風竿の「人生の達人」烈伝

愛すべき友、仕事・趣味の磯釣り・ゴルフ・音楽、少しの読書などにまつわるあくまで「ヒト」に重点をおいたブログです

二つのタワー

2013年11月22日 23時35分29秒 | 風竿日記

なんでこんなにも、東京に集中してしまうのか・・・・。

政治も、行政も、経済も、メディアも

その結果、東京にはその昔、ゴジラが壊そうとした333mの東京タワーと・・・・、

634mの東京スカイツリーという二つのタワーができることになった。

高いからいいという訳でもないが、先の出張では初めてこのスカイツリーに昇ることに・・・・

文字通り高いお金を払った割には何の感慨もなかった。

曲がりくねった隅田川を眺めながら

「まあ、こんなもんか・・・・。」という感じなんである。

どうして江戸文化の残る下町の風情漂う浅草に、こんな鉄の化け物みたいなものを作ったのだろう。

その昔高校三年生の時昇った東京タワーはあんなに、鮮烈だったのに

スカイなんとかは、飛行機の窓から地上を見るに等しい感覚なのだ。

地上350mまでお金を払い上がると、今度はまた3000円也を払ってさらに上に舞い上がる・・・・という仕掛けなんである。

お付き合いで高みを目指して上ったのだが、さほどの感動はなし。

それは、年老いたからではないような気がする。

初年度計画の600万人は、とうに突破したという超人気スポットに水を差す訳でもないのだが、

高ければいいというものではない。

そら街商店街は開店朝の10時からというし、

文字通り、お高くとまっているんである。

それに比べると、芝公園の方が私の性にあっているような気がする。

こちらの方が、ゴジラも大好きと言っているし。

高層ビルに囲まれて、電波が遮られることが多くなったというのが、新しい電波塔が立つことになった原因だというのだが、

棒高跳びでもあるまいに、そんなに高く上を目指さなくともいいのではないか・・・・・。

ねえ、猪瀬知事さん・・・

ああ、選挙資金は高くあった方がいいのだろうけれどね。

 

 


プロフェッショナル

2013年11月22日 00時16分14秒 | 風竿の音楽夜話

夢のような11月15日から一週間が経とうとしているのに、ハンマーで頭を打ち砕かれたままなんである。

ポール・マッカートニーは、今夜東京ドームでの最終公演を終えた。

行った友達のfacebookでの書き込みを見ると、今夜はアンコールのYesterdayの時に赤いサイリュームが一斉に点灯されたらしい。

5万本の光が東京ドームの中を彩ったのであるが、それは美しいものであったろう。

当の本人には知らせてなかったサプライズのポールに対する感謝のサインだったそうである。

そして六本木のアビーロードは昨夜のポールの前での演奏から一夜明け、お店は入れないほどの大盛況だという。

サウンドチェックで20曲ほどを唄い、続けてむ本番では35曲を唄い、

とりわけ本番では水一滴も呑まなかったプロ根性というか、ショーマンシップは71歳という年齢に照らし合わせると、凄いという他言葉が見当たらない。

私たちアマチュアもステージに上がったら、ポールを見習わなければならないと想わされた。

お客様を楽しませることに全身全霊を傾けるポールの姿勢には、神がかりすら感じるくらいなのだ。

長くこの一人のミュージシャンを追いかけてきて、間違いなかったなあとしみじみ想う。

6日間の日本での公演で、延べ30万人ほどの人が彼のコンサートを観たことになるのだが、それだけでも凄いことな上に

ポールには驕り高ぶった態度の欠片もなく、改めて彼が世界中から愛されている所以なのだと想う。

福岡公演の最後に、「また来るからね・・・。」と約束してくれた。

この言葉は結構本気であったように聞こえた。

それならば、私たちも健康に精進して来るべき再来日に備えなくてはならないと想う。

往年の若い声はさすがに出ないものの、それでもレンジの広い表現力の豊かなヴォーカルは健在である。

そしていつも自分の身体と楽器の演奏、唄に精進しているのだという。

お金はエベレスト山よりも高く築いたに違いないが、

それでも音楽をやり続けるというのは、彼こそが真のエンターティナーだと思えてならない。

ポール・マッカートニー、比類なき才能と音楽表現力を有する、稀有のミュージシャンなのだが、

その前に、気配りと思いやりに溢れた、優れた人間であることを思い知らされた今回の日本公演であった。

彼こそ、一流のプロフェッショナルなんである。