子供の人身売買の実態を暴いた、恐ろしい映画です。
ホンジュラスの貧しい父子家庭の、10歳位の娘ロシオと7歳位の息子ミゲル。歌がうまく可愛い娘に都会的な女性がオーディションへの参加を勧め、父親は子どもたちをオーディション会場へと連れて行く。約束した時刻に迎えに行くと、そこはもぬけの殻だった。二人は人身売買業者によって、遠くに連れ去られていた。
そんな衝撃的な展開で、映画は始まります。
アメリカ国土安全保障省の捜査官ティム・バラード(ジム・カヴィーゼル)は、上司の許可を得て南米コロンビアに単身潜入する。そこで彼は、改心した前科者や地元警察の協力で大規模なおとり捜査を展開するが、そこに救いたい子供の姿はなかった。彼はついに仕事を辞め、危険極まりないコロンビ反政府組織の拠点まで乗り込むことにする。
ティムはなんとかミゲルとロシオを救い出しますが、二人とも散々に性加害を受けていたようです。その直接の描写はありませんが、10歳と7歳の幼い子供に、どうしてそんなことができるのか!?
ペドフィリア(小児性愛者)は世界中にいて、それらを対象とした一大ビジネスが展開され、これはもう氷山の一角に過ぎないのだと。
ティム・バラードは実在の人物であり、これは実話に基づく話なのだそうです。
最後のテロップによると、数百万人の子供が性的に搾取され、アメリカがその最大消費国であり、年間1500億ドル以上のビジネスになっているのだと。
驚くなかれ、奴隷としての生活を余儀なくされている人の数は、奴隷制度が合法だった時代と比べても過去最大なのだそうです。
この映画は制作されてから色々と妨害され、公開できたのは5年の後であったと。
それでも、こんな映画がそのアメリカで作られたことに拍手を送りたいです。
「サウンド・オブ・フリーダム」公式HP