的なスケジュールでこなしている古賀敬弘さんだ。

出張続きのたまの休日、ゆっくりしたいだろうに・・・・。

こういう裏方の地味な働きを見逃してはいけないんである。

鍋島庭園に続く広大な芝生の上では、恒例の「武雄おしくらまんじゅう選手権」が開催されていた。

お祭り男の異名を持つ豊村君が、八面六臂の大活躍をしていた。

彼は温泉deビートルズ音楽祭を代表してバンド演奏もやったというのだから、凄い大活躍である。

メインステージでは色んな催し物が一杯

温泉deビートルズ音楽祭もこんなだったらいいなあと感心しきりであった。

私の友人PA・INPUTさんも大活躍、忙しいさなかなので、ちょろっと片手をあげてご挨拶した。

仕事とは云え、舞台の上のことは気遣い一切を仕切っていた。

慣れているとはいえ、山下夫妻も大変だったろうと思う。

ご苦労様と心の中で呟く。

同じ日に、県内では、「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」、「唐津くんち」というビッグイベントが開催されていたにも拘わらず、

武雄物産まつりもけして負けてはいないという大盛況ぶり

人が人に酔うという、人口5万人の地方都市とは思えぬ人だかりに感激した。

皮肉にも雨に祟られた釣り大会とは打って変わっての快晴の秋の日

両手で抱えきれないほどの買い物をして、物産まつりを満喫した私でありました。

関係各位のご努力とご苦労に感謝する次第であります。

 

 


雨に濡れても

2013年11月05日 23時51分29秒 | 風竿の釣り師烈伝

一昔というか、二昔も前に

BJトーマスという人が歌った「雨に濡れても」という曲があった。

私が尊敬するバート・バカラックという作曲家の曲だ

原題は「Rain drops falling on my head」という題名だったと思う。

今回の久しぶりの五島は、雨で出迎えてくれた。

石鯛狙いで、今回はどうしても一枚釣り上げたかったので、二本竿

妻のオヤジさんに、どうしても石鯛を献上したかったのだ。

このオヤジさん、昔は自衛隊の司令官をやっていた人なのだが、かって700人の部下を指揮していただけあって、中々の人物なんである。

職業柄、キチッ!とされているのだが、それでいてけして無粋ではないんである。

60にしてゴルフを始めて、シングルになったというだけあって、何か探究心を感じさせる味のあるお方。

28歳で父を失ってからというもの、こんな素晴らしい父にめぐり合うなど思いもよらなかったのでね実に大切にしている。

その人と釣り立ての魚で一杯呑みたかったんである。

石鯛狙いの愛竿プレシオの二投目を襲ったのが、フエフキ鯛であった。

強烈な締め込みを耐えて竿をのされそうになりながらも、何とか釣り上げたのであった。

64センチ、何と4.3キロもあった。

無理して笑っているけれど、重いのなんの・・・・・・。

私は釣りに関しては何かツイているように思う。

一緒に上がった名手の小田先生はからっきしのボウズなのに、

さらに三投目にはまたぞろ、凄いアタリの大物が襲ったのだ。

それがこの肴、青ブダイ72センチ7.4キロ

これは抱えて写真を写す気にもならなかった。

この2尾で12キロにもなるのだから、すっかり息が上がってしまったのは言うまでもない。

この後も、高級アカハタまで釣れてくれたのだが、ついに本命の石鯛は微笑まず、次の日の朝を期待することに・・・・。

夜釣りでは遠投カゴ仕掛けでマダイを狙うことにした。

32センチのイサキを釣り上げて、よし今からという時に雨が本降りになってしまった。

止む気配のない雨に戦意喪失であったが、それでもひるまずに頑張ってみたのだが、アタリは遠のいてしまい、

ついに休憩することに・・・三人でシートをかぶって雨の中の食事タイム

すでに体中に雨が染み込んでいて寒いのなんの

お湯を沸かして食べたカップラーメンが、フランス料理のフルコースにも引けを取らない5星の旨さであった。

雨にズブ濡れになりながらも磯の上でブルーシートに包まって、根性で横になるのだが、プールの中で寝ている状態なので一晩中まんじりとも出来なかった。

期待の翌日は、風が北東に変わり、見る見る間に時化てきた。

釣り座を波が洗うようになったので、敢え無く予定を3時間も早めて回収となった。

一泊二日の釣りは雨と風の所為で、短時間の釣りになってしまった。

また、年内に敵討ちを誓って五島の海を後にしたのだが、雨に濡れてもまた行きたいと思うのが磯釣りの魔力なんである。

ということで、冒頭の歌で締め括ろうか・・・・。

<!-- 雨に濡れても(訳詞付) . -->

 

 

 

 


釣り人のバラッド

2013年11月03日 23時32分29秒 | 風竿の釣り師烈伝

絶海の孤島の荒磯の上での一泊二日の釣行から帰ってきました。

不眠不休の過酷な磯釣りでありました。

不眠不休というよりかは、一晩中雨が降って寝れなかったのでした。

そんなへビィな環境にどうして出かけていくのでしょう。

昨夜は雨にただ濡れながらそのことを考えていました。

大切な公演に夢中の妻に集中させてあげたいとの思いも心の片隅にあったのでしたが・・・・。

白波が怒涛のように砕け散る荒磯の上は、覚悟の上ですから何ともないのですが、一晩中雨ざらしというのは、ちょっとどころではなく辛い。

武雄温泉が大好きな同礁の仲間は・・・しきりに

「こんな雨の日は温泉にゆっくりと浸かって、帰りに綺麗なお姐さんのお店で、一杯呑んでおればヨカとに・・・・・。」

と、降りしきる雨に向って、なんども何度も悔やんでおりました。

それは私とて同じ思いだったのですが、自然のこと、釣り大会という性格上、仕方が無いと諦めつつ長い夜を過ごしました。

若い頃は雪の中を磯で過ごしたこともありますが、いくら寒くても、好きなことをやってる手前、それは自分の責任の上のことと諦めていて、

寧ろ雪の中の釣りの風情を愉しむ

つまりは自然と同化することが出来たように思います。

が、しかし、

歳を重ねると、やはり辛いものは辛い

一晩中、ただ、雨に打たれるがまま、

着ているものはすべて水が沁みてしまい、パンツの中まで・・・・

そんな一夜を明かしたのでした。

 

磯釣りをやらないお方からすれば、はっきりバカです。

それでも磯には未知の世界との遭遇という、とてつもないロマンがあるのですね。

見えない海の中のことをあれこれ思いを巡らして、自分なりの戦略を組み立てて

自分の仕掛け、持参のタックルで攻めるという、男の狩猟本能を呼び覚ます大いなる愉しみがあるのです。

これは男にとっての資質としては、必須条件だと思うのですね。

 

2日正午に平戸のあじか磯釣りセンターを出発、

「Sea Wing」という高速船で上五島を目指しました。

因みにこの船の名前は二十年以上も前にこの船が竣工する時に、私が付けたのでありました。

一時間半で美良島のヘリコプターという瀬に上礁りました。

石鯛狙いの2投目に、とてつもない竿引きのアタリがあり、ファイト

何度も竿をのされるような危機を凌ぎ釣り上げたのは、4.5キロのフエフキ鯛でした。

その後も続けてとてつもない大物が・・・・・

それらのことについては、明日にでもゆっくりとお話しましょう。

とにかく寝てないのと、疲れているのとで、瞼が重い。

今夜はとりあえず体の電気を充電するために、泥のように、ただ只管眠ります。

 

とりあえずこのブログのテーマに沿った、私の大好きな歌をオマケしておきます。


みなさまおやすみなさい。

 


おじさんは荒磯をめざす

2013年11月02日 01時06分02秒 | 風竿の釣り師烈伝

仮にも九州に尾形風竿ありと云われた男

RKBのフィッシュ・アイのレギュラーで、数ある釣り具メーカーのテスターをゴマンとやってもいた。

釣春秋の常任執筆者にして、風竿の釣り師烈伝は多くの読者層を誇っていた。

見知らぬ街を歩いていても、

「おっ風竿さんやないねぇー・・・・。」

とよく声をかけて貰ったものである。

それが、いつの間にか、疲れ切った初老のオヤジになり下がってしまっていたのだ。

もともとグータラで怠惰な性格であるからして、筋肉も次第に弛緩しておるのである。

  

まあ、週をあけずに磯通いをしていた釣り極道時代のようにはいかぬのだが、

せめて一年に数回くらいは、荒涼とした白波が砕け散る荒磯に出かけねばなるまいと思ってはいたものの、

中々願いが叶わずにいたのも事実。

土・日ごとに何かの行事が入って釣行が出来ず、

また出来るときは天気が優れずといったことが続くうちに、

次第に荒磯から遠ざかっていたのが真実なのだ。

そこで今年のわが信用金庫主催の五島列島釣り大会には、万障繰り合わせていたんである。

 

いつものように、石鯛と夜はマダイを狙うことにした。

昔は、夜はアラ狙いときめていたのだが、道具が大変なうえに、足元が頼りないからである。

どこにあがろうか・・・・。籤引きではあるけれど、底物のポイントは限られていることから、やはり潮通しの良い場所に上がりたいのが本音。

まあ、すべては籤と船頭さん次第ということになるのだが、いい磯に上がりたいので、仕切りと色目を使って哀願するのである。

これも釣りの駆け引きの常套手段なのだ。

釣り大会は瀬上がりの順番通りに従わねばならないのだが、それでもやはりいい磯、仕方もない磯というのがあるものだ。

明日はどこに上礁しているのだろう。

天気は途中で一雨くるらしい・・・・。

荒磯の瀬の上で一晩を明かすのだから、雨はこたえるものだ。

出来れば平穏な天気であって欲しいもの・・・・。

何しろ久しぶりなのだからね。

       

明日の準備をちゃんと終えた。

仕掛けも作った。

毎週磯通いしていた頃であっても、修学旅行の前日のように眠れなかったものだが、そんな高ぶりは感じないのがCool

私の愛竿プレシオ石鯛の写真をご披露して、ベッドに潜り込むことにしよう。

デカバンの石鯛をヒットさせた夢を見ながら・・・・・

おやすみなさい。

 

 

 

 

 


11月を迎えました

2013年11月01日 00時33分05秒 | 風竿日記

いよいよ、11月を迎えることに

霜月といえば、神楽月とも呼ばれますが、やっぱし霜月のインパクトが強い。

文字通りこれから木枯らしが吹きはじめ、段々と寒くなりますね。

その11月、日本語は美しいもので、「雪待ち月」ともいうそうです。

この写真は昨年のもので、武雄市文化会館内の鍋島庭園で撮ったもの

今年も美しい紅葉を期待しています。

私事では、紅葉を愉しむ季節でもありますが、

お客様向けの信用金庫行事があったり、お呼ばれがあったり、仕事で東京へ出張したりと、相変わらず忙しい月になりそうです。

そして何より、15日は、ポールマッカートニーがヤフードームにやってくる日

S席16500円は高かったものの、もう彼を間近に見るラストチャンスとばかりに奮発しました。

今年も残すところあと2ヶ月

年賀状のことも考えなくてはなりませんし、温風ヒーターや炬燵も出さなければなりません。

さらには、今年中にやっておかねばならないことリストも作らねばなりません。

音楽の方では、12月8日には14回目となる「Lennon's Night」のライブもやらねばなりません。

逆説的に云えば、やらねばならないことがあるから生きているわけでもありますが、

家庭だけは霜が降らないようにしなければと、思わされたいます。

それなりに、冬支度もボチボチやっていかねばと思っています。

 

 

霜月三謡

霜月に木枯らし来たりてわれはなほ ももひき履かず青年を気取る

しんしんと夜は更けゆき窓は縮む夜 雪待ち月の酒はこころに染む

大根の苦さはうつせみの 霜月の朝は凛とさやけき 大根も吐く息も