風竿の「人生の達人」烈伝

愛すべき友、仕事・趣味の磯釣り・ゴルフ・音楽、少しの読書などにまつわるあくまで「ヒト」に重点をおいたブログです

戦後64年と日本的経営の考察

2009年08月14日 23時59分43秒 | 風竿日記

日本人が310万人も亡くなった太平洋戦争が終戦を迎えて明日で64年が経過する。

戦後生まれが64歳となるのである。

これは先の戦争の風化に、益々拍車がかかっていくことを意味しているといえよう。

日本人が310万人というが、大日本帝国大東亜圏全体では1000万人が亡くなっているというのだから、いかにヒステリックな戦争であったのか、私たち戦後生まれとはいえ、「戦争を知らない子供達」では済まされない大事件なんである。

改めて昭和の御世の検証をきちんと整理しておくことが、日本人として極めて大切なことなのである。

わが国が、自称プロサーファーなどと吹聴して、「ゲイノージン」の妻と、ちゃらちゃらして麻薬に耽り、遊びまわっているバカな輩で溢れかえっていては、まったくもって困るんである。

             

私の愛読書に「失敗の本質」という佳書がある。初版から28年ほどが経った今でも名著として名高い本なのだ。

この本は大東亜戦争における日本軍の6つの失敗を分析してそれを戦略的見地から、現代おける経営組織と社会学的研究のテーマとして甦らせた点が、この著作の秀逸なところである。

本書編纂のリーダーたる野中郁次郎氏は「経営組織論」の大家でもあるから当然ではあるが・・・。

なぜ日本軍は敗退したのか・・・物量・兵器装備の根本的格差や、技術面に大きな国力の違いがあったことは良く知られるところではあろう。

原子爆弾に竹槍で戦おうとしていたようなものだからである。

しかし、もっと根本的な問題、つまり闘う以前の問題が隠れていたことを本書がちゃんと問題視しているのである。

あなたの会社は、旧日本軍になってませんか?

というキャッチコピーが通用するくらいに、その根本的な問題が、現代社会の経営論に通用する内容であるから、経営者は必読の書なんである。

意外なことだが、戦略と戦術の区別がつかない、戦略・戦術というからには敵がイメージされてないと空論となってしまうのに、敵が誰なのかすら見えていない経営者が多いんである。

私も随分と若い時に出会った本であるが、その後の戦略策定に際して大いに参考になった次第なんである。

本題に入ると・・・・

先の大戦における不幸な有史以来の敗戦は、日本の戦略策定における原則的な考え方や組織上の問題点などが一番の問題だったということである。

日本軍の組織が日本的集団主義、つまり官僚制を採用しながら情緒性を重視する中途半端な組織であったために、一つの失敗が多くの失敗を誘発してしまったという考え方を一つの柱として考えて見ること。

これは旧日本軍に限ったものではなく、現在の日本の政界および会社組織にも十分に当てはまることであり、現在の日本の失われた15年ともいえる状況は、まさに失敗の本質を十分理解し、反面教師としない、目先の問題処理型社会を構築して来た日本人的「長いものに巻かれろ」に代表される農耕型民族の典型的思考に基づくものであるのかもしれませんね。

細分化すると・・・・

①ある空気によって支配される議論と空気

②その場しのぎの中途半端な行動

③コンティンジェンシー・プランの欠如

③超エリート集団の強固で濃密な人的ネットワーク

④「間柄」中心の組織意思決定、その遅れと重大な失敗

⑤相手の過小評価と自己の過大評価

⑥知識・情報の共有の欠如

⑦何でもすぐマニュアル化しようとするオペレーショナル志向

⑧士官学校、陸大での暗記中心、定型的な金太郎飴型教育

⑨信賞必罰の不徹底

など、どれをとっても現代日本社会にあるようなことで、当時の若かった私は、多いにインスパイアを受けたのである。

さて、ちょっと偉そうではあるが、私が分析するところに依れば日本軍には短期戦略は存在したが、アメリカの国力から判断して、当然長期戦になることが予想されたにも拘らず、長期戦略が無かったことが、見るも無残な敗戦へと結びつき、何の罪もない国民や周辺のアジア各国国民に塗炭の苦しみを押し付けたということにつきると思います。

経営者や政治家は決して自信過剰になってはいけない。物事が正しく見えなくなるからです。日本軍司令部のように・・・・。

このような負け戦を強行した軍部の暴走を許してはいけなかったのです。その意味で日本国憲法の9条はそれ以降の日本に平和をもたらしたことは護憲論者は勿論、改憲論者も一定の評価を下すべきであります。

そして、大東亜戦争のような馬鹿な戦争は二度と繰り返してはならないことを今の平和ボケしている若者に教えるのが、私たちおじさんの正しい役割なんであります。

ああ久しぶりに真面目にやったんで疲れたバイ。

最後までお付き合いしてくれた奇特なお方には、ご褒美としてスペシャルな画像をプレゼントしましょう。

戦後強くなったものとして、靴下と女性が揶揄されるのですが、その典型ともいえる強烈ばあちゃん・・・・。半端じゃなかバイ

何とベンツのオープンカーに当て逃げを・・・エアバッグまで・・

 凄いおばあちゃん ベンツに当て逃げ