奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1372)

2020-05-26 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「そうだったのか現代史(池上彰著・集英社文庫2007刊/2000版の文庫化)」を読んだ。池上彰(いけがみあきら1950生れ)氏は、慶応大学(経済学部)卒、1973NHKに入局し、2005退職後は、フリージャーナリストとして活躍している。著書も多い。名城大学、東京工大、東大などで教授を務めてもいる。------

「そうだったのか現代史」はシリーズ本であり、“現代史パート2/日本現代史/アメリカ/中国”と出版されている。------

池上彰氏はNHKで週刊こどもニュース(1994~2005)のお父さん役を11年間務められた。その時、子どもに世界の大人のニュースを分かり易く伝える技を習得された。現在TVのキャスターもされているがどの番組もとても分かり易い。子どもだけでなく大人でも十分に楽しめるのである。-------

「そうだったのか現代史」では、戦後世界を形成してきた重大な歴史的事象を、池上彰氏の独断と偏見で選び出し、18章に亘り解説しているのだ。“湾岸戦争”、“冷戦”、“ドイツの東西分割”、“スターリン批判”、“中国と台湾”、“朝鮮戦争”、“イスラエルの誕生”、“キューバ危機”、“文化大革命”、“ベトナム戦争”、“ポルポトという悪夢”、“ソ連の崩壊”、“ベルリンの壁”、“天安門広場事件”、“基軸通貨ドル”、“OPEC(石油輸出国機構)”、“EU誕生”、“旧ユーゴ紛争”------

池上彰氏は、思想的には中立に見えるが、弱者に寄り添う視点をお持ちであり、TVを視聴していると庶民の目線を大事にされているようにも見える。子どもに分からせるにはとことん噛み砕いて説明しないとだめだから、苦労されたのだろうが、子どもに分かる論法は政治であろうが、生活であろうが何にでも強力に作用するのだ。ダメなものはダメと云える池上彰氏は弱腰の男性評論家とは一味も二味も異なりその点でも強いのだ。忖度ばかりしているコメンテーターには絶対に無理だろうと思った。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1371)

2020-05-25 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

NHK(Eテレ)「こころの時代/宗教/人生“ともに生きること(徳林寺住職/高岡秀暢)”2020.5.16/13~14時再放送」を観た。-----

名古屋市徳林寺住職/高岡秀暢(たかおかひでのぶ1943生れ)氏は、30年以上に亘って、アジア/アフリカから難民/留学生を受け入れてきた。“開かれたお寺”を目指して“ともに生きる仏教”を実践している。その根底にある思いをお話して下さっている。-----

高岡秀暢氏はカメラが好きで名古屋大学(機械工学科)に入学するが、途中で美学美術史学に進路変更する。そしてカメラを製造する開発研究ではなくて、社会現象(公害/ゴミ問題など)を写真に収めることに興味が向いたそうである。1度、名古屋を出て、仙台のソニーの子会社にて働くが、その後、インド/パキスタン/ネパールを旅することになる。1970~1980ネパールに住み、彼の地の仏教を学ぶこととなる。ネパール仏教の金剛阿舎利にネパール仏教の奥義を教わり、その教えを実家の徳林寺で実践しようと思い立つのだ。-----

37歳になって漸く日本に戻り、得度して実家の名古屋市天白区/相生山/徳林寺(曹洞宗)を継ぐのだ。------

ネパール仏教はチベット仏教と並んで、インドでは衰退した仏教の原型が残されている。それも昨今、継承者が少なくなり、サンスクリットの経典を読める人も限られてきているのだという。高岡秀暢氏はその外国にたたき売られようとしていた経典を写真に収めるなど貴重な資料を多く日本に持ち帰っていて、今では、ネパールの村々の宗教儀式の様子を撮影したビデオなどネパール政府に提供もしたそうである。-----

ネパールで仏教の教えの基本を悟られて、人は繋がることが楽しいのであり、それを我慢して競争社会を生きねばならないことが悲しみを生むのだと達観される。開かれた寺のコンセプトは競争は避けられないが、時々癒される場所があれば、集う人は一息つけるだろうと社会奉仕に邁進されているのだ。-----

曹洞宗のような禅寺出身だからネパール仏教と近しく感じたのかもしれないが、南都六宗/真言宗でも、奈良の寺院も見習っては如何かと思った。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1370)

2020-05-24 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

“ココカラファイン薬局”で、マスク(10枚入り/税込877円made in China販売サントラージュ)を購入した。仕様はプリーツ型マスク/風邪花粉ほこり/フィルター3層構造(ポリプロピレン)/耳ひも(ポリウレタン/ポリエステル)/ノーズフィッター(ポリエチレン)/マスクサイズ(17.5×9.5cm)------

以前に、市民病院のロビーにあった自動販売機でゲットしたマスク(2枚入り/税込100円made in China販売竹虎メディカル事業部)の仕様は次の通り。(ディスポーザブル)サージカルマスク/風邪花粉ほこり/フィルタ3層構造(ポリプロピレン)/ノーズブリッジ(ポリエチレン)/耳ひも(ポリウレタン/ポリエステル)/マスクサイズ(9×17cm)------

スーパーKOHYO(光洋)にてマスク(5枚入/税込382円/原産国China/販売元レザーシティジャパン)を購入した。仕様は次の通り。不織布3層/9.5×17.5cm/花粉ハウスダスト/フィルター部(ポリプロピレン)/耳部(ポリウレタン)/ノーズワイヤー(ポリエチレン)--------

5月半ばに入ると、漸く店頭にマスクが並ぶようになった。TVニュースによれば東京アメ横では既に高値の取引は終わっているそうである。取り換え用のマスクが入手できるようになって少しばかり安心した。今やマスクが無ければ電車に乗るにもスーパーでの買い物にも気後(きおく)れがしてしまう。------

コロナ感染を防ぐためのマスクも、これからの季節、暑くなると呼吸のある種の妨げにもなるので注意が必要と言われている。コロナとこれからも年単位で付き合わねばならないそうであり、夏の時期に熱中症が多発すると救急車の手配が間に合わない事態も起こりうると心配されている。様々な形でコロナ感染対策のために従来の医療体制の我慢と言うか割愛により医療崩壊防止のための手術延期とか、ICU(集中治療室)のコロナ優先使用など従来の治療レベルが低下することもあるようだ。-----

何れにしてもワクチン/特効薬/PCR検査数の日処理能力向上が待たれるのである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1369)

2020-05-23 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

近鉄奈良線の最寄り駅に近い(徒歩10分程度)住宅地の空き家となっていた邸宅(敷地360坪)跡に、6戸の戸建小住宅(敷地60坪)が建売住宅として販売するべく建築中である。事業主は三井不動産であり、商品名“ファインコート(fine court)”は東京方面では有名なブランドのようである。-----

建物は洋館風の外観で、デコラティブな装飾が可なり多い。でも横浜や神戸の外国人居留地の洋館のような本物感は少なくて今風(プチブル的)に整えられている。-----

外壁も全部タイル張りにせずに、デザインチックにモルタル仕上げ風の部分と使い分けているのである。またガラス窓の形と配置も優れていてとても気を使っているかに思える。多分建築意匠の専門家の手の入った建築作品なのだろう。------

付近には、三井不動産だけでなく、野村不動産の商品名“プラウドシーズン(proud season)”と名付けられた小規模住宅地もある。三井不動産と同様に、外観は洋風であり一般的な住宅メーカーよりも高級感が漂う。既にお住まいになっており、駐車場に並ぶ車は外車の方が多いようだ。そうなのです外車が似合うのです。日本車であればせめてレクサスでないとだめな感じなのです。------

既に形成されている住宅地の世代交代による新陳代謝であるかのようで、駅近徒歩ゾーンの高級邸宅街ならば、景観保護の観点から生垣(いけがき)や高さ制限、敷地の分割禁止など市条例の縛(しば)りがあるので、従来は出来なかったこのような開発行為が知らない間に特例的に認可される時代となってきたのかなと思った。駐車スペースを優先して庭を求めないのであれば、60坪程度でも総2階建てとすれば、それなりの床面積が得られて、マンション暮らしよりもある程度広く住めるのは確かだろう。------

奈良県北中部のベッドタウンでは、将来を見据えて、生き残れる住宅地と過疎化/衰退して見捨てられるだろう住宅地の取捨選択が始まろうとしているように感じた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1368)

2020-05-22 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「養老孟司ガクモンの壁(日経ビジネス人文庫2003刊/初出1998.4)」の“第1章「魅惑のネアンデルタール人(奈良貴史との対談)」”を読んだ。養老孟司(1937~)氏は言わずもがな、“バカの壁(2003)”をヒットさせる直前の唯脳論学者である。奈良貴史(ならたかし1960生れ)氏は、慶応大学(文学部史学科)卒、1988同大学院修士課程修了。1994ボルドー大学理学部博士課程修了(PhD取得)。東北大学(医学部)助手を経て、2001より慶応大学(文学部)非常勤講師。専門は古人類学/ネアンデルタール人類の誕生と消滅に興味を持つ。現在は新潟医療福祉大学(リハビリテーション学部)教授である。-----
奈良貴史氏は、自身の研究を次のように説明している。人類の進化についての学説は2通りある。1980まで主流であったのは、人類は猿人/原人/旧人(ネアンデルタール人)/現代人というように順番に進化したという考え方である。しかし最近では、現代人とネアンデルタール人はともに約10万年ほど前には誕生しており、何万年かは共存していたが、3万年前ごろにネアンデルタール人は絶滅し、現代人だけが残ったと考えられていて、私もその立場に立って研究している。------
養老孟司氏は解剖学者らしく、ネアンデルタール人の頭骨と現代人の違いについて奈良貴史氏と楽しく議論されている。しかし、ここでも人類学の決め手の無さに呆(あき)れて、次のように暴論を吐(は)かれている。非常にマクロに見るとネアンデルタール人と現代人の分化は骨のがっちりした系統とそうでない系統への2極分化というふうに見えるんです。もっと大きく見ればゴリラとヒトが分かれたのだってそういう2極分化ですよね。-----
フィールド調査で一生を終える研究者もいる中で、奈良貴史氏のその後はどうなったのだろうと思ったが、何とか医療業界で教授を続けてこられたようだ。多分ネアンデルタール人からは足を洗われたのであるように思った。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする