Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

ベニシアさんのこと

2013年08月06日 | 社会


ベニシアさんの名前は知っていました。
京都の大原の古民家に住み、ハーブを栽培しながら日々を送っている英国人女性。
書店に行けば、綺麗な写真入りの彼女の本が平積みになっていたし、
NHKで彼女の暮らしぶりを紹介する番組を、ちらりと見たこともありました。
が、私はハーブにはそれほど興味もないし、
酔狂な外国人がいるなあくらいに思っていたのでした。

認識が変わったのは
先日の朝日新聞の「逆風満帆」で彼女についての記事を読んでから。
記事によれば、その大原の家のトイレは汲み取り式なのだそうです。

今時の日本で、汲み取り式のトイレ!?
そこに20年近く住み続けている?
なんと…
海外旅行の度に私が騒ぐトイレ問題。
便座がなかったり、使用済みの紙を流せなかったり、ドアが半分しかなかったり。
いや、それと次元が違う…

彼女の生家というケドルストンホールは、代々続くイギリス貴族の館であり、
そこには、国王が立ち寄られた時のための「王様の部屋」もあったのだとか。
祖父は子爵であり、曾祖父の兄はイギリスの外相・インド副王。
彼女は若い頃インドにバックパッカーとして行き暫く生活した後、1971年に日本に。
1996年に今の大原に移住したのだそうです。
最初の結婚が破綻した後、3人の子どものシングルマザーとなり、92年に今の夫君と結婚。
英会話教室の経営も順調となり、ハーブ研究家として落ち着いた頃、
99年に次女ジュリーさんが統合失調症を発症。
彼女の今の願いは
「ジュリーのこと(病気のこと)をもっと知ってもらいたい」
ということなのだそうです。
「周りの人と少し違うだけ。もっと多くの人が知っていたら、
ジュリーも安心して暮らせるようになると思う。」(朝日新聞より)

イギリス貴族の元お姫様が手に入れた「大原古民家のハーブの暮らし」には
そんな事情が含まれていたのですね。
私は何しろ「汲み取り式」に打たれてしまいました。
この秋に公開されるという「自身の半生や家族の日常を綴った映画」が
楽しみです。

(写真は映画のHPから)

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする