Zooey's Diary

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「理想の彼氏」リバウンドの意味

2009年12月10日 | 映画
監督・脚本・製作 バート・フレインドリッチ 2009年アメリカ映画

高学歴・高収入の夫、二人の子どもと瀟洒な家で何不自由ない暮らしをしていた
40歳のサンディ(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)。
夫の浮気が原因でその家を飛び出し、子どもと共にニューヨークで新しい生活を始める。
アパートの階下のカフェで働く24歳のアラム(ジャスティン・バーサ)と知り合い、
二人は親しくなっていくのだが…

ずっと専業主婦をしていたとはいえ、スタンフォードの院まで出た才媛で、
離婚するや否やバリバリ仕事もこなす姉御肌のサンディ。
かたやアラムは、カレッジは出たものの定職を持たず、親元で暮らす気弱なフリーター。
そんな二人が恋をして、その後どうなっていくのか…?

歳を重ねてつらい現実に遭ったサンディは、いわゆる条件のいい彼氏ではなく、
自分にとって「居心地のいい」彼氏を求めるようになる。
幸せは好条件の上にではなく、毎日の些細な生活の中に転がっていることに
挫折を知って初めて気がつくのですね。
キャサリン・ゼタ・ジョーンズが、躓きながらもたくましく生きていく強い女を
好演しています。
一昔前に流行った「ハンサム・ウーマン」という言葉がピッタリです。
ジャスティン・バーサは、若いくせになんだか覇気がなくて、優しいけれど
弱々しくて、という若者役がピッタリ。
アメリカでも「草食系男子」というのが流行っているのかしら?

この作品の原題は“The Rebound”というのです。
リバウンドという言葉は、ダイエットのリバウンドやボール競技のリバウンドのように
「はね返る」という意味だけかと思っていたら
挫折や失敗から「立ち直る」という意味もあるのですね。

あちこちにユーモアが散りばめてあり、意外なお宝も隠れていて楽しめます。
アラムの父親を演じているのは、なんとS&Gのアート・ガーファンクル。
エンドロールで流れる曲は、ホール&オーツの「every time you go away」(懐かしい!)。
小さなくせにやたらシモネタを話したがる、口の悪い二人の子ども達も笑える。
とことん憎たらしいのに、そこは所詮子どもの浅知恵で、実は可愛らしい。
歳を重ねるのも、挫折を知るのも悪くないじゃないと思えてくる、
元気を貰える映画です。

☆3.5
コメント (3)
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