奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1366)

2020-05-20 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

住宅地の公園には、“平戸つつじ(ヒラドツツジ)”の花が満開である。五月(さつき)の名を冠した“さつき”は余り市町村の公園には植えられていない。理由はヒラドツツジの方が“さつき”よりも、栽培しやすく丈夫なのではないかと思った。またヒラドツツジの方が“さつき”よりも、樹苗のお値段がきっと安価なのであろう。個人の邸宅の庭には、ヒラドツツジだけでなく“さつき”も植えられていて、開花の時期が同じ五月でもヒラドツツジよりも後になる“さつき”の花を日にちを隔ててそれぞれに楽しめるようにしている。久留米つつじや霧島つつじなどの色鮮やかな樹種もあるが、久留米つつじは江戸時代からの園芸品種らしく、上品な色合いから庭園の配色に好まれる。散歩のとき、紫の花を手入れ中の方に花の名を尋ねると、“知(し)らん”と返された。後日調べると、“シラン(紫蘭)”で正解だった。丈夫で育て易いので庭の草花に多いとのこと。------

残念なことに、昨今の若い人たちの、庭の替わりに駐車スペースを3台分も取ったような小住宅では、“ヒラドツツジ”も“さつき”もなく、ましてや“久留米つつじ”や“霧島つつじ”などは望むべくもない。申し訳程度に緑が配してはあるが、雑木の延長のようで味気ない。-----

北入りの敷地であろうと、南入りの敷地であろうと、接する隣地と隔てて庭を設(しつら)えて互いにプライバシーを保つ配慮は、ベッドタウンの発展期において既に守られてこなかった。学園前の高級住宅地のように、それぞれに数百坪の敷地があればそれも可能だろうが、良くて百坪、他は50坪前後の敷地だから、四方八方の隣家に囲まれた狭小な住宅地であれば玄関のエントランスを工夫するのが関の山であった。それでも当初の建売形式の住宅には狭くはあるが庭があり、今でも春のこの時期になると、平戸ツツジやさつき以外にも、テッセン(鉄線/クレマチス)の紫の花やコデマリ(小手毬)の白い花が道行く人を楽しませてくれる。-----

たまに、ジャスミンの花が垣根を越えて道路側に垂れていると、その芳香が直(じか)に鼻孔を擽(くすぐ)るのである。------

和風庭園を楽しみたければ、平城宮跡/奈良公園方面に出掛けて、寺社の庭を拝観すれば良いのだが、今はまだコロナでステイホームするしかない。

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